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VSCodeにColab拡張機能が来たぞ!!!(接続からファイルアップロードまで)

Last updated at Posted at 2025-12-03

はじめに

11月中旬,VSCodeからColab環境に接続できる公式拡張機能が公開されました.
Colabは環境構築せずとも,ブラウザからGPUやTPUがお手軽に利用できる便利な環境です.
一方で,エディタが貧弱でシンタックスハイライトはキーワードくらい,最近はgeminiと連携してマシになったものの入力補完も勝手が違う...などなど,不満は残るツールでした.
こういったVSCodeユーザーとしては我慢ならないタイプの不満が解決するっぽい,ということで大変嬉しいですね.
今回は手始めに,若干苦労するローカルファイルのアップロードとGPUの利用方法をご紹介します.

執筆時の状況

拡張機能のリンクはこちら.
Colab拡張機能
執筆時点でのバージョンは0.1.1.
VSCode上のノートブックのカーネルとしてColabのCPU, GPU, TPUを利用可能.
google driveのマウントは未対応
google.colab.filesによるアップロードは未対応

その他参考
reddit: Google Colab is Coming to VS Code!
github: colab-vscode Issues

拡張機能のインストール

拡張機能マーケットプレースの検索窓で "Colab" を検索
画像の拡張機能をインストール

Colabへの接続

ノートブックを開いて,右上の"カーネルを接続"を押して出てくるポップアップで進めていく.

  1. カーネルソースとして "Colab" を選択
     スクリーンショット 2025-11-18 17.43.50.png
  2. リモートサーバーとして "Auto Connect" または "New Colab Server"を選択.
     スクリーンショット 2025-11-18 17.41.54.png
  3. 使用したいハードウェアを選択.ここでは "CPU"を選択(Auto Connectでは省略.)
     スクリーンショット 2025-11-18 17.42.38.png
  4. 環境に名前が付けられる(EnterでOK. Auto Connectでは省略)
     スクリーンショット 2025-11-18 17.43.20.png
  5. カーネルの選択.ここでは"Python 3"を選択.
     スクリーンショット 2025-11-18 17.42.14.png

これで少し待てば接続が完了します.

ローカルファイルのアップロード

普段のColabならGUIでファイルをアップしたり,driveをマウントしたり以下で出てくるウィジェットからアップロードするのですが,今の所これらは一つもサポートされていません.

# ブラウザでは機能するがVSCodeでは未対応
from google.colab import files
loader = files.upload()

ここで,githubのIssue Support uploading local files to Colab servers. を読むと,

First and foremost, how can you work around this limitation today? Check out our wiki. One workaround which we list is to use the FileUpload widget.

とあります.Colab側では未対応ですが,Jupyter Notebook側の機能を使ってランタイムにアップロードできるようです.
ということで試してみたのが以下.

import ipywidgets as widgets
import io
import pandas as pd

def upload_file(accept=''):
    uploader = widgets.FileUpload(
        accept=accept,  # Accepted file extension e.g. '.txt', '.pdf', 'image/*', 'image/*,.pdf'
        multiple=True  # True to accept multiple files upload else False
    )
    display(uploader)
    return uploader

uploader = upload_file(accept='.csv')

実行するとこんな感じでウィジェットが出てきます.(displayしないと出てこないので注意)
これをクリックしてファイルをアップロードしてください.

GUIの操作を挟むのでセルを分けて次を実行.

filename = "hogehoge.csv"
content = uploader.value[filename]['content']
df = pd.read_csv(io.BytesIO(content))
display(df)

csvファイルならこれでOK.素のcontentは <class 'bytes'>で帰ってくるのでioなりdecode()メソッドなりでデコードしないといけません.面倒ですね.
ともかく,現時点でもファイルのアップロードができました.

先述のIssueでは数週間以内に対応すると明言されているので,この記事の寿命はそのくらいでしょう.

GPUの利用

上記のカーネルの選択時に "New Colab Server" > "GPU" でハードウェアの選択は完了.
PyTorchは標準でインストールされているので,以下で確認してみると,確かにGPUが使用できることがわかります.

ライブラリのインストール

Jupyter Notebookではマジックコマンドと呼ばれる,シェルコマンド的なものがサポートされています.
特に追加でライブラリをインストールしたい場合にノートブック上でpipを実行する以下のコマンドがColabでは特に便利です.先頭に "%"をつけるだけで通常のpipと大体一緒です.

%pip install package

ランタイムに接続するごとに再インストールが必要です.
ノートブックで雑に全実行するときに何度も呼び出されるのが嫌な人はこう.

try:
    import package
except ImportError:
    %pip install package
    import package

おわりに

Colabをエディタの使い勝手やファイルがマイドライブ直下に作られるみたいなちょっとしたストレスの積み重ねで敬遠していましたが,教育現場や(カジュアルな)共同作業以外でもColabの利用が選択肢に入ってくる予感がするニュースでした.

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