はじめに
「黒い画面、ちょっと怖い……」
そう思ったことはありませんか?
Windowsに標準で搭載されている「コマンドプロンプト(cmd)」は、文字だけで操作するツール。
でも、開発やインフラの現場では、知らないと困るシーンも多く出てきます。
この記事では、全くの初心者でも理解できるように、「最低限これだけは知っておきたい」コマンドプロンプトの基本をまとめました!
コマンドプロンプトとは?
- Windowsに標準で付属している、文字ベースの操作ツール
- 通称:
cmd
(読み方:シーエムディー) - 黒背景に白文字、昔の「MS-DOS」に由来するため「DOS画面」とも呼ばれることも
起動方法(cmdを開くには)
方法1:ショートカット(おすすめ)
Winキー + R → 「cmd」と入力 → Enter
方法2:スタートメニューから検索
- Windowsキーを押す
- 「cmd」または「コマンドプロンプト」と検索
- Enterで起動
複数ターミナルを開いても大丈夫!
1つのターミナルで全部やろうとする新人さん、よくいます。
でも、同時に複数のウィンドウを開いてOKです!
- 片方でファイル操作
- もう片方でネットワーク調査
など、目的別に使い分けると効率がグッと上がります!
最低限覚えておきたい基本コマンド
コマンド | 実行例 | 解説 |
---|---|---|
cd |
cd C:\Users\TestUser\Documents |
フォルダ移動 |
dir |
dir |
一覧表示 |
copy |
copy file1.txt file2.txt |
ファイルを複製 |
del |
del file2.txt |
ファイル削除 |
mkdir |
mkdir MyFolder |
フォルダ作成 |
rmdir |
rmdir MyFolder |
フォルダ削除 |
ipconfig |
ipconfig |
ネットワーク情報 |
exit |
exit |
終了 |
コマンドの出力例
C:\Users\TestUser>cd C:\Users\TestUser\Documents
C:\Users\TestUser\Documents>
C:\Users\TestUser\Documents>dir
2025/07/20 08:00 <DIR> .
2025/07/20 08:00 <DIR> ..
2025/07/19 18:30 42 file1.txt
C:\Users\TestUser\Documents>copy file1.txt file2.txt
1 個のファイルをコピーしました。
C:\TestUser\TestUser\Documents>
C:\Users\TestUser\Documents>del file2.txt
C:\Users\TestUser\Documents>
C:\Users\TestUser\Documents>mkdir MyFolder
C:\Users\TestUser\Documents>
C:\Users\TestUser\Documents>rmdir MyFolder
C:\Users\TestUser\Documents>
C:\Users\TestUser\Documents>ipconfig
<中略>
イーサネット アダプター ローカル エリア接続:
IPv4 アドレス. . . . . . . . . . . . .: 192.168.1.101
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 192.168.1.1
★「使っているPCのIPアドレスを教えて」と言われたときはコレ
C:\Users\TestUser\Documents>exit
(終了)
コマンドプロンプトでのコピー&貼り付け方法
[コマンド プロンプトのプロパティ] - [オプション] - [編集オプション] から
簡易編集モードにチェックを入れておくと便利です。
コピー
- 範囲を左クリックしながらドラッグ
- 右クリックでコピー
貼り付け
-
Ctrl + V
(エディタなどに貼り付ける場合) - 右クリック (そのままコマンドプロンプトに貼り付ける場合)
ユーザーと管理者モードの違い
コマンドプロンプトを使って操作する際に、
「それ管理者用じゃないとできないよ」
という場面に遭遇することがあると思います。
ユーザー起動
- 通常の作業に使う
- 一部の操作が制限される(例:ネットワーク操作)
管理者起動
- すべての操作が可能(サービス停止・ディスク操作など)
- 間違えると危険なコマンドも実行できてしまう
管理者で起動するには?
1.画面左下の スタートボタン(Windowsマーク) をクリック
2.キーボードで cmd と入力
3.表示された「コマンドプロンプト」を 右クリック
4.「管理者として実行」 をクリック
※前述の Winキー + R → 「cmd」と入力
を使用するならば、
Win + R → cmd → Ctrl + Shift + Enter
で管理者で起動可能
補足:見分け方
起動直後のウィンドウのタイトルバーを見ると:
通常:コマンド プロンプト
管理者:管理者: コマンド プロンプト(先頭に「管理者:」が付く)
PowerShellとの違い
コマンドプロンプトと似たもので、
PowerShellというものを耳にすることもあると思います。
ここでは、
コマンドプロンプトよりもちょっと高機能で複雑になったもの
くらいに思っておけば大丈夫です。
本記事では PowerShell の詳細には触れません
おわりに
コマンドプロンプトは最初こそとっつきにくいですが、覚えてしまえば作業がぐんと効率化します。
まずは簡単な操作から試してみて、慣れていきましょう!
※削除系のコマンドは実行する前に「本当に操作があっているか?」を再確認しましょう。