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徹底比較! AWS vs Azure 〜30の観点から考える最適なクラウド選び〜 - Day2: 仮想サーバー:AWS EC2 vs Azure VM

Last updated at Posted at 2025-08-29

Day2: 仮想サーバー徹底比較:AWS EC2 vs Azure VM

皆さん、こんにちは。エンジニアのAkrです。

「徹底比較!AWS vs Azure」シリーズ、Day2へようこそ。

今回は、両クラウドの最も基本的なサービスである「仮想サーバー」を比較します。AWSの**Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)と、AzureのAzure VM(Virtual Machines)**です。

これはクラウドの「土台」となるサービスであり、両者の違いを理解することは、その後のサービス選定にも大きく影響します。

サービスの概要と設計思想

基本的な役割

EC2とAzure VMは、どちらもオンプレミスの物理サーバーを仮想化したサービスです。CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークといったリソースを自由に選択し、必要な時に必要なだけ利用できます。

設計思想の違い

両者は同じ「仮想サーバー」という目的を持ちながら、異なる思想に基づいています:

AWS EC2:部品志向のアプローチ

  • 多数の「インスタンスタイプ」から、用途に応じて最適なものを細かく選択
  • 様々な料理に対応する豊富な調理器具が揃っているイメージ

Azure VM:統合プラットフォームアプローチ

  • 汎用性のある「シリーズ」で整理され、CPUやメモリの構成がパッケージ化
  • Microsoft製品との連携を前提とした設計

インスタンスタイプ・シリーズの比較

項目 AWS EC2 Azure VM
分類方式 tmcrなどのアルファベット + 世代番号 DEFMNなどのシリーズ
命名規則 t3a.medium(タイプ.世代.サイズ)
直感的で覚えやすい
D4as_v4(シリーズ+サイズ+機能+バージョン)
情報量は多いが複雑
CPUアーキテクチャ Intel、AMD、自社開発Graviton(Arm) Intel、AMD
仮想化技術 Nitro System(最新世代)
Xen(旧世代)
Hyper-V
(オンプレミスと同じ技術)
特徴 用途特化型が豊富
(GPU、高頻度CPU、高メモリなど)
汎用的でバランス重視
Windows環境との親和性

注目ポイント

AWS Gravitonプロセッサ:AWS独自開発のArmベースCPUで、同等性能のIntel/AMD比較で最大40%のコストパフォーマンス向上を実現

Azure Hyper-V:オンプレミスWindows Server環境からの移行が容易

料金体系の比較

AWS EC2の料金モデル

モデル 特徴 割引率 適用シーン
オンデマンド 従量課金(秒単位) なし 開発・テスト環境
リザーブドインスタンス 1年・3年契約 最大75% 安定稼働のワークロード
Savings Plans 使用量コミット 最大72% 柔軟性を保ちながら割引
スポットインスタンス 余剰リソース活用 最大90% バッチ処理・耐障害性アプリ

Azure VMの料金モデル

モデル 特徴 割引率 適用シーン
従量課金 秒単位課金 なし 開発・テスト環境
予約インスタンス 1年・3年契約 最大72% 安定稼働のワークロード
Azureハイブリッド特典 既存ライセンス活用 最大85%* Windows Server環境
Azure スポット VM 余剰リソース活用 最大90% バッチ処理・開発環境

*既存Windows Serverライセンス保有時

料金体系の特徴

AWS EC2の強み

  • Savings Plansによるインスタンスタイプ柔軟性
  • 豊富なスポットインスタンス在庫
  • 細かな最適化オプション

Azure VMの強み

  • Azureハイブリッド特典による大幅コスト削減
  • Microsoft製品ライセンスとの統合課金
  • 分かりやすい料金構造

運用・マネジメント機能

管理方法の比較

項目 AWS EC2 Azure VM
CLI AWS CLI
aws ec2 start-instances --instance-ids i-1234567890abcdef0
Azure CLI
az vm start --resource-group myRG --name myVM
管理ポータル AWS Management Console Azure Portal
自動化ツール AWS Systems Manager Azure Automation
監視 CloudWatch Azure Monitor

運用自動化の特徴

AWS Systems Manager

  • パッチ管理の自動化
  • Run Command による一括コマンド実行
  • Session Manager による安全なリモートアクセス

Azure Automation

  • PowerShell/Python Runbookによる運用自動化
  • Update Management による更新管理
  • Desired State Configuration(DSC)

パフォーマンスとセキュリティ

パフォーマンス最適化

AWS EC2

  • Nitro Systemによる高いネットワーク性能
  • Placement Groupsによる低レイテンシ配置
  • Enhanced Networkingサポート

Azure VM

  • Accelerated Networkingによる高速ネットワーク
  • Ultra SSDによる高IOPS対応
  • Proximity Placement Groupsによる低レイテンシ

セキュリティ機能

共通機能

  • セキュリティグループ/ネットワークセキュリティグループ
  • 暗号化されたストレージ
  • Identity and Access Management

選定指針:どちらを選ぶべきか?

AWS EC2を選ぶべきケース

Linux中心の環境
コストを徹底的に最適化したい
多様なワークロードで細かな性能チューニングが必要
スポットインスタンスを活用したバッチ処理が多い
最新のArmアーキテクチャを試したい

Azure VMを選ぶべきケース

Windows Server環境が中心
既存のMicrosoft製品ライセンスを活用したい
Active Directoryとの統合が必要
GUIベースの管理を重視
オンプレミスからのハイブリッド構成

実践的な選択基準

コスト重視の場合

既存Microsoft資産ありAzure VM(AHB活用)
Linux環境中心AWS EC2(Graviton + スポット活用)

技術的要件重視の場合

高度な自動化・DevOpsAWS EC2
エンタープライズ統合Azure VM


まとめ

仮想サーバーの選択は、単純な機能比較だけでなく、既存環境、コスト構造、運用方針を総合的に評価することが重要です。

次回予告:コンテナサービスに焦点を当て、AWSのECS/Fargate/EKSとAzureのContainer InstancesやAKSを比較します。

クラウドネイティブなアプリケーション開発に欠かせないコンテナ技術の世界を深掘りします。お楽しみに!


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