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簡単なプロンプトからUI設計が始まる。Claude Designで電子書籍アプリのホーム画面を設計してみた

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はじめに

アプリのUI設計は、一般的に次のようなプロセスで進みます。

  1. 要件定義
  2. ワイヤーフレーム作成(Figmaなど)
  3. レビュー・修正

この流れは、どうしても一定の時間とスキルが要求されます。
特に「要件を固めてからツールに落とし込む」という順序が、設計の初速を遅らせる要因になりがちです。

しかし Claude Design を使うと、このプロセスが大きく変わります。

👉 簡単なプロンプトからUI設計がスタートし、AIとの対話の中で要件がさらに具体化されていく

今回は実際に、電子書籍アプリのホーム画面UIを設計してみて、その体験を検証しました。

Claude Design とは

Claude Designは、テキストプロンプトからUI・スライドなどのデザインを生成するAIツールです。

主な特徴は以下の通りです。

  • プロンプトベースでUI設計ができる
  • 不足している要件をAI側が質問で補完してくれる
  • 複数パターンのUIを同時に生成して比較できる

👉 設計の起点が「ツール操作」ではなく「言語(プロンプト)」に変わるのが最大のポイントです。

実際に使ってみる

まず Claude Design を開き、プロトタイプ名を入力したうえで Wireframe モードを選択して作成します。

Claude Design の初期画面 - Wireframe 選択

プロジェクトが作成されたら、チャット欄に以下のような簡単なプロンプトを入力します。

電子書籍アプリのホーム画面UIを設計してください。

■ 目的
ユーザーが読みたい本をすぐ見つけて購入・閲覧できる

■ ユーザー
20〜50代、スマホ中心

■ 行動
・おすすめ閲覧
・ランキング確認
・続きから読む
・検索

■ 制約
・スクロール中心
・情報量は多いが迷わせない
・サムネイル重視

■ UI要素
・上部検索バー
・カルーセル(おすすめ)
・ランキングリスト
・「続きから読む」セクション
・タブバー

■ アウトプット
・画面構成(セクション分け)
・ユーザー視線の流れ
・改善ポイント

項目別に整理してはいますが、Figmaでワイヤーを描き起こすための詳細な仕様書と比べると、これでも十分「簡単なプロンプト」のレベルです。
レイアウト、余白、視線誘導、案の数など、具体的な指示は一切含んでいません。

AIが残りの要件を引き出してくる

このプロンプトを投げても、すぐにUIが生成されるわけではありません。
Claude Designはまず、次のような質問を投げ返してきます。

  • ワイヤーフレームは何案作成するか?
  • 「続きから読む」機能の優先度はどの程度か?
  • ジャンル構成はどうするか?
  • レイアウトの方向性(情報密度・スクロール量)は?

Claude Design が投げ返してくる確認質問

ポイント
プロンプトに書ききれていない細部を、AIが質問で補完してくれる構造になっています。
「何をどこまで決めればよいか分からない」状態でも、質問に答えるだけで要件が揃っていきます。

回答していくだけでUI案が完成

質問に順番に回答していくと、最終的に複数のUI案が生成されます。

生成された4パターンのワイヤーフレーム

今回生成されたのは、以下の4パターンでした。

コンセプト 特徴
A ビッグ・リジューム型 「続きから読む」を大判ヒーローで最上段に配置
B タイムライン型 「今日 / 今週 / 今月」の時間軸タブで履歴・新着を整理
C ジャンル・ディスカバリー型 ジャンルグリッドを常時表示し、探索・発見を重視
D フィード型 + 続きFAB 縦スクロールフィード + フローティングボタンで継続読書も確保

👉 複数案を一気に比較できるのが、紙やFigma手作業との大きな差です。
「どれが良さそうか」を短時間で議論できる状態に持ち込めます。

使ってみて分かった3つのメリット

① 要件定義をAIがリードしてくれる

人間側で決めきれていない「抜け・漏れ」を、AIが質問で補完します。
簡単なプロンプトのまま放置されがちな細部を、AIが対話で埋めてくれる構造です。

👉 設計の抜け漏れが構造的に減る

② UI設計の初速が圧倒的に速い

ワイヤーフレーム相当のアウトプットまで、数分で到達します。

👉 叩き台作成のコストがほぼゼロになる

③ 比較前提で設計を進められる

複数案が並列で出るため、

  • どの方向性が良いか
  • どこを改善すべきか

を即座に判断できます。

👉 設計の議論が「作る」段階から「選ぶ・磨く」段階へと前倒しされる

注意点(ここは押さえておきたい)

一方で、Claude Designの出力を「そのまま実務に投入できる」わけではありません。
現場で使う際は、以下の2点に注意が必要です。

① KPIが曖昧なままだと、弱いUIになりやすい

電子書籍アプリ一つ取っても、最適なUIは目的によって変わります。

  • 売上最大化 → 購入導線・レコメンド強化
  • 回遊率向上 → ジャンル探索・新着訴求
  • 継続率改善 → 「続きから読む」最優先

ここはAIが自動で判断してくれる部分ではありません。
KPIの定義と優先順位は、人間側で明確にする必要があります。

② 汎用的なUIになりやすい

今回の出力も、

  • 他の読書・動画・ニュース系サービスでも成立しそうな構成
  • プロダクト独自の差別化要素は弱い

という傾向が見られました。

プロダクト固有の世界観・差別化設計は、依然として人間側の役割です。

実務での使い方(推奨フロー)

以上を踏まえると、現場での使い方は次のフローがおすすめです。

  1. Claude Designでワイヤー案を高速生成する
  2. 良い案を1〜2個に絞り込む
  3. 改善プロンプトでブラッシュアップする
  4. Figmaに落として、プロダクト固有の要素を注入する

👉 「叩き台生成ツール」として位置付けるのが、最も費用対効果が高い使い方です。

まとめ

Claude Designによって、UI設計の進め方は次のように変わります。

Before After
起点 人間が設計 → ツールで作成 AIが設計 → 人間が判断
初速 要件定義〜ワイヤー化で数時間〜数日 数分で叩き台が出る
役割 作る 選ぶ・磨く

特に今回体験して印象的だったのは、

👉 簡単なプロンプトから設計が始まり、AIとの対話で完成していく

という流れそのものでした。

設計者・エンジニアの役割は、今後さらに

「作る」から「選ぶ・磨く」へ

とシフトしていくと感じます。
叩き台を自分で描き起こす時間を、判断とブラッシュアップに再配分できる。
それがClaude Designがもたらす、最も本質的な変化だと言えそうです。

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