はじめに
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@7_inai_
ノウハウの形式知化が重要視される背景
少子高齢化となるこれからの日本にとって、働き手の数が少なくなることは承知の事実だと思います。生産年齢人口の数が激減した時、日本の現場力を保つために、ベテラン社員の持つノウハウを形式知化することが非常に重要 となってきています。
ノウハウの形式知化のメリット/デメリット
■メリット
- ノウハウの共有が容易になる
形式化された知識や手順は、誰でもアクセスできるため、組織全体でベストプラクティスを共有 することができます。 - ノウハウの保存と継承が可能になる。
経験豊富な従業員が退職したり、組織が変化したりしても、ノウハウが失われる心配がありません。 - グローバル化がしやすい。
技術が属人化している場合は、グローバル展開の際に、その社員がその場に行って伝授する必要がありますが、数値や言葉で形式知化できていれば、海外でも同品質の作業 を行うことができます。
■デメリット
- 技術力が真似される。
ノウハウが数値化されているため、簡単に他企業に真似される恐れがあります。
ノウハウの形式知化を実現するためのIT技術
■IoTとセンサーテクノロジー
IoTとセンサーテクノロジーは、製造現場でのデータ収集と解析を可能にする重要な要素です。センサーを装備した機械や設備から収集されたデータは、IoTネットワークを通じて収集・蓄積されます。これにより、製造プロセスや設備の稼働状況、生産ラインのパフォーマンスなどのデータが得られます。収集されたデータは、ノウハウの形式知化に役立つ情報として活用されます。例えば、異常な動作パターンの検出や予知保全 に活用することができます。
■データ分析とAI
データ分析とAIは、製造業におけるノウハウの形式知化に革新をもたらします。大量のデータを分析し、パターンや洞察を抽出することで、生産プロセスや品質管理に関するノウハウを形式化することが可能です。機械学習アルゴリズムや自然言語処理技術を活用することで、製造工程の最適化や品質向上に寄与します。さらに、AIを用いた自動化や予測モデルの構築により、生産性の向上と故障予知が実現されます。匠の技術を持つベテラン社員は、カンコツに頼っている場合も多く、自身で言語化/数値化できない値を、AIを用いることで具体化
することができます。
終わりに
ノウハウの形式知化は、組織の成長と競争力の向上に欠かせない要素です。IT技術の進歩により、ノウハウの形式知化は以前よりも容易になり、組織内での共有と継承が実現されています。しかしながら、技術の導入だけでなく、文化の変革や積極的なノウハウ共有の推進も重要です。ノウハウの形式知化に取り組むことで、組織は持続的な競争力を獲得し、成長を遂げることができるでしょう。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。