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セゾン情報システムズAdvent Calendar 2021

Day 7

デザイン思考や体験設計を学んでエンジニアのキャリアにUX設計を付け加えよう

Last updated at Posted at 2021-12-06

はじめに

この記事は セゾン情報システムズ Advent Calendar 2021 7日目の記事です。

本記事はSIerで働く美大卒UIUXデザイナーが、エンジニアの方達のためにUIUXデザイナーやフロントエンドエンジニアの職種内容について解説する記事です。
※表題にデザイン思考と記載していますが、こちらはデザイン思考プロセスと捉えて文中では体験設計と括ってしまっておりますがご容赦ください。また別の記事でデザイン思考の解説もいたしますね。

フロントエンド人材が欲しいとご相談を受けてお話を伺うと、経営層やクライアントから予算を獲得できるビジネスセンスがあって、正しいターゲットに正しく訴求を打ち出すマーケティングセンスにより顧客獲得数を飛躍的に高められて、プロジェクトマネジメントができて、圧倒的なコミュニケーション能力によりUXリサーチで根本的なニーズを引き出す事が出来て、UIUX設計が出来て、要件定義書を何百枚も瞬時に書き上げ、ビジュアルデザインが出来て、ビジュアルデザインをピクセルパーフェクトでコードに落とせて、ロジックの実装が出来て、バックエンドも出来て、なんならインフラも設計・実装できるような、超絶ハイスペックな何でも出来るスーパーエンジニアを求められる事があるので、書いてみました。異論反論どうぞお寄せください。

UIUX設計の知識をインストールすると出来るようになること

下記は一例ですが、体験設計を学ぶというのはコアスキルが拡張されるイメージです。体験設計を学ぶと何ができるようになるのかを具体的に記載すると、例えば正しいセグメントからターゲットに落とす事ができ、ターゲットにインタビューを行い、ペルソナ化して、カスタマージャーニーマップなどを利用してビジネス課題を洗い出す事が出来、それを構造設計や情報設計することができ、ワイヤーフレームに落としてプロトタイプ化することができる、といった能力が追加されます。

UIUX設計の知識と、ビジュアルデザインの知識と、ピクセルパーフェクトでビジュアルをHTML・CSS等でコード化する知識と、いまどきのjsフレームワークを使いこなせるようになる事は、それぞれ別々の学習領域です。

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フロントエンド人材に求められてしまう全部盛り

AngularやReact.js、Vue.jsなどjsフレームワークを利用したフロントエンドの開発知識とUIUX設計(体験設計)をエンジニアの方に学んで頂くと、赤字の2箇所がスキルに追加されます。青字の部分は別スキルですが、先に記載したように青字から赤字まで全部もっている方が欲しいというご意見が多く、そのような人材はとにかく業界の中でも稀少人種であり、下界に降臨されることは奇跡でも起きない限りほぼほぼありえ無いという事だけお伝えしておきたいと思います。

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フロントエンドはチームを組んで作ろう

フロントエンドの開発では、必要な別々のスキルセットの専門家を置くのが一般的です。理由は、それぞれが深い分野で学習項目が多く、1人で賄うのは現実的ではないためです。とはいえ、デザインというのはチームワークなので誰か1人が1つの分野のみを担当するという事もありません。サービスデザインや体験設計・情報設計などのターンでは、全員が内容を理解して意見を出し合うという事が必要になります。エンジニアもデザイナーもビジネスサイドも体験設計・情報設計にチームの一員として参加して意見を出し合うというのが、今どきのフロントエンドの作り方です。

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UIUXデザイナー、サービスデザインデザイナー、UXディレクターなどは何をする人たちなのか?

エンジニアの方達でUIUXの専門知識を身につけて「UIUXデザイナー」として働いていらっしゃる方がいます。その方達は「ビジュアルデザイン」ができるわけではありませんが、ユーザー体験の設計プロセスを実務に落とす事が出来、それをどう情報設計するのかUIとしてどうあるべきかを実務として表現する事ができます。UIUXデザイナー、サービスデザインデザイナー、UXディレクターといった名前で呼ばれている方達は、上に記載したように各種コアスキルにUX設計等の専門知識をアドオンで持っているファシリテーターだと考えていただくと近いと思います。全ての分野に精通した超人はおりませんし、元々のコアスキルによって様々なタイプのUXデザイナーが働いています。

「各種の専門家と適材適所で組んで、各種のフレームワークを組みあわせたりプロジェクト用にフレームワークを生み出したりし、体験設計という目標に向けてファシリテーションしたりプロジェクトマネジメントしたりしていく人」というのが一番近いイメージではないかと思います。

GoogleがUIUX学習プランを提供しているくらい、全世界でホットな知識

営業の方もエンジニアの方も、ビジュアルデザイナーも皆がこぞってデザイン思考やUIUX設計を学ぶという時代になってきました。GoogleもUIUX学習プランをサブスクで提供しており、全世界で非常にホットな知識です。世界的に体験設計が重視されており、今後はあらゆるプロダクトやサービスで体験設計が行われてリリースされていく世の中になるという事です。

UIUX設計はダイレクトに影響が見えやすいBtoCの側で発達してきましたが、BtoBの業務システムでも徐々にUIUX設計の優れたプロダクトに市場を奪われていくという状況が生まれています。自分たちが生み出しているプロダクトに良質な体験を付加することで、より選ばれる価値の高いプロダクトにしていくこと、それはプロダクトに関わる全員が一丸となって実施できなければ、誰か1人だけの力では成り立ちません。

UIUXデザイナーを1人入れたら何でもやってくれるという事はありません。若い新人にUIUXを学習させて何か作らせたらイノベーションが起きるという事もありません。自分たちのビジネスを良くするのは、そのビジネスを知り尽くした深い知識をもつ人材に体験設計のファシリテーターを掛け合わせるなどして、今までの資産に違う視点をあてた時に起こります。まずはプロダクトに関わる方全員で、体験設計を取り入れてみてはいかがでしょうか。実務の中で学習するのが体験設計を身に着ける最短ルートだと思います。6ヶ月くらいUIUX専門のコンサルを導入して体験設計の取り入れ方を学び、そこから自走してそれぞれ学習していくというのが理想だと思います。

どんな専門知識でも習得に10000時間必要だと言われています。足繁く勉強会に通い、実務で実行してみて、本を読んで、実務で専門家の並走を受けて学習しという事を繰り返して身についていきます。UIUX設計もサービスデザインも1日セミナーを受けた程度では身につきませんが、学習しないでこの先やっていけるものでもないと思います。まずは本を手に取ってみる、UIUX設計やデザイン思考のセミナーに参加してみる、なんでもいいのでアクションしてみてはいかがでしょうか。

※BtoC用の体験設計は、BtoB用に適合しない場合がありますので、その疑問点に回答するのはまた別の記事で書かせて頂ければと思います。

以上

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