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Windows 11 で Rails 開発環境をゼロから作る手順(WSL2 + Ubuntu)

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この記事について

Windows 11 のパソコンで Rails を動かせるようにするまでの手順書です。
コマンドをコピペしていけば動くように書いています。

  • 前提: Windows 11 のパソコンを使っている
  • 作るもの: Rails 7.2 が動く開発環境
  • 使うツール: WSL2 + Ubuntu + rbenv + Ruby 3.3.6 + Rails 7.2.3.2
  • 所要時間: だいたい 40〜60 分(ダウンロード時間込み)

⚠️ この記事は「なぜこれを入れるのか」の説明はほぼしていません。まずは動く環境を作ることを優先しています。


1. 事前確認

1-1. Windows のバージョンを確認する

  1. キーボードの Windows キー + R を同時押し
  2. 出てきた小さいウィンドウに winver と入力して Enter
  3. 「Windows 11」と表示されていれば OK

もし「Windows 10」だった場合、この手順書は使えないので、まず Windows 11 にアップグレードしてください。

1-2. 管理者権限があるか確認する

自分のパソコン(個人所有)なら基本 OK です。

学校や会社から貸与されたパソコンの場合、管理者権限がないとインストールできない可能性があります。その場合は管理者に相談してください。

1-3. 空き容量を確認する

最低でも 10GB の空き容量があると安心です。
エクスプローラーPC を開いて、C ドライブの空き容量を見ておいてください。


2. WSL2 と Ubuntu をインストールする

WSL2 は「Windows のパソコンの中に、開発専用の環境を用意する仕組み」だと思ってください。この“開発専用の環境”の中に、これから Ruby や Rails を入れていきます。

2-1. PowerShell を管理者として開く

  1. 画面下の「スタートボタン」を右クリック
  2. メニューから 「ターミナル(管理者)」 をクリック
  3. 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と聞かれたら 「はい」 を選択

黒い画面(PowerShell)が開けば OK です。

ℹ️ もし「ターミナル(管理者)」が見つからない場合は、「Windows PowerShell(管理者)」でも大丈夫です。

2-2. 過去に WSL を触ったことがある人はリセットする(初めての人はスキップ OK)

「昔一度 wsl --install を実行したけどよく分からず放置している」という人は、先にリセットしてから始めることを強くおすすめします。中途半端な状態のまま進むと、原因不明のエラーで詰みやすいです。

まず現状を確認します。開いた PowerShell で以下を実行してください。

wsl -l -v

表示された内容に応じて、以下のどのパターンに当てはまるか確認してください。

パターン A: まっさらな状態

こんな感じの表示が出た場合:

Linux 用 Windows サブシステムに登録されているディストリビューションはありません。

→ 何もする必要はありません。このまま 2-3 に進んでください

パターン B: Ubuntu が既に入っている

こんな感じの表示が出た場合:

  NAME      STATE           VERSION
* Ubuntu    Stopped         2

→ 過去にインストールした Ubuntu が残っています。パスワードを覚えていて普通に使えるならそのまま 2-3 をスキップして 2-5 へ進んでも OK ですが、「よく分からず放置していた」なら下の「リセット手順」でまっさらにしてから 2-3 に進むのがおすすめです。

パターン C: 古いバージョン(WSL1)が入っている

上の表示で VERSION の欄が 1 になっている場合:

  NAME      STATE           VERSION
* Ubuntu    Stopped         1

→ 下の「バージョンアップ手順」を実行してから 2-3 に進んでください。

リセット手順(Ubuntu を消してやり直す)

⚠️ この操作をすると Ubuntu の中身が全部消えます。過去に作ったファイルが残っていて必要な場合は、先にどこかに退避してください。

wsl --unregister Ubuntu

これで Ubuntu がまっさらになりました。2-3 に進んでください。

バージョンアップ手順(WSL1 → WSL2)

wsl --set-version Ubuntu 2

変換に少し時間がかかります。終わったら 2-3 に進んでください。

2-3. WSL2 と Ubuntu をインストールする

PowerShell に以下のコマンドをコピペして Enter を押してください。

wsl --install

これだけで、WSL2 と Ubuntu が自動でインストールされます。
インストールには数分〜10 分ほどかかります。気長に待ってください。

2-4. パソコンを再起動する

インストールが終わったら、必ず一度パソコンを再起動してください
再起動しないと、次の手順で失敗します。

2-5. Ubuntu の初回起動

再起動すると、自動的に Ubuntu のセットアップ画面が黒いウィンドウで開きます。
(もし開かない場合は、スタートメニューから「Ubuntu」を検索して起動してください)

以下の順で入力を求められます。

  1. ユーザー名を入力

    • 半角英数字の小文字だけ(例: asahi
    • 日本語や大文字、スペースは使わない
    • 入力したら Enter
  2. パスワードを入力

    • 好きなパスワードを入力
    • ⚠️ 画面には何も表示されませんが、ちゃんと入力されています(セキュリティのため)
    • 入力したら Enter
  3. パスワードをもう一度入力

