はじめに
IT×ビジネスという視点で週1本記事を投稿しています。
もし興味のある方は下のリンクから他の記事も見ていただければ幸いです。
@7_inai_
SAPとは
SAP(エスエーピー)とは、 数あるERPの内の1つで、SAPという企業が製造しているもの です。
いくつもの企業がERPを製造していますが、その企業群の中で、ERPのシェア世界一がSAP社が提供するSAPです。
※ERPについてわからない方は、私が以前書いたこちらの記事を参照してください。
ERPでビジネスはどう変わる?
なぜSAPなのか?
ERPのなかで世界シェア1位を誇るのがSAPだと前述しましたが、なぜSAPが選ばれるのでしょうか?
その理由を見ていきましょう。
- 世界のスタンダードであるから
逆説的ではありますが、SAPは世界のスタンダードとして広く認知されていることから、選ばれているということも挙げられます。また、世界のスタンダードなので、多言語・他通貨に対応し、世界各国の法律にも対応しています。 - ベストプラクティス
SAPはその長い歴史から、多くの優良企業の業務フローに対するノウハウを蓄積しています。その業務フローをSAPを導入することで真似することができるのです。SAPでは、このような既に実績のある最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動などのことを ベストプラクティス と呼んでいます。
終わりに
SAPはドイツの企業です。ドイツと日本は共に モノづくりの国 と言われ、よく比較対象となります。モノづくりでは現場の力が強く、現場の要求に振り回されるため 汎用性が必要なERPの開発には向いていない はずですが、SAPは世界1位のシェアを誇っています。ではなぜドイツ発の企業にも関わらずここまで成長することができたのでしょうか?その答えはドイツの職業訓練制度にあります。ドイツ企業は職業訓練制度が発展していて、同じ資格の職ならどんな企業でも仕事の内容はほとんど同じです。つまり、職業≒業務という考え方が職業訓練により一般化されています。SAPはその一般化された業務プロセスをERPに取り入れることで、ドイツNo.1のERPへと発展しました。そしてアメリカでSAPのシェアが広まった理由としては、アメリカでは、独自の業務のやり方に固執せず、ERPの標準の業務を採用するメリットを肯定的に捉える企業が多かったため、アメリカでの発展にも繋がりました。
日本でもSAPのような世界に誇れるソフトウェア企業が生まれることを期待しています。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。