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【ServiceNow】Agentic WorkflowをVirtual Agentから起動する方法

Last updated at Posted at 2025-12-07

本記事は ServicenNow アドベントカレンダー 2025の参加記事 第8日目 です

はじめに

この記事では、Service PortalのVirtual Agentコンソールから、Agentic Workflowを自然言語で起動する手順を説明します。
ServiceNowのAgentic Workflowは強力な機能ですが、Virtual Agentから起動するための設定方法がドキュメントから見つけにくく、私自身かなり時間を費やしました。この記事では、つまずきやすいポイントを含めて、動くものを作るまでの手順を共有します。

参考動画

AI Academy: Empowering Employees and Agents with AI Agentic Workflows

こちらの動画にService PortalでAgentic Workflowを動かすデモがあります(14:42からService Portalでのデモ)。本記事では、この動画のワークフローを順を追って再現できるようにします。
動画だけでは準備の詳細がわからないため、本記事と合わせて理解を深めてください。

始める前に:Agentic Workflowとは?

Agentic Workflowとは

Agentic Workflowは、ServiceNowのAI Agent Studio上で構築できる、AIエージェントを活用した自律的なワークフローです。従来のワークフローが「決められた手順を順番に実行する」のに対し、Agentic Workflowは「AIが状況を判断しながら、適切なアクションを選択・実行する」という特徴があります。

AIエージェントとは

AIエージェントは、特定のタスクを自律的に実行できるAIコンポーネントです。Agentic Workflow内では、複数のAIエージェントがオーケストレーターによって連携され、ユーザーのリクエストに応じて適切なエージェントが呼び出されます。

例えば「画像付きのインシデントを作成」というリクエストに対して、画像処理エージェント、ドキュメント分析エージェント、レコード管理エージェントなどが連携して処理を行います。

デフォルトで用意されているAgentic Workflow

ServiceNowには、すぐに使えるAgentic Workflowがいくつか用意されています。詳細は以下の公式ドキュメントを参照してください。

設定手順

それでは、Virtual AgentからAgentic Workflowを起動できるように設定していきましょう。

Step 1:AI Agent Studioを開く

  1. ServiceNowの検索窓に「AI」と入力します
  2. 「AIエージェントスタジオ」→「作成と管理」を選択します

image.png

Step 2:対象のAgentic Workflowを確認する

「エージェント型ワークフロー」タブで、「Process images for new tasks」をクリックします。

image.png

特に設定を変更せず、まず現状を確認していきます。

Step 3:問題発覚 - Virtual Agentオプションが表示されない

「UI表示を選択」セクションを見ると、Virtual Agentへの出力オプションがありません。Now Assistパネルのみが表示されている状態です。

image.png

このままではセットアップ要件を満たせず、Virtual AgentからAgentic Workflowを呼び出すことができません。

Virtual AgentオプションをAgentic Workflowで有効化するには?

ここでかなり時間を溶かしました。

Virtual AgentでAgentic Workflowを起動するための設定(Activate Trigger Display)が見当たらず、公式ドキュメントを探しても情報が見つかりませんでした。
様々なLLMのDeep Research機能も試しましたが、なかなかこの情報に辿り着けませんでした。最終的には、シナリオを詳細にプロンプトに入れて検索したところ、以下のKB記事を発見しました。

KB2537763: How to call Agentic Workflow through Virtual agent?

image.png

原因

KBによると、システムプロパティ「sn_aia.enable_va_conversation」が「false」に設定されているため、Agentic WorkflowでVirtual Agentオプションが表示されないとのことでした。

補足:Now Supportの検索窓をまず使おう

今回、様々なLLMのDeep Research機能を試しましたが、この情報になかなか辿り着けませんでした。
しかし、後日Now Supportの検索窓で「agentic workflow virtual agent」と検索すると、該当の記事が最初にヒットしました。
ServiceNow関連の技術的な問題は、まずNow Supportの検索機能を使うことを強くお勧めします。

image.png

解決策:システムプロパティを変更する

Step 4:sys_properties.listでプロパティを変更

  1. ナビゲータで「sys_properties.list」を開きます
  2. sn_aia.enable_va_conversation」を検索します
  3. 値を「true」に変更して保存します

image.png

注意:アプリケーションスコープは「Now Assist AI Agents」に設定してください。

AI Agent Studioで設定を続ける

Step 5:Virtual Agentオプションが表示されることを確認

AI Agent Studioに戻り、「Process images for new tasks」を再度開きます。
アプリケーションスコープは「Platform AI Agents and Skills」に設定してください。
「UI表示を選択」セクションを確認すると、「仮想エージェント」オプションが表示されるようになりました!

