時空と意識はどこまで同一なのか?最先端物理ではどうなってるの?
量子エンタングルメントから宇宙まで作られる?
下記は著者さんがYoutubeで直接解説してる。中はほぼ同じだから、見たらだいたい言ってる内容は分かる。ただ意識との関連の話はないよ。
前から書いているように、実は自分は意識がどういうものかについては昔から仮説を持っていて、紹介もしてる。
そしてその中で視床を中心とし、大脳で連携して起こる量子エンタングルメント(長いので量子もつれと書くよ)がその正体であり、多数の量子もつれが起こり、視床を中心に大脳で抽出されている情報が混ぜられ拡散されて多数の量子もつれを起こしている中(実在の情報空間として)に意識の実在の情報構造、情報空間が出来ることだろう、と書いてきた。
でも、前に確認したように、量子もつれという物は、宇宙と宇宙を非局所で繋いでいると言う事が実験的にほぼ明確で、しかもそれが誰でも再現もできる様になってきた。シミュレーションだけなら簡単にpythonで書ける。数式もその通り。ノーベル賞にもなってるので、トンデモとか言っちゃいけないよw
一方、数年前から、量子もつれはものすごく特殊だと思われてたのに、どうもこの量子もつれ=EPRは、アインシュタインが唱えていた、時空のブラックホールとホワイトホールのペアによる時空の穴、ERブリッジと同等だ(EPR=ER)という話も出てきて。結構今の物理には本質的な存在となってきていて。
しかも、そもそもこの量子もつれは時空を発生させるものでは無いか?みたいなどこのSFを読みすぎたの??みたいな話も出できてるんだよね。
とするとさ。まあ偶然なのか必然なのかは知らんけど、量子もつれの情報空間が意識でしょって、話から、なんだか、量子もつれで宇宙出来ちゃうでしょって、話になってて、自分としては逆に困ったなと。
要は何でもかんでも量子もつれがあれば意識も宇宙も、みたいになっちゃうでしょ??🤤自分の自説に割り込んでこられた感もあるし、これは一体どうなってるのかと。
逆に量子もつれで何でもできる!ではまあ、宇宙出来るんなら意識もなんて普通に有り得るのかもだけど、もうそうなると適当に言ってるのと区別がつかなくなってしまうなと。
だからもう少ししっかりどうなってるのかに関しては自分でも整理したいなと思ってるんだよね。
また、以前紹介した液滴と液面で作られていてダブルスリットが再現出来る系の理論、HQFTとの関連も気になる。少しづつ既に書いてるがそこもここで整理しておきたいと。つまりこの世界の実際の物理存在はどんなものなのか、だ。
で、量子もつれと時空間生成に関しては、ある研究者さんが「量子エンタングルメントから創発する宇宙」というまさにダイレクトな題名の本を書いてる。それが上の本だ。
この本の作者は現役の研究者さんだね。だからバリバリに深い話を書いてる。開けてみたらもう数式がバリバリだし、専門用語もバリバリだしで、「うわこれはさすがに高度すぎて全く読めないかな??」と思ったよ。
でも改めて通して本の内容を見てみると、式は多めだけど、それでも最小限な感じだし、量子もつれによるこの時空の生成まで筋に沿って書いてくれてるし、意外に定性的な議論や予測の話も書いてるから、かなり参考になると思う。なのである程度読んで内容紹介しながら意識と時空間の関連がどうなるのか自分なりに考察したので紹介するよ。この本を読んで、
自分の仮説とは全く矛盾しない。むしろ補強されてよりしっかりした仮説になるな。
という印象ではある。もちろん自分のひいき目はあるだろうけど、実際に矛盾点なく、同じような話になってるという事は先に言っておくよ。
その上で、
その中からこの世界や量子コンピュータ、意識に関するよりめちゃくちゃに面白い仮説をいくつか考えたりも出来た!!😊🤟
ので、それも書いていこうと思う。
本の章立ては
- 本書のガイド
- 量子エンタングルメント
- 場の理論におけるエンタングルメント・エントロピー
- ゲージ重力対応と量子エンタングルメント
- ホログラフィック・エンタングルメントの最近の発展
- 創発する時空と量子エンタングルメント
