11
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

ニッセイ情報テクノロジー PS事業推進室Advent Calendar 2024

Day 17

スクラム運営で利用するツールの理想を少し考えてみる

Last updated at Posted at 2024-12-16

この記事はニッセイ情報テクノロジーPS事業推進室 アドベントカレンダー2024の17日目の記事になります。

私は主にスクラムマスターとして自社でのPoCやプロダクト・サービス開発、顧客のプロジェクトにてチーム支援を行っています。今回は、経験してきたスクラム活動のタスク管理局面で「こんなことができるツールあったらいいな」と思うことを述べていこうと思います。

プロダクトバックログ

プロダクトバックログは、プロダクトで実現したいこと(プロダクトへの要求)であり、それらが集まったリストをプロダクトバックログリストと呼びます。

個々の要求(プロダクトバックログアイテム)に対して、実現する価値(何のためか)や見積りの情報(ストーリーポイント)、それらに付随する各種情報が優先順位と合わせて管理されます。

このプロダクトバックログですが、単にリストとして管理し、個別の要求を確認するといっただけではなく、要求間で詳細情報を比較して見たり、ユーザーの行動やエピック単位(個々の要求/ユーザーストーリーをより大きな単位でグルーピングしたもの)に何がリリースされていて、何が残っているかを全体を鳥瞰しつつ確認する場面があります。この「詳細」と「鳥瞰」を両立して管理/表示してくれるようなツールにまだ出会えていないです。

スプリントバックログ

スクラムでは「スプリント」と呼ばれる1ヶ月以内に定められた期間を繰り返し、スプリントの中で対象として選択されたプロダクトバックログアイテムを実現するまでの活動を行います。

スプリント開始時にスプリントのゴールを定め、選択されたプロダクトバックログアイテムを実現するための作業に分解して計画を立てます。この選択されたバックログおよび計画された作業がスプリントバックログとなり、日々、状況の確認と見直しを行っていきます。

プロダクトバックログに紐づく形で分解された作業がずらりと並ぶわけですが、この管理にはカンバン(視覚的なタスク管理手法の1つ)を使うことが多いかと思います。

単純なカンバンツールの多くは、カンバン上ではプロダクトバックログ単位に管理され、分解された作業はそのバックログの詳細をみなければならないものも少なくないですが、あくまでも分解された作業を主にプロダクトバックログとも紐づいている形が個人的には良いなと思っています(実際、そのような管理ができるものも数多くあります)。

また、プロダクトのビジョン/ゴールやスプリントのゴール、チームの約束事(ワーキングアグリーメント)も大切な情報です。そういった大切な情報が、ツール利用者のアクションなしにカンバン上で見える状態にできることも私の理想の1つです。

そして、スプリントの経過や実績がプロダクトバックログ管理などチームで管理するものに連動されると嬉しいですね。完了実績がプロダクトバックログに反映され、ベロシティ(チームが1スプリントで消化できる作業量の指標)を計測し、リリースバーンダウンチャートに着地見込みの見通しが表示されると良いです。

終わりに

私が求める主だったポイントを記載してきましたが、個々でみれば実現されているツールは数多くあります。ただ、すべてを実現してくるツールや仕組みにまだ出会えていません。そして、細かいところはもっとあります。(もう自分で作れよ、という声が聞こえてきそうですが)この旅はまだ続きます。

今回は触れませんでしたが、スクラム活動の中ではスクラムのフレームワークとして定義される各種イベントなど、チームメンバやステークホルダーとのコラボレーションが必要となる場面があり、そこはオンラインホワイトボードツール一択だと思っています。

むしろ、スクラムだ、アジャイルだ、などは関係なく、リモートワーク/ハイブリッドワークが常態化している昨今では、共同作業が可能な環境としてオンラインホワイトボードツールの活用は組織内の日常業務においても必須だと個人的には思っています。

ただし、ツールはあくまでもチームの様々な活動をよりよいものにしていく1つの手段でしかありません。これからも「いかに価値あるものを届けられるか」「価値を届け続けられるチームを作ることができるか」といった本質を忘れずに、スクラムマスターをやっていこうと思います。

読んでいただきありがとうございました。

11
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
11
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?