はじめに
毎週1本様々な技術に関する記事を投稿しています。
もし興味のある方は下のリンクから他の記事も見ていただければ幸いです。
@7_inai_
IoTシステムの全体像
IoTシステムでは次のような順でデータが流れていきます。
①データ収集 -> ②データ通信 -> ③データ可視化 -> ④データ蓄積 -> ⑤データ分析 -> ⑥データ活用
6つの記事に渡ってそれぞれのセグメントについてまとめていきますが、この記事では「③データ可視化」について記述します。
可視化ツール
IoTデバイスで収集したデータは、必要な情報の精査を行った後、見やすい状態に変換させて表示する
必要があります。その見やすい状態に変化させる部分(データの可視化)についてをこの記事ではまとめます。
可視化の方法を大まかに分けると、XR(AR/IR/MR)を用いて、仮想世界のデータを現実に投影させて見せる方法と、BIツールを用いてグラフや数値で見せる方法の2通りがあります。XRについては別の記事でまとめたため、BIツールの概要を中心に説明していきます。
BIツールとは
BIツールは Business-Intelligenceツール の略で、企業内に点在しているデータを統合・分析を行うことで、企業が意思決定を迅速かつ効率的に行うために利用するツール
の総称です。
※Business Intelligenceとは、ビジネスの意思決定に関わる指標を意味します。
BIツールの機能
BIツールの主要な機能としては以下の4項目があります。
- ①レポーティング
ダッシュボード(KPI等の主要な数値を表示させた画面)等で情報を共有したり、分析結果をレポートとして出力させることができます。 - ②データマイニング機能
異なるデータ間の相関性を見つけ出すための機能です。人が見ても気づけなかったようなデータの相関性を見つけ出し、今後の事業方針の決定等に活かすことができます。 - ③シミュレーション(プランニング)機能
過去のデータを元に、企業や市場の今後を予測することができます。 - ④OLAP(OnLine Analytical Processing)分析機能
データベースで収集された膨大なデータに対して、複雑な集計・分析を行い、素早くレスポンスを返してくれます。
※Onlineとありますが、ここでのオンラインは「素早くレスポンスを返す」という意味です。
BIツールのメリット
BIツールはよくExcelと混同されがちですが、BIツールならではのメリットを紹介します。
- ①リアルタイムのデータを反映
BIツールでは、データベース内のデータの変化に伴って数値も変化するため、リアルタイムのデータを確認することができます。 - ②対応するデータソースの多さ
BIツールでは、各ツールの情報を一箇所で確認することができます。 - ③高速処理
IoTシステムでは、これまでの情報収集システムとは違い、自動的にデータを収集するためデータの量も多くなります。それに対応することを前提として開発されているため、Excelと比較して高速処理に向いています。
終わりに
BIツールは、IoTシステムにおけるデータの可視化において最適なツールだと思います。IoTを用いて意思決定を素早く正確に行いたい場合には、ぜひ導入を検討してみてください。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。