    • 確認のため同じパスワードを入力して Enter

最後に Installation successful! のようなメッセージが出て、以下のような表示になれば成功です。

asahi@DESKTOP-XXXX:~$

この $ の後にコマンドを打っていくことになります。
このパスワードは今後 sudo(管理者コマンド)を使うときに必要なので、忘れないようにメモしておいてください。


3. 開発環境の初期セットアップ

ここからは、先ほど起動した Ubuntu の黒いウィンドウ(開発専用の環境)の中で作業していきます。
Windows の PowerShell ではなく、Ubuntu のウィンドウに打ち込むので間違えないようにしてください。

💡 Ubuntu の開き方(覚えておくと便利)
ターミナルの上部にある 「+」ボタンの右の 🔽(V マーク) をクリックすると、プロファイル一覧が出てきます。そこから 「Ubuntu」 を選ぶと Ubuntu のタブが開きます。
(「+」ボタンをそのまま押すと PowerShell が開いてしまうので注意)
ターミナル自体を閉じてしまった場合は、スタートメニューから「Ubuntu」を検索して開き直せます。

3-1. パッケージ一覧を最新にする

以下のコマンドをコピペして Enter を押してください。

sudo apt update && sudo apt upgrade -y

途中でパスワードを聞かれたら、Ubuntu の初回起動時に設定したパスワードを入力してください。
(ここでも画面には何も表示されませんが、ちゃんと入力されています)

コマンドが終わるまで数分かかります。
再び $ が表示されたら次に進んでください。

3-2. Ruby を動かすために必要な部品をインストールする

これから入れる Ruby は、動かすために色々な部品を必要とします。
まとめてインストールしてしまいましょう。

以下のコマンドをまるごとコピペして Enter を押してください。

sudo apt install -y git curl build-essential libssl-dev libreadline-dev zlib1g-dev libyaml-dev libsqlite3-dev sqlite3 libxml2-dev libxslt1-dev libcurl4-openssl-dev libffi-dev libgmp-dev

インストールが終わって $ が表示されたら完了です。

💡 パッケージ名が横一列に長く並んでいて驚くかもしれませんが、コピペで大丈夫です。1 つずつ入れる必要はありません。


4. Ruby をインストールする

いきなり Ruby を入れるのではなく、まず rbenv という道具を先に入れます。
rbenv は「Ruby のバージョンを切り替えられる管理ツール」です。
プロジェクトごとに違うバージョンの Ruby を使いたい場面が必ず出てくるので、最初から入れておきます。

4-1. rbenv をインストールする

以下のコマンドを 1 行ずつコピペして Enter を押してください。

git clone https://github.com/rbenv/rbenv.git ~/.rbenv
git clone https://github.com/rbenv/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build

4-2. rbenv をどこからでも使えるようにする

このままだと rbenv コマンドが使えないので、Ubuntu に「rbenv の場所」を教えてあげます。
以下のコマンドを 1 行ずつコピペして Enter を押してください。

echo 'export PATH="$HOME/.rbenv/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(rbenv init - bash)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

これで rbenv が使えるようになりました。
確認のため、以下のコマンドを打ってみてください。

rbenv --version

rbenv 1.x.x のような表示が出れば成功です。

4-3. Ruby 3.3.6 をインストールする

いよいよ Ruby 本体を入れます。以下のコマンドを打ってください。

rbenv install 3.3.6

⚠️ このコマンドは 10 分以上かかります。何も表示されない時間が長くても、フリーズではないので待ってください。

4-4. インストールした Ruby を「使う Ruby」に設定する

Ruby は入れただけでは使えません。「これから 3.3.6 を使うよ」と rbenv に教えます。

rbenv global 3.3.6

確認のため、以下のコマンドで Ruby のバージョンを表示してみてください。

ruby -v

ruby 3.3.6 ... のような表示が出れば成功です 🎉


5. Rails をインストールする

Ruby が入ったので、いよいよ Rails を入れます。

5-1. Rails 7.2.3.2 をインストールする

以下のコマンドを打ってください。

gem install rails -v 7.2.3.2

インストールに数分かかります。$ が戻ってきたら完了です。

5-2. インストールできたか確認する

以下のコマンドで Rails のバージョンを表示してみてください。

rails -v

Rails 7.2.3.2 と表示されれば成功です 🎉


6. 動作確認:Rails アプリを 1 つ作って起動する

環境が本当に動くか、試しに Rails アプリを 1 つ作って動かしてみましょう。

6-1. ホームディレクトリに移動する

以下のコマンドを打ってください。

cd ~

~(チルダ)は「自分専用のフォルダ(ホームディレクトリ)」を意味します。

⚠️ 重要: Rails のプロジェクトは、必ずこの Ubuntu 側の ~(ホームディレクトリ)以下に作ってください。
Windows 側のフォルダ(C:\Users\... など)に置くと、Rails の動作がとても遅くなります。

