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マネージャとリーダーを誤魔化さずに白黒つける

Last updated at Posted at 2019-02-21

なに?

マネージャー とか リーダー とか違いがよくわからないという話が多いのでちゃんと整理してみる。

前提

それなりに説明を書きますが、なんだかんだ言って厳密な定義があるわけではないので、結論「わたしはこう思う」という内容になっています。とはいっても、なるべくそうならないように世の中で平等な視点で書いたつもりです。

マネージャーとリーダーに関する誤解

さっそくですがいくつかの誤解が混乱のもとになっていると思うので説明してみます。

混乱の原因1:役割と人がごっちゃになってる

まず言葉の整理。

  • マネージャー
  • リーダー

これはロール、役割、役職、つまり人を指してます。

  • マネジメント
  • リード

これは具体的な行動、機能を指す言葉です。

つまり、

  • 主に マネジメント を行う人が マネージャー と呼ばれて、
  • 主に リード を行う(リーダーシップを発揮する)人が リーダー と呼ばれます。

1つ注意はこれらは排他的なものではなくてマネジメントをしつつリーダーシップを発揮する人もいるのでマネージャーかつリーダーという人もいます。現場のエンジニアやデザイナーの方でリーダーシップを発揮している人もいます。デザイナーでマネージャーという人ももちろんいます。

混乱の原因2:なり方が違う。気持ち次第でリーダーにはなれるがマネージャーにはなれない

最初にリーダーについてです。

物事をリードする、リーダーシップを発揮するのがリーダーです。
その人の普段の心がけや行動によっていくらでも好きなだけリーダーシップは発揮できます
チーム全員リーダーというのもありえます。Scrumの自己組織化されたチーム等はそれに近いです。
逆に「リーダーになってくれ」と言われて仕事としてリーダーシップを発揮し続ける人もいます。

次にマネージャーについてです。

マネジメントを行うのがマネージャーです。
マネジメントととは簡単に言うと目標を達成する責任を持つことで、目標達成のために経営資源を使う権限を持っています。
権限が必要ということは、任命(権限委譲)される必要があります
なので自分からマネージャーになる!と言ってもダメで、誰かから(通常は上の人間から)任命されてなるものです。
自分から「わたし部長です」と言ってもダメで、会社から「あなたを部長に任命します」と言われて初めてなれるものです。

つまり、リーダーは権限が不要で自分の行動によってなれるもので、マネージャーは権限が必要で任命されてなるものです。

***

まずは、ここの誤解さえはっきりしていればそんなに混乱することはありません!!

具体的な説明

そもそもリーダーシップとは何か?

「リーダーたる者は目的を一致させ,組織の方向づけを確立する」

この言葉にあるようにリーダーがやるべきこと、つまりリーダーシップとは、チーム(や組織や個人)を目標に向かって推し進めていくことです。引っ張っていくことです。

チームを実際に動かし目標に向かって推進していくのがリーダーの仕事です。

とはいえ力強く引っ張るだけがリーダーシップではなく、サーバントリーダーシップのようにみんなを支えるような手法もあります。どちらにせよ目標達成のために具体的にチームを動かすのがリーダーです。

その人がリーダーかどうかの判断は簡単で、フォロワーがいるかどうかです。その人のことを信頼してついてきてくれる人(フォロワー)がいたらその人はリーダーです。そのフォロワーに対して何かしらのリーダーシップを発揮してます。

繰り返しですが、目標に向かって自分をみんなを推し進める活動、がリーダーシップです。

ではマネジメントとは?

マネジメントは、目標を達成することに対して責任を持っています。何としても目標を達成するのが仕事です。

目標の達成のための環境を作ること、手段を定めること、定めた手段が問題なく動いているかを管理(チェック)することです。そのための権限を持っています。

何を言っているかと言うと、例えば予算であったり人であったりを調達してチームやプロジェクトを作り、そのチームやプロジェクトが目標達成に向かって活動しやすいな環境を構築し維持することです。例えば組織を作る、ルールを作る、人を集める、ソフトウェアを購入するなどです。

平たく言うと、働く環境を作る、働きやすい環境を作る、のがマネジメントのやることです

自分の権限で使ったお金や人の結果がどうだったかを確認・是正する責任があるため、多くの場合は活動のレポート先になります。
そして自分の権限を維持するため(つまりチームやプロジェクトを維持するため)に上位の組織やスポンサーへの説明責任も持っています。
そのため現場に実際の活動についての詳細なレポートを求める傾向があります。

株主に正しい説明をしないと株主からお金がもらえないのと一緒です。関係者に正しい説明ができないとプロジェクトを維持するための経営資源を守ることができないのです。

マネジメントは基本的にはある組織の中での役職です。

もう少しだけ違いを補足すると。。

ある集まりがあったときに自然発生的に「リーダー」が生まれることはあります。集まりの中で特に強いリーダーシップを発揮している人がいたときに「あの人がリーダーだな」となることはあります。リーダーはその活動の延長にいる存在だからです。

逆に、自然発生的に「マネージャー」が生まれることはありません。マネージャーは外から連れてこられるか、基本的に任命されてなるものだからです。マネージャーはその集まりの普段の活動の延長にはいないからです。

現場ですぐれた担当者・リーダーだった人がすぐれたマネージャーにならないのも同じ理由で、マネージャーは現場の延長にはいない存在なのです。

まあ、なのでマネージャーは一般的に現場から嫌われることが多いという悲しい定めなのです。。。

まとめ

ということで マネージャーリーダー はごっちゃになります。

なぜかというと、マネジメントリーダーシップ という活動は両方同時に発揮されることがあって、それは大抵の場合において一人の人間が同時に発揮することが多いからです。

「マネジメント活動の成果」と「リーダー活動の成果」と「現場活動の成果は」はまったく別物なのですが、それが場合によっては一人の人間が同時に行っていることが多いのが混乱の元です。

なので成果を見るなら「わたしがやったこと」という大きなくくりにせずん、「わたしはマネジメントとして〇〇をしました」「リーダーとして〇〇をしました」という風に分けて考えればよいです。

マネージャーは目標達成のため働きやすい環境を作りリーダー(チーム)がプロジェクトを遂行する。
リーダー(チーム)は環境が正しく機能しているおかげで進捗がでていることをマネージャーに報告する。

基本はこれだけのことでなのす。

あ、これが一番端的でわかりやすい説明かも。

Good leaders do the right things, good managers do the things right

以上

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