Q:素nome Shellって何?
A:素のGnome Shellのことです。今勝手に作った言葉なので、誰かに言ったら失笑を買います。
先に懺悔しておきます。
素nome Shellが好きな方、ごめんなさい。
今回の記事は素nome Shellが使いづらい、使い方が分かりづらい、という前提で書いています。
概要
Linuxサーバは、大抵の場合CLIでログインして管理するものですが、ときに様々な理由で、デスクトップ環境の入ったLinuxがあなたの目の前に登場することがあります。
例えばWeb画面上で使う管理コンソールのアクセス元を制限する必要があって、そのための踏み台にしたいとか。
こういうとき、特にこだわりなく要件を定義すると、各Linuxディストリビューションでデフォルト、または第一選択肢になっているデスクトップ環境が選定されることになります。
そしてそれは、大抵の場合においてGnome Shellです。
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| AlmaLinuxのインストーラ。初期選択はGUIアリの方なんですね……。 |
ところで、デフォルト状態のGnome Shellって、良く言えばミニマリズムが徹底された、悪く言うととっつきにくいUIをしています。
少なくとも普段Windowsで生活している方々にとって、いきなり渡されて使いこなせるようなものではないでしょう。
(維持保守している環境によって、中途半端に古いバージョンが動いている場合、特に顕著になります。)
他方で、世にあるLinuxの入門向け情報は、コマンド操作に特化しているか、Ubuntuの独自カスタマイズされたGnome Shellを前提にしているかのどちらかが多いと思います。
そこでこの記事では、Linuxデスクトップに触った経験があまりないという方向けに、最低限Gnome Shellを使うために押さえておきたいポイントをまとめます。
①アプリどこから起動するの?
短い答え
アクティビティ画面から。
アイコンが何もない画面(デスクトップ)で立ち往生している場合は、Superキー(Windowsキー)押下とかでデスクトップとアクティビティを切り替える。
Gnome Shellにログインすると、下記のような画面のどちらかが表示されます。1
このとき左のようにほぼ何もない画面になった場合、その環境ではバージョン3.38以前の比較的古いGnome Shellが動いています。
右のように検索バー・アプリケーションのアイコンなどが並んだ画面が表示された場合は、バージョン40以降の比較的新しいGnome Shellが動いています。
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|---|---|
| Gnome Shell 3.32.2 (AlmaLinux8) | Gnome Shell 47.8 (AlmaLinux10) |
バージョンの付け方が途中で変わったのでやや分かりにくいのですが、3.38の次にリリースされたバージョンが40です。
バージョン4〜39はリリースされておらず、以降のメジャーバージョンは41、42……と続きます。
この2つの画面は、それぞれデスクトップとアクティビティと呼ばれています。
バージョンによってどちらが最初に表示されるかが異なっているだけで、これらの画面は並行して存在しています。
下記のどの方法でも、いつでも切り替えが可能です。
-
Superキー2 (大抵のパソコンではWindowsキー)を押下する。
-
画面の左上隅にマウスカーソルをぶつけるようにして動かす。
- 一応書いたが、仮想マシンやリモートだと全画面にしないと使えないので、あまり使う機会はなさそうと思われる。
そして、デスクトップ画面にはWindowsでいうタスクトレイ、MacでいうDockにあたるものが一切表示されていません。
新しいアプリケーションを起動する際には、基本的にアクティビティから起動する必要があります。
- 画面下部のDashにピン留めされているもの→それをシングルクリックして起動
- 画面下部のDashにピン留めされていないもの
- Dash右端の…が3つ並んだアイコンをクリックし、表示される一覧画面から起動
-
アクティビティ画面でタイプして、アプリケーション名で検索して起動
②ウィンドウの切り替え、最大化、最小化は?
短い答え
最小化はデフォルトの状態だと基本的にできない。
マウスでのウィンドウ切り替えはアクティビティ画面のDockから。
他はWindowsやMacとだいたい同じ。
素nome Shellのウィンドウには、最大化・最小化のボタンがありません。
ウィンドウの最大化は、Windowsと同じく「Superキー2+上」か、「ウィンドウ枠を掴んで画面上端のツールバー上で離す」で行うことができます。最大化したウィンドウを戻すのは「Superキー+下」か、「画面上端のツールバー上かウィンドウ枠上を掴んで下方にドラッグ」です。
最小化はデフォルトの状態ではできないと思ったほうがいいです。

ウィンドウの切り替えは、アクティビティ画面にあるDashから行えます。
デスクトップに常時表示されていない事以外は、Windows 7以降のタスクバーやMacOSのDockに比較的近い操作感だと思います。

または、Alt+Tabでの切り替えも可能です。アクティビティ画面と切り替える手間を考えると、こっちのほうが良いかも。

③電源やログアウトは?
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|---|---|
| Gnome Shell 3.32.2 (AlmaLinux8) | Gnome Shell 47.8 (AlmaLinux10) |
なお、古めのバージョンでは、ログアウトの項目はメニュー内に表示されているユーザ名をクリックした中に畳まれています。
素nomeを嫌いになっても、Gnomeを嫌いにならないでください
ここまで読んだあなたは思ったかもしれません。なんて難解でひどいデスクトップ環境なんだと。
ただ、それは誤解です。
あなたが自由にカスタマイズできる環境で使うなら、Gnome Shellは素晴らしい環境になり得ます。
ウィンドウ最小化・最大化がない?GNOME Tweaksを入れてカスタマイズしましょう。Windows配置(右肩)も、Mac配置(左肩)も思いのままです。

デスクトップにDockないしタスクバーがないのも、Dash to DockやDash to Panelを入れれば解決です。
これに限らずGnome Shell拡張は非常に自由度が高いので、WindowsやMacからは想像がつかないほど自由にデスクトップを弄ることができます。
冒頭でも少し触れましたが、Ubuntuはこれらのカスタマイズをある程度標準で取り込んでおり、万人に扱いやすい(であろう)環境が整っています。
そして、上記のような要素を自分の好みにカスタマイズしたGnome環境は、自分にとって非常に快適な環境になりえます。

どうか素nome Shellだけを見てGnome Shellに見切りをつけないでください。
そして、どうしても素nome Shellと付き合わなくちゃいけない時は、うまく付き合っていきましょう。












