変数
Pythonでは変数を使ってデータを格納することができます。変数には以下の特徴があります。
変数名の命名規則
- 変数名は文字(アルファベットまたはアンダースコア_)で始まる必要があります
- 変数名には文字、数字、アンダースコアを含めることができます
- 大文字と小文字は区別されます(name, Nameは別の変数)
- 予約語(print, if, forなど)は変数名に使えません
代入
x = 5 # 整数値を代入
y = 3.14 # 浮動小数点数を代入
name = "John" # 文字列を代入
is_student = True # 真理値(Boolean)を代入
型
- Pythonは動的型付け言語なので、変数の型は値によって決まります
- 同じ変数に異なる型のデータを代入することができます
スコープ
- 変数のスコープは、その変数が定義された場所によって決まります
- 関数の外で定義された変数はグローバルスコープ
- 関数の中で定義された変数はローカルスコープ
x = 10 # グローバル変数
def foo():
y = 5 # ローカル変数
print(x) # グローバル変数xは参照できる
print(y)
foo() # xの値10、yの値5が出力される
print(y) # エラー、yはローカル変数でグローバルスコープからはアクセスできない
変数は任意の値を格納でき、コードの実行過程で値を変更することもできます。変数を上手く活用することで、プログラムのデータの流れをコントロールできます。
型
Pythonは動的型付け言語なので、変数に値を代入する際に型を明示する必要はありません。主な型は以下の通りです。
数値型
- 整数型(int):
x = 5
- 浮動小数点数型(float):
y = 3.14
- 複素数型(complex):
z = 2 + 3j
ブール型
- 真理値(True/False):
bool_value = True
シーケンス型
- 文字列型(str):
s = "Hello"
- リスト型(list):
lst = [1, 2, 3]
- タプル型(tuple):
tup = (4, 5, 6)
マッピング型
- 辞書型(dict):
d = {"apple": 2, "banana": 3}
セット型
- セット(set):
st = {1, 2, 3}
型に合わせた演算や操作ができます。例えば:
x = 5
y = 2.5
z = x + y # 7.5 (数値の加算)
s1 = "Hello"
s2 = "World"
s3 = s1 + s2 # "HelloWorld" (文字列の連結)
lst = [1, 2, 3]
lst.append(4) # lst は [1, 2, 3, 4] になる (リストへの値の追加)
データ型を取得するには type()
関数を使います。
print(type(5)) # <class 'int'>
print(type(3.14)) # <class 'float'>
print(type("Hi")) # <class 'str'>
型変換もできます。int()
、float()
、str()
などの関数で明示的に別の型に変換できます。
Pythonでは動的に型が決まるので、プログラマは型について気をつける必要がありますが、柔軟な型システムがPythonの利点の一つでもあります。