image.png

Step 6:Virtual Agentの表示をオンにする

  1. 「仮想エージェント」の「表示」トグルをオンにします
  2. 対象の仮想エージェントアシスタント(例:Now Assist in Virtual Agent (Default))を選択します

image.png

Step 7:所属するAIエージェントもオンにする

重要:Agentic Workflowに所属する個々のAIエージェントも、それぞれVirtual Agent表示をオンにする必要があります。これをオンにしないと、ワークフローから呼び出されません。

「Process images for new tasks」ワークフローの場合、以下の3つのエージェントをオンにします:

・レコード管理 AI エージェント
・ドキュメントとビジュアルインサイト AI エージェント
・Image Processor Agent

image.png

それぞれのエージェントの設定画面で、「UI表示を選択」→「仮想エージェント」の表示をオンにし、アシスタントを選択してください。

image.png

image.png

image.png

動作確認:Service Portalから試してみる

設定が完了したら、Service Portalから動作を確認しましょう。

Step 8:Service Portalにアクセス

Service Portalを開くと、右下にNow Assistのチャットウィンドウが表示されます。

image.png

Step 9:Agentic Workflowを起動する

チャットウィンドウに「画像付きのインシデントを作成」と入力して送信します。
Agentic Workflowが起動され、「次のステップを考える」「エージェント Image Processor Agent を実行しています」といったステップが表示されます。

image.png

Step 10:画像をアップロードする

「Please upload an image」というプロンプトが表示されたら、「画像をアップロードするには、ここをクリックしてください。」をクリックして画像をアップロードします。

image.png

【アップロードする画像の例】

image.png

Step 11:AIによる画像分析と処理

画像がアップロードされると、AIエージェントが以下の処理を自動的に行います:

  1. 画像分析レポート:画像の内容を分析し、テキストやオブジェクトを認識
  2. ユーザーコンテキストとの関連性:画像の利用状況を推測
  3. インシデント分析報告:画像から読み取れる情報をもとに状況を分析
  4. 記録作成の判断と理由:インシデント作成が必要かどうかを判断

image.png

Step 12:インシデント作成の確認

AIが分析を完了すると、「インシデントテーブルに〇〇に関する記録のレコードを作成いたします。よろしいでしょうか?」と確認を求めてきます。
「はい」をクリックすると、インシデントが作成されます。

image.png

さらに、「作成済みのインシデントレコードに画像ファイルを添付いたします。よろしいでしょうか?」と確認があり、「はい」をクリックすると画像も添付されます。

image.png

実行結果の確認

AI Agent Studioでの確認

AI Agent Studioの「アクティビティ」タブで、実行履歴を確認できます。
ステータスが「完了」になっていれば、ワークフローは正常に終了しています。

image.png

「再現」ボタンをクリックすると、AIエージェントの意思決定ログを詳細に確認できます。オーケストレーターがどのエージェントを呼び出したか、各エージェントがどのような処理を行ったかが可視化されています。

image.png

インシデントレコードの確認

インシデントテーブルを確認すると、新しいレコードが作成されており、説明欄にAIが分析した内容が記録され、アクティビティにアップロードした画像が添付されていることが確認できます。

image.png

まとめ

本記事では、Service PortalにあるNow Assist in Virtual AgentからAgentic Workflowを起動する手順について説明しました。

ポイントのおさらい

  1. システムプロパティの変更sn_aia.enable_va_conversationtrueに設定
  2. Agentic WorkflowでVirtual Agent表示をオン:UI表示を選択で仮想エージェントを有効化
  3. 所属するAIエージェントも個別にオン:ワークフロー内の各エージェントもVirtual Agent表示を有効化

次回予告

Agentic Workflowを本番環境で利用する際には、ACL(アクセス制御リスト)まわりを正確に把握することが重要です。次回はACL周りの仕組みについて解説いたします。

新しい機能が日々追加されており、今後の進化が楽しみですね!

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