はじめに - kintoneに惹かれた理由
前職では、Cybozu社のkintoneを取り扱っていました。
前々職ではコードを書く開発をしていましたが、自分の業務の中でもkintoneを使うことがありました。私が業務で使っていたのは、主にシステムに関する問合せ管理をするため。カスタマイズもしつつ使っていました。
スクラッチシステム開発より製造の手間がかからないkintoneでのシステム開発、ノーコード開発に興味を持ち、また、システム開発ができない非IT部門のユーザーでもkintoneを使ってシステム構築していける点に魅力を感じました。
そして、私もkintoneを使った開発や導入のお手伝いをしたいと思い転職。
教える側になって感じた葛藤
でも実際にお客さんへkintoneを教える側・開発の支援をする側となったときに、葛藤がありました。
ノーコード開発のメリット
もちろん、kintone開発、ノーコード開発におけるメリットはあります。
やっぱり開発のスピード感は早い。
お客さんにこの項目を増やしてほしい、一覧の並びを変えてほしい、ここの表示を変更したい、すぐに変更できます。
また、プラグイン(いわゆる拡張機能、アドオン)を使うことでkintoneの標準機能ではできない複雑なことも出来てしまいます。プラグインによりけりですが、たいていは設定も簡単です。
非IT部門のユーザーでも開発ができること。
私の理想としては、私たちのようなシステム会社無しにユーザーだけでガンガンkintoneを活用していくことでした。業務改善に対して、頑張ろう!と思うユーザーは自分から動いて、kintoneの使い方を学んでくれます。そして、こうやりたいんだけどできる?といった相談もいただくことができて、とても嬉しいのです。
ノーコード開発の限界を感じた部分
逆にデメリット、ノーコード開発の限界を感じた部分です。
「自走できるユーザー」はめちゃくちゃ一部
上記で非IT部門のユーザーでも開発ができる!と言いましたが、そんな意識の高い人、めちゃくちゃ一部です。
そんなことこれまで仕事をしていてITリテラシーの低さは分かっていたし、けど、私が変えていってやる!の心意気でしたが、現実はそう甘くない。
多くはシステム会社に頼りきりで、項目1個追加するにも私たちの手が必要なのです。
「んなもん秒で君ら(非IT部門ユーザー)もできるんよ」と言いたくなります。
標準機能の限界と、膨らむコスト
そして何より、kintoneの標準機能でできることは限られている、けれどめちゃくちゃ高度なことをやりたいユーザーが多い。(会社のオンプレ基幹システムをkintoneに乗せ換えるなど)
kintoneでできないことはないです。カスタマイズやプラグインを使えば。
でも結局、他システムとの連携が必要になり、AWSを契約、別の連携ローコードサービスを契約…とオンプレとkintone、どっちが安くなる??という問題が発生します。
そして、あるあるですが、オンプレ時代と同じような動かし方をしたいという輩も。いや、考え方アップデートしなよと思うわけなのです。
ノーコードツールは、簡単にできるが売りだけれど、結局ユーザーの手で難しいツールにしてしまっている点が多くあると感じました。
経験を経て見えてきたこと
憧れていたノーコード・ローコード開発でしたが、そうした現実も見えました。
スクラッチシステム、ノーコードシステムのメリットデメリットどちらもある。
何より私はお客さんが何を使えばやりやすいのか?を考えたいと思いました。
ツールに拘るのではなく、お客さんにとって何が最適なのか。
それはお客さんの規模にもよりますし、時代とともに変遷していきます。さらに良いノーコードツールができるかもしれないし、パッケージだけれどカスタマイズせずに汎用的に使える販管システム!もできるかもしれない。
そうしたキャッチアップを今後はしていくべきだと感じた経験でした!
おわりに
ノーコード開発は万能ではないし、お客さんが自走できるとも限らない。
でもそれは「ノーコードがダメ」ということではなく、「どんなツールも、使う人と目的次第」ということ。
今後も、ツールありきではなく、お客さんの課題ありきで提案していきたいと思います!