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OpenClaw完全ガイド:インストールからマルチエージェント運用まで

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OpenClaw完全ガイド:インストールからマルチエージェント運用まで

2026-04-02_openclaw-complete-guide.png

朝6時、まだスマホを見る前に、AIエージェントがメールを読み、カレンダーを確認し、今日の予定を組み立てている。


はじめに

OpenClaw。X(旧Twitter)にはロブスターの絵文字が溢れ、「自社を経営」「車を購入」「AI反乱の計画」etc、いろんな話題が飛び交っていました。

一方で怖い話も。「Gmailの受信トレイを全削除」「カレンダーをめちゃくちゃにされた」...。

興味がある。でも少し怖い。筆者もそうでした。

でも「自分の代わりに働いてくれる専属アシスタント」という考えはあまりにも魅力的。実際に2ヶ月使い倒して、9つのエージェントを24時間365日稼働させています。

本記事では、Claire Vo氏の経験と筆者の実践をもとに、OpenClawのインストールからマルチエージェント運用までを完全解説します。

この記事を読むと:

  • ✅ OpenClawの概念と仕組みが理解できる
  • ✅ セットアップを迷わず完了できる
  • ✅ 具体的な活用プロンプトが手に入る
  • ✅ マルチエージェントの組み方がわかる

OpenClawとは

OpenClawは、オープンソースのパーソナルAIエージェントフレームワークです。

WhatsApp、Discord、Slackなど、普段使いのチャットアプリにメッセージを送るだけで、AIが指示を理解し、自動でタスクを実行してくれます。自分のPC上で動作し、夜中でも勝手に仕事をしてくれます。

主な特徴

  • マルチチャネル: Discord、WhatsApp、Slack、Signalなど
  • 自律稼働: CronジョブとHeartbeatで定期タスクを自動実行
  • スキル拡張: 自分でスキルを作成・インストール可能
  • ローカル実行: データが自分のPCに残る
  • マルチエージェント: 専門エージェントを複数動かせる

重要な概念

概念 説明
Gateway メッセージを受け取るローカルサーバー。Discordなど各チャネルからの指示を一括受信
エージェント Gateway配下で動くAI。それぞれ独自のアイデンティティ、ツール、ワークスペースを持つ
Cronジョブ 定期実行されるタスク(朝のダイジェスト、週次レポートなど)
Heartbeat 30分ごとにチェックされる定期監視。未読メールやカレンダーを確認
スキル エージェントの機能拡張。ClawHubからインストール可能
ワークスペース エージェントのデータ保存先。Markdownファイルでアイデンティティやメモリを管理

セットアップ:Step by Step

Step 1: マシンの選択

重要: 普段使いのPCや仕事PCにはインストールしないこと。OpenClawは実行中のPCのファイルにアクセスできてしまいます。隔離された環境を使いましょう。

3つの選択肢:

方法 コスト 難易度 特徴
マネージドホスティング 約1,500〜4,500円/月 ★☆☆ 最も簡単。クラウド上で専用環境を借りる
VPS 約750〜3,000円/月 ★★★ 最も安い。Railway、DigitalOceanなど
専用PC 一括約90,000円〜 ★★☆ 最も楽しい。Mac Mini、中古ThinkPadなど

筆者の推奨: 中古ThinkPad(2〜3万円) or Mac Mini M4(約9万円)。Linux相性◎なThinkPadがコスパ最高。

Step 2: 事前準備(約10分)

  1. Node.js 24をインストール(22.14以上でも可。node --version で確認)
  2. 専用の管理者アカウントを作成
  3. エージェント用のGmailアドレスを用意(後でカレンダー連携に使用)
  4. Chromeをインストール(OpenClawの推奨ブラウザ)

Step 3: インストール

ターミナルを開いて以下を実行:

curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash

インストール完了後、ガイド付きオンボーディングが始まります。

Step 4: オンボーディングのコツ

ターミナルに慣れていないと少し混乱するかもしれませんが、以下のキー操作を覚えておきましょう:

  • ↑↓←→: ナビゲーション
  • スペース: 選択
  • Enter: 送信

各ステップの推奨設定:

ステップ 推奨
モデル選択 APIキーを持つプロバイダーの最新高性能モデル(例: Claude 4.6、GPT 5.4等)
チャネル Discord(初心者向け、最も簡単)
ブラウザ アクセスを許可(後で便利)
スキル gog(Gmail/Calendar/Docs連携)を推奨
Hooks 4つすべてON(特にsession-memoryが重要)

Step 5: Discordの接続

ターミナルよりもDiscordの方がずっと使いやすいです。Discordの開発者ポータル(Developer Portal)からボットを作成し、Botトークンを取得してOpenClawに設定してください。


エージェントの「人格」を設定する

OpenClawが孵化(hatch)したら、いよいよ「人格」の設定です。これは「部下に仕事を教える」のと同じ感覚です。

教えるべきこと

  • あなたの名前
  • あなたの仕事・役職
  • 日常の管理上の課題(スケジュール管理、タスクの忘れ物、家族との調整など)

ワークスペースファイル

以下のMarkdownファイルが自動生成され、エージェントの「人格」となります:

ファイル 用途
AGENTS.md 基本的な指示とメモリ
SOUL.md 人格、口調、境界線
IDENTITY.md 名前、雰囲気、絵文字
TOOLS.md ツールの使い方メモ
USER.md あなたについての情報

これらのファイルはOpenClaw起動時に毎回読み込まれ、エージェントの判断基準になります。必要に応じて直接編集することも可能です。


何をさせるか:実践プロンプト集

セットアップが完了したらいよいよ実践。以下はコピペで使えるプロンプト例です。

🌅 朝のダイジェスト

毎朝8時に、以下のことをまとめてDiscordで送信して:
- メールの未読件数と重要なもの3件の要約
- 今日のカレンダー予定
- 天気(大阪市鶴見区)
- 未完了タスクの優先順位

