効果音をいい感じにしたい人へ
フリー素材の効果音をゲームに使ってみたけれど、なんだか合っていない気がする…ちょっと加工して、いい感じにならないかな?
いやでも自分はサウンドの専門家じゃないし…難しそうだし…
『そこのキミ! 心配するな。誰でも最初は初心者さ!』
というわけで、そんな悩んでいる方のためにCRI ADX2LEに付属のAtomCraftを使って効果音をいい感じにするテクニックを紹介します。
ダウンロードは以下からどうぞ。
なお、一般的なDAWを使っても似たような事ができます。効果音作りのノウハウという事でひとつよろしくお願いします。
そもそも"いい感じの音"って?
絵と音が合っている状態を"いい感じ"と考えているので、絵と音の表現の粒度やタイミングが適切である状態を"いい感じ"と定義します。
その辺りの細かい説明は以下の記事をご参照ください。
試しに爆発音を加工してみる
爆発音に限りませんが、いい感じの効果音を構成する要素として時間軸で3つに分けて考えます。
"ちゅどーん"っていう爆発音があるとして
- アタック感 (ちゅ)
- メインの音 (ど)
- 余韻 (ーん)
これをそれぞれ完成イメージに近づけることでいい感じになります。
と言ってもいきなり全部やるのは難しいので簡単なところから。
まずは余韻が長めの効果音を短くしていい感じに合わせる方法から説明します。
素材は以下のページから"小爆発2"をお借りします。ありがとうございます。
なお、mp3は直接読み込めないので何かツールを用いてwav形式に変換してください。
余韻を短くする
ツールの初歩的な操作については公式チュートリアルを見ていただくとして、キューを作成するとタイムライン上に波形が現れます。
ここの"オートメーションなし"と書かれた部分をクリックし、ボリュームを選択すると音量変化のカーブを書き込めるようになります。
黄色い線の途中をクリックして図のようにカーブを作ると、余韻が短くなった爆発音のできあがりです!
また、ポイントリストを表示すると数値入力ができたりカーブタイプを変更したりできるのでお好みで。
余韻を長くする 手段1
手っ取り早いのは途中からピッチを少し下げるという手段です。
ニュアンスは少し変わりますが、本当に雑に簡単なのはこれです。
最初の部分を下げていないのは余韻だけを変化させたいからです。
余韻を長くする 手段2
トラックを増やし、同じ波形を少しズラして並べます。
このままでは当然、2度爆発音が鳴ってしまうので、ボリュームのオートメーションを追加して
前半のボリュームをゼロにし、フェードインしてくる形で余韻の部分だけを重ねます。
いい感じに調整が済んだらバウンスという機能を使うと1つのwavファイルとして書き出されるのでそれを使います。
余韻以外の調整について
余韻を長くする手段2と同様に、トラックを増やし、欲しい要素をうまいこと切り出してオートメーションを書き、重ねて鳴らしてバウンスして1ファイルにする、という工程は変わりません。
音の高域、低域などをコントロールしたり、合わせた音が音割れしにくい設定などのテクニックもありますが、それらはまた別の機会に。
これをきっかけに効果音作りの楽しさを感じてもらえたら良いなーと思います。
レッツチャレンジ!