となってる。まさに量子もつれが主役の半専門書って感じだね。以下本当にざっくりだけど、内容をまとめてみる。あくまでざっくりで全部書いてたら書籍そのものになっちゃうし、意味もないので、全体の紹介レベルと、後の議論のための重要ポイントだけ書き出す形にするよ。詳細知りたい人はぜひお金払って買ってあげてください。(数式に脳が壊れない人😎)
第1章 本書のガイド
ざっと見るんだと、一章の「本書のガイド」には本全体の話の流れと、中に出てくる用語に関してのごく簡略化された説明が書いてあってまさに施設のガイド、マップみたいな感じで分かりやすい。
ここでは、本全体の概略的な説明として、
量子もつれとエンタングルメント・エントロピーに関しての説明や、共形場理論、ブラックホール、ブラックホールのエントロピーとホログラフィック原理、そして超弦理論からのDブレインやAds/CFT対応(反ド・ジッター時空、共形場理論の対応)、そしてエンタングルメント・ウェッジ、ブラックホール蒸発、そしてついにはエンタングルメントによる時空の生成と、テンソルネットワークと量子計算の複雑性に関して も用語、概念、式が大まかに紹介されてる。
用語だけずらずら並べてしまったけど、要はこの辺りの用語が何かと、これがどう関連しているかをしっかり抑えておけば、この本での内容と、また、この量子もつれに関しての現代の物理理論が一通りは眺められる、大きな漏れは無くなって(もちろん十分では無いものの)概略的な話なら大きなズレは無くできる、と考えていいだろう。
第2章 量子エンタングルメント
まあ、ここは量子エンタングルメント、量子もつれの復習だね。エンタングルメント・エントロピーや量子テレポーテーションに関しても定義が式で記載されている。エンタングルメント・エントロピーは特に量子もつれの中の情報量を図る概念として重要だね。
量子もつれに関しては自分も例えばこのあたりでも考察している。
第3章 場の理論におけるエンタングルメント・エントロピー
ここでは、先の章で説明されたエンタングルメント・エントロピーに関して場の理論と合わせてより詳細に記載されている。
ただ、ここでは主に定式化で計算の仕方に関して書かれてるので、サッと流すんでもいいかも、
ちょっと重要な部分としては、エンタングル・エントロピーは「面積則」に従う、と書いてある。つまり、
エンタングルメントの情報量(エントロピー)は面積に比例する
って部分だ。なんかあっさり面積で、とか書くとふーん、だけど、なぜ体積でないの?って、これは結構後で効いてくる。
第4章 ゲージ重力対応と量子エンタングルメント
この辺りからがいよいよ本題部分だと思う。ブラックホールのエントロピーが
S_{BH} = \frac {A_{BH}}{4G_{N}}
で表されて、 面積 に比例することや、量子重力理論が次元を下げた量子多体系に対応するという、 ホログラフィー原理 に関しての説明と、そこから実際に得られる、 AdS/CFT対応 に関しても述べられて、第3章のエンタングルメント・エントロピーの話と繋がるわけだ。
次元を下げた世界の量子論が1次元上の決定論的な理論と同値になるって自分がHQFTの紹介で前からしてる話はこの辺りともほぼ同じだと思う。まさに1次元上の決定論は、下の次元の量子理論と同じになる。
前から話してるように、その枠組みでは、シュレジンガーの猫とか、仮想の波束の収縮とか、量子も存在しない、とか言わなくていい。要は上位次元の状態を知らないから、確率論で考えるしかない。なぜなら次元が下だからだ、てな話になってる訳だ。
ここでの次元は良くオカルトの人たちが言う、頭の良さとか魂のレベルとか、そんな話では 全く 無いよ。物理的な次元、物体と影の関係のようなものの話だよ。オカルトは、ここをすぐにくっつけにかかるから本気でやんなるよね。
で、この世界は上位次元の「影」にしか過ぎない、と言う事なんだ。AdS/CFT対応やホログラフィック原理はまさにこの世界をそうやって記述できる、その実際の理論の1つだと言うことだ。
第5章 ホログラフィック・エンタングルメントの最近の発展
ここからいよいよ最近の理論発展の話全開になってくるね。
ちょっと長くなるので一旦分けます😊