📅 会議前のブリーフィング

30分以内に始まるミーティングがあれば、Discordでブリーフを送って。
ミーティング名、時間、参加者、アジェンダ、最後にやり取りした内容を含めて。

📧 メールの自動仕分け

毎朝、過去24時間のサインアップを確認。
企業ドメインで登録した人を見つけたら、理想顧客プロファイルに基づいて分類。
1000名以下の企業: 軽めの営業メールを送信
1000名以上の企業: プロファイルを充実させて、送信前に確認を取って

📊 週次レポート

毎週金曜の夜に、今週解決したサポートチケットを確認。
同じ質問が3回以上出ていたら:
1. FAQ候補としてフラグ
2. Linearにイシューを作成
3. 標準回答をイシューの説明に含める

🎯 プロジェクト管理

<日付>にプロジェクトをリリース予定。
必要なタスクをToDoリストとして管理し、毎日のタスクに分解して。
週末には達成できたことを祝い、抜けタスクを指摘して。

🏠 家族のスケジュール調整

毎週金曜に、週末の子供の活動予定を確認。
スケジュールの衝突があれば、送迎の分担を決めて
共有カレンダーを更新して。

マルチエージェントの活用

OpenClawの最大の unlocks は「複数のエージェントを動かせる」ということ。

1つのエージェントにすべてを任せるのではなく、専門エージェントに分けることで、より高いパフォーマンスが得られます。

エージェントの追加方法

openclaw agents add <エージェント名>

これで新規エージェントのオンボーディングが始まります。

筆者のエージェント構成

エージェント 役割 ツール
Coordinator(メイン) 全体調整、タスク管理 Discord、メモリ、ブラウザ
Researcher 情報収集・調査 Web検索、ブラウザ
Executor コード・ファイル操作 Codex CLI、ファイルシステム
Reporter レポート作成 メモリ、Obsidian

Claire Vo氏のエージェント構成(参考)

エージェント 役割
Polly パーソナルアシスタント(メール、カレンダー、Linear)
Finn ファミリーマネージャー(送迎、学校行事)
Max マーケター(SNS、コンテンツ制作)
Sam 営業(リード管理、CRM)
Holly サポートデスク(チケット管理)
Kelly 開発者(GitHub、コード生成)

エージェント間の連携

あるエージェントに別のエージェントの情報を移すことも可能:

Hey Bob、新しくAnnie(マーケティングインターン)を設定した。
君のSOUL、メモリ、Cronのマーケティング関連を全部Annieのワークスペースに移して、
君からは削除して。

自動化の設定

Cronジョブ(定期タスク)

openclaw cron add \\
  --name "朝のニュース配信" \\
  --cron "0 8 * * *" \\
  --tz "Asia/Tokyo" \\
  --session main \\
  --system-event "AIニュースを収集して要約して"

Heartbeat(定期チェック)

# HEARTBEAT.md にチェック項目を記述するだけで Heartbeat が機能する
cat > ~/.openclaw/workspace/HEARTBEAT.md << 'EOF'
# Heartbeatチェック
- [ ] メールの未読確認
- [ ] カレンダーの次24時間のイベント
- [ ] 天気確認
EOF

便利な連携ツール

gog(Google Workspace連携)

Gmail、Google Calendar、Google Docsを操作できます。

# インストール確認
openclaw skills list | grep gog

GitHub連携

Personal Access Tokenを設定すると、コード生成・PR作成が可能に。

Obsidian連携

Markdownファイルの共有ソースとして。OpenClawとの相性が抜群です。


注意点とトラブルシューティング

⚠️ セキュリティ

  • まずはRead-Onlyトークンで開始: APIキーは読み取り専用から始めましょう
  • Gmailアクセス: 最初はRead-Only。信頼ができてからWrite権限を付与
  • Productionデプロイ: 確認なしでコードをデプロイしないようガードを設定

🔧 よくある問題

問題 対処
エージェントが応答しない openclaw gateway restart
Cronが動かない openclaw cron list で確認、openclaw cron run <id> --run-mode force でテスト
メモリが消える openclaw memory status でインデックス状態を確認
チャネルが繋がらない openclaw doctor でヘルスチェック

💡 マネージャーとしての心得

OpenClawは「部下」のように考えてください:

  • 明確に指示する: 曖昧な指示は曖昧な結果を生む
  • 定期的に確認する: 「あの件どうなった?」は人間同様に必要
  • 失敗を許す: 時々間違える。その度に学習してくれる
  • Read-Onlyから始める: 信頼が築けるまで権限を絞る

まとめ

OpenClawは、チャットアプリを通じて自分専用のAIエージェントチームを運用できるオープンソースフレームワークです。

ステップまとめ:

  1. ✅ 隔離されたマシンを用意
  2. curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash でインストール
  3. ✅ オンボーディングでモデル・チャネル・スキルを設定
  4. ✅ エージェントの人格を設定(SOUL.md、USER.md等)
  5. ✅ 最初のタスクを実行
  6. ✅ CronとHeartbeatで自動化
  7. ✅ 必要に応じてエージェントを追加

明日からできること:

  1. 朝のダイジェストを自動化する
  2. 会議前のブリーフィングを設定する
  3. メールの仕分けを任せる
  4. 週次レポートを自動生成する

OpenClawは完璧ではない。でも「自分のために働くAIチーム」を育てる感覚は、これまでのどのツールとも違います。


参考リンク:


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