Zend Server Basic for IBM i のOSへのバンドルは2020-06-30で終了しました。無償利用は 2021-06-30 で終了します。
IBM から 2020/04/14 にこんな発表がありました。
ソフトウェアの営業活動終了およびサポート終了: IBM Rational Developer for AIX and Linux V9.1.x
タイトルからは IBM i には関係があると感じられませんが、こんなことが書いてありました。
2020 年 6 月 30 日付で、 IBM は、 IBM i オペレーティング・システム (5770-SS1) を使用した Zend Server Basic エディションの提供を終了します。
2021 年 6 月 30 日付で、 IBM i を使用した Zend Server Basic エディションを入手したすべての IBM i クライアントに向けた Zend Server Basic Support は終了します。 IBM i 用の Zend Server Professional および Zend Server Enterprise エディションは、Zend by Perforce © (「Zend」) が直接、提供およびサポートします。
すでに、プリロードや ESS からダウンロードという形での Zend Server Basic エディションの IBM からの提供は終了しています。
さらに、2021-06-30 で無償使用権が終了します。
「Support は終了します」だから、他のサポート終了ソフトと同じように、ノーサポートで、そのまま使えばいんじゃないの ? と思われるかもしれませんが、ここでのサポートは「使用権」も対象になるようです。期限を超えての利用はライセンス違反・コンプライアンス違反 になる可能性があります。
レターにはこうも書いてあります。オリジナルの IBM のレターはリンクになっている部分があるので、オリジナルのレターも確認してください。
Effective June 30, 2020, IBM will no longer deliver Zend Server Basic edition with the IBM i operating system (5770-SS1).
- Clients who wish to continue using Zend Server Basic edition can acquire the product directly from Zend.
- Clients can continue developing and deploying their PHP applications on Zend Server Professional and Zend Server Enterprise editions for IBM i, which will be supported directly by Zend. See Transform Your IBM i Power® Systems into Platforms for Innovation.
- Clients who wish to use the open source Community PHP, see Installing Community PHP on IBM i.
- Clients who require support for Community PHP or other Open Source products may acquire an Open Source Support contract from IBM. See Speed innovation with open source support. Clients may explore other solutions for PHP code development such as PHPStorm or VSCode. This is not a comprehensive list of replacement products. Other companies and open source communities may offer PHP code development solutions.
Effective June 30, 2021, Zend Server Basic Support is withdrawn for all Zend Server delivered with IBM i. For IBM i clients who have acquired Zend Server with IBM i, the last date to register Zend Server for one-year Zend Server Basic Support is June 30, 2020. Any registrations for Zend Server Basic Support after June 30, 2020 will result in end of Zend Server Basic Support effective June 30, 2021. Zend Server Professional and Zend Server Enterprise editions for IBM i will continue be supported directly by Zend.
Zend by Perforce からの BLOGはこちらです。FAQ もあります。
IBM and Zend by Perforce Announcement for IBM i Users
移行先は?
IBM i 用の Zend Server Professional か Zend Server Enterprise エディションの購入
一つ目は上位の有料エディションである Zend Server Professional 、 Zend Server Enterprise エディションを Zend by Perforce 社から直接購入することです。
レターにはこうあります。
IBM i 用の Zend Server Professional および Zend Server Enterprise エディションは、Zend by Perforce © (「Zend」) が直接、提供およびサポートします。
この場合、IBM i の各種統合機能はそのまま動きます。多くの追加モジュール・IBM i 統合機能もこれまで同様にコンパイル済みで同梱されます。
無償の Community PHP への移行
無料で、PHP を使いたい場合は、Community 版の PHP に移行することもできます。
ただし、追加モジュールは別途自分で導入したり、コンパイルする必要があります。
また、バグやセキュリティパッチの提供は、有償の Zend Server より短期間となります。
比較情報
IBM i、Zend by Perforce 両方から比較の情報が出ています。
これらを検討して適切な移行先を判断してください。
PHP on IBM i
PHP and IBM i – A Winning Combination
上のリンクに Zend Server の Free to use? が「Yes, until June 30, 2021」とはっきり書いてあります。やはり、無償利用が許可されるのは 2021-06-30 までのようです。
Community PHP の導入
Community PHP を移行先とする場合、メディアからRSTLICPGMで導入というわけにはいきません。
Community PHP は、今どきの IBM i のオープンソースとして yum で導入します。
IBM i のオープンソースの yum 導入の機能は、こちらをご覧ください。
Community PHP の導入は追加レポジトリーから行います。
こちらに情報があります。
yum-config-manager コマンドを使えるようにするために、yum-utils パッケージを導入します。
次に下記の様にレポジトリーを追加します。
yum-config-manager --add-repo http://repos.zend.com/ibmiphp/
下記で php の基本文が導入されます。
yum install php-common php-cli
この後、必要な Extension の入手、Webサーバーとの統合、DB アクセスのセットアップが必要です。
こちらの記事に、php の導入、Webサーバーとの統合、DB アクセスのセットアップがまとまっれていました。
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