6-2. Rails アプリを作る

hello_rails という名前のアプリを作ってみます。

rails new hello_rails

必要なファイルがたくさん作られます。数分かかるので待ってください。
$ が戻ってきたら完了です。

6-3. 作ったアプリのフォルダに移動する

cd hello_rails

6-4. Rails サーバーを起動する

bin/rails server

以下のような表示が出れば起動成功です。

* Listening on http://127.0.0.1:3000

6-5. ブラウザで開いてみる

Windows 側の好きなブラウザ(Chrome, Edge など)を開いて、アドレスバーに以下を入力してください。

http://localhost:3000

Rails のロゴが入ったウェルカムページが表示されれば 環境構築成功 🎉🎉🎉

6-6. サーバーを止める

Ubuntu のウィンドウに戻って、Ctrl + C を押してください。
サーバーが止まって $ が戻ってきます。


7. VS Code から Ubuntu のファイルを編集できるようにする

コードを書くにはエディタが必要です。ここでは VS Code を使います。
Windows 側の VS Code から、Ubuntu 側にある Rails プロジェクトを直接編集できるようにセットアップします。

7-1. VS Code をインストールする(まだ入れてない人だけ)

以下の公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。

7-2. 「WSL」拡張機能を入れる

  1. VS Code を開く
  2. 左側のアイコンの中から 四角が4つ並んだアイコン(拡張機能)をクリック
  3. 検索ボックスに WSL と入力
  4. Microsoft 製の「WSL」 という拡張機能を Install ボタンでインストール

7-3. Ubuntu から VS Code を開く

Ubuntu のウィンドウで、先ほど作った hello_rails フォルダに移動してから、以下のコマンドを打ってください。

cd ~/hello_rails
code .

(最後の .(ドット)を忘れないでください)

初回だけ、VS Code が Ubuntu 側に必要な部品を自動でインストールします(少し時間がかかります)。
インストールが終わると、VS Code が自動で開き、hello_rails のフォルダが表示されます。

7-4. うまく繋がってるか確認する

VS Code の左下(画面のいちばん左下の隅) を見てください。

WSL: Ubuntu

のような青い表示があれば、Windows 側の VS Code から Ubuntu の中身を編集できている状態です 🎉

これで、VS Code でコードを編集 → Ubuntu で bin/rails server を実行、というプロの開発フローが完成しました。


8. よくあるつまずき

wsl --install を実行しても Ubuntu が入らない

→ パソコンを一度再起動してから、もう一度 wsl --install を試してみてください。

❓ Ubuntu 初回起動でパスワードを入力しても反応しない

パスワード入力中は画面に何も表示されません。これは正常な動作なので、打ち込んで Enter を押せば大丈夫です。

❓ パスワードを忘れてしまった

→ Windows の PowerShell を管理者で開いて、以下を実行するとパスワードをリセットできます(asahi の部分は自分のユーザー名に置き換え)。

wsl -u root

Ubuntu が root で開くので、以下を実行して新しいパスワードを設定します。

passwd asahi

gem installbundle install でエラーが出る

→ ほぼ 100% セクション 3-2 の部品が足りていないのが原因です。セクション 3-2 のコマンドをもう一度実行してみてください。

rails newbundle install がめちゃくちゃ遅い

→ Rails プロジェクトを Windows 側のフォルダ/mnt/c/Users/...)に作っていませんか?
必ず Ubuntu 側の ~(ホームディレクトリ)以下に作ってください。速度が数十倍変わります。

http://localhost:3000 にアクセスしてもページが表示されない

以下を順番に確認してください。

  1. Ubuntu のウィンドウで bin/rails server が動いたままになっていますか?(Ctrl + C で止めていませんか?)
  2. URL を打ち間違えていませんか?(http:// を忘れがち)
  3. サーバーを一度 Ctrl + C で止めて、もう一度 bin/rails server で起動し直してみてください。

code . を実行しても VS Code が開かない

→ セクション 7-2 の 「WSL」拡張機能 がインストールできていない可能性が高いです。VS Code の拡張機能タブで確認してください。

❓ コピペしたのにコマンドが動かない

→ どこかに 全角スペースや全角記号 が混ざっている可能性があります。
コマンドは必ず半角で入力してください。手打ちせず、この記事からコピペするのが確実です。


おわりに

お疲れさまでした 🎉
これで Windows 11 で Rails を開発する環境が整いました。

これからは、以下の流れで開発できます。

  1. Ubuntu を開く(ターミナルの 🔽 から Ubuntu を選択)
  2. プロジェクトフォルダに移動(cd ~/hello_rails など)
  3. VS Code を開く(code .
  4. サーバーを起動(bin/rails server
  5. ブラウザで http://localhost:3000 を開く

分からないことがあればコメントで質問してください!

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