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クラウド認定資格を更新し続ける理由

Last updated at Posted at 2024-12-25

はじめに

こんにちは、Datadog Japan で Sales Engineer をしている AoTo です。

この投稿は AoTo Advent Calendar 2024 25日目の記事です。

2021年からクラウド認定資格、特に AWS 認定資格の取得は一般に広まりました。

なぜ2021年に焦点を当てているかというと、2022年の「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」のクライテリアが「APN AWS Top Engineers」から分離し、独立した表彰として Top Engineers 以外のパートナー所属の個人も対象とするようになったためです。

私も例に漏れず2022年より「2022 APN ALL AWS Certifications Engineer」として表彰いただいています。

私自身は AWS, Azure, Google Cloud, OCI など、多くの認定資格を取得してきました。こうした AWS 認定資格をはじめとする認定資格「全冠」に至る個人の心境を振り返り、今後もこうした認定資格を更新し続ける理由をまとめます。

そもそもなせ取得したのか

きっかけは、一つ先輩の発表する年度末の「新人成果発表会」でした。
2年目を振り返り業務内容や自己研鑽の結果を発表しますが、そこで「AWS Solutions Architect Associate/Professional を取得しました」と数人が誇らしげに話されていました。

発表されている先輩方の名前と発表内容以外は何も知らなかったですが、当時社会人1年目の私は生意気にも「そんなことで褒められるのか」と思っていました。当時はクラウドの「ク」の字を知った程度の素人でしたが、発表を聞いた時点で「資格試験でそれほど賞賛されるのであれば、誰にも真似できない実績で唸らせよう」と心に決めていました。

きっかけはその程度でしたが、周囲に認められたい新人の身としては重大な決断でした。

そしてどう取得したか

年度が変わる前に AWS SAA を取得してからは、4月から毎日 AWS の勉強漬けの生活を送りました。
当時はコロナ禍で出社も少なく、定時に仕事から上がれば夕飯まで2時間 AWS の勉強、その後2-4時間 AWS Black Belt の動画や資料を見て内容をまとめたり、AWS Training & Certification で関連する講座を漁ったりしていました。

毎週土曜日は資格試験の日と決め、日曜日から金曜日まで順に試験範囲のサービスの概要・サービスの機能詳細・関連するアーキテクチャのベストプラクティス・AWS 認定試験の模擬試験と決められたルーティーンで受験を繰り返しました。(Professional 試験や MLS など自信がないものは2週間かけました)

結果として、8月には当時の11資格を全冠し、そのまま Azure の勉強に移行しました。今では1ヶ月で全て取得される猛者もいますが、当時はインターネット上に同じ早さで全冠した方も少なかったことを覚えています。「この経験を広めてバズりたい」という思いも少なからずありましたが、資格マニアだと揶揄されることを恐れてひっそりと勉強を続けました。

私にとってこの時間は、初めて見るクラウドサービスの詳細まで目を通し、ひたすら基礎を叩き込むには必要な時間でした。

こうして年末には AWS, Azure, Google Cloud の Professional 資格の取得はもちろん、ほとんどの資格を制覇していました。この成果もあり、社内公募でクラウド企画構想の部署に異動し、年度末には AWS, Google Cloud を全冠し Azure も十数資格保有してました。

晴れて希望の部署に異動し、周囲からも好奇の目にされされていた私が抱いていた思いは、「資格マニアとなってしまうことを避けたい」ということでした。

それなのになぜ更新するのか

もちろん机上の学習だけで得た知識も多く、実際に検証をしたこともない・用語は知っていても理解が浅いことは重々承知でした。

しかし、こうした中でも資格試験で得た知識は重宝することがありました。
その一つが「社内で詳しい人が限られている Google Cloud」の先駆者として、様々な活動を推進することでした。

当時は3-4年目でありながら、AWS, Azure など比較的多くの方がサービス概要知っているクラウドと Google Cloud 特有の知識をどちらも持っていることがかなり貴重でした。Google Cloud の案件を進めるだけではなく、全社で標準化して利用できるクラウド間の対応サービスの一覧図の作成にも携わり、資格取得の推進でも当時全社で100件に満たない資格取得数のうち1割以上を担いました。

こうした経験からも、資格取得の大切さを身に沁みて感じています。資格がなければこうした活動に関わることもなかったことを考えると、ある程度の知識を保有していることを外部から測る指標としては重要でした。

そうして2-3年経過して、資格を保有していることによって受けられる恩恵をたくさんいただきました。こうした恩恵を受けて活動を続け、表彰をいただき、評価されているのになぜ更新しない選択肢があるのでしょうか。

こうした考えから、本当に必要な資格は全て更新すると決め、2024年には30以上の認定資格を更新しました

その先に何があるのか

有資格者の方々の多くは、自身の業務に紐づかない資格の更新を止めてしまう選択をされるのを目にします。

ですが、個人的な視点では保有資格を減らすことは選択肢を狭めることに近いと感じています。ある分野のプロフェッショナルやマネジメントにキャリアを進める際に、資格の継続は不要なことも多いのは事実です。

一方でクラウドのスペシャリスト・ジェネラリストであり続けるには、広くパブリッククラウドプロバイダーが提供している最新のサービスを理解することが重要だと私は考えます。

そして、真にクラウドのスペシャリストであるならば、資格試験のための勉強は不要です。私はクラウドエンジニアでもアーキテクトでもありませんが、幅広いクラウドの知見を活かして最適なオブザーバビリティソリューションを提案するスペシャリストです。

実際に、私も普段触れていない分野を除いて一切の再学習をせずに再認定試験を受けましたが、どれも問題なく合格できました。こうして、再認定試験を普段の活動や業務から十分に専門的な知見を身につけられているかを確認する手段として利用することもできます。

おわりに

マルチクラウド認定資格の有資格者として今年1年悩みながら再認定試験に臨み続けました。もちろん、費用面でどうしても受けられない場合は、更新しない手段も選択肢としてあると思います。

一通りの更新が終わり振り返ると、それほど重く考えずに初めて資格を取得した時と同じペースで試験に申し込めば良いことに気づきました。不合格でこだわりがなければ更新を止めてしまえばいいですし、悔しければ再受験するはずです。

皆さんも認定資格の恩恵を受けているならば更新し続けましょう。少し先にその意味を見出せるはずです。

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