「温度計(Temperature Reading)」というふりかえり手法の紹介です。
記事を書いたきっかけ
チームで何かをして、最後ふりかえる時にこの「温度計」という手法が
結構いい方法だなーと思ってるんです。
しかし、視覚的なやってる姿の記事があまりヒットせず、紹介しにくいので書いてみました。
温度計とは?
原題は Temperature Reading です。
Agile Retrospectives の 8章「Activities To Close The Retrospective」で紹介されています。
どんなふうにやるの? の例
例えば、こんな感じでやったりします。
- ホワイトボードなどに 温度計の絵を貼ります。
- 指標を、下から順に貼っていきます。 (温度計の上に貼ってる長方形付箋)
- 下から順に、時間を区切って、指標一個ずつチームが思ったことを貼っていきます。(温度計の周りの正方形付箋)
温度計に合わせて、付箋も上に行くにつれて暖かい色にしてみてます。
所要時間
どのくらい深堀するか次第ですが、
パパッとやるなら 1項目3分 x 5 なら 15分くらい。このパターンが個人的には重宝しています。
じっくりやるなら 1項目 の時間を長くしたり、1項目ごとの議論タイムを設けたりするのが良いです。
Agile Retrospectives では、10から15分程度目安と書かれています。
指標?
情報が出てきやすい例に合わせてやっていきます。
上の画像の例は、 ふりかえりカタログ 式のやり方を元にしてます。
だんだん、現在位置から、今後に視点が向かってく感じが好きです。
項目 | 書くこと |
---|---|
感謝 | まずはみんなへのありがとうから。 |
気付き・学び | ふりかえり対象を通しての学びの共有。 |
興味 | 結論出てないけれど、深堀したら楽しそうみたいなこと。 |
提案付き苦情 | もっとこうしたい、なこと。(苦情という言い方を避けることも多い) |
希望と願望 | 今後のなりたい姿、やりたいこと。 |
Agile Retrospectives をもとにすると、こんな感じです。
意訳してるところがあるのと、進め方も上の絵と違うのとがあるので気になる方は本をご購入ください。
(項目ごとに数えながら進めるところが、温度計らしさのようです)
項目 | 書くこと |
---|---|
感謝 (Appreciations) | グループ内の誰かに、心からの感謝を。 |
パズル (Puzzles) | 理解していないが、興味あるもの。 |
提案付き苦情 (Complaints with Recommendations) | 変えたいと思ったことを指摘する。 |
新しい情報 (New Information) | チームに関わりそうな情報の共有。 |
希望と願望 (Hopes & Wishes) | レトロスペクティブに、あるいはレトロスペクティブの後に期待すること。 |
Scrum.Org は、また違った紹介をしています。6項目あります。
リンク先のサイトだと、円状に6つの付箋を貼る場所を並べています。
各項目の説明も、スプリントふりかえりっぽい用途になっています。
項目 | 書くこと |
---|---|
感謝 (Appreciations) | スプリント中の作業にお互い感謝。ポジティブな感情から始める。 |
興奮 (Excitements) | スプリントで思い出に残った瞬間。 |
苦情/提案 (Complaints/Recommendations) | 状況を改善する具体的な推奨事項。 |
新しい情報 (New Info) | スプリントは学びの機会。ユーザからの学び、目標の達成を話す。 |
パズル (Puzzles) | チームが解決できていない問題。 |
願望 (Wishes) | これまでの内容を踏まえ、提案したいこと。 |
おわりに
この記事で一番やりたかったことは温度計画像を使った温度計ふりかえりの画像を紹介するところでした。
合わせて掲載した温度計ふりかえりの項目選択の紹介は、
一つのふりかえり手法でもいろいろ使い方があるなーと見れるいい例にもなったのではないかと思います。
この記事が、見た方の良い参考になればと思います。