宴とジョーカースクリプトの比較
宴は現在ver3がリリースされており、かなり多機能で使いやすい状態になっています。ソーシャルゲームなどによく見受けられるアドベンチャーパートを作成したい場合は、宴がお勧めです。しかし、学生から見たら価格は少しお高め。個人ゲーム制作または、そこまでの機能を必要としていない場合には無料のジョーカースクリプトをお勧めします。
セットアップや基本操作
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
フォルダ構成 |
Project内にBg,Character,Event(イベントCG)のフォルダがある。素材は専用フォルダへ入れる。 |
Project内にbackground,character,imageのフォルダがある。素材は専用フォルダへ入れる。シナリオは"tall"と"wide"に分かれていて、それぞれ縦持ち横持ちで使い分ける。 |
シナリオ拡張子 |
.tsvという拡張子で格納される。 |
シナリオフォルダ内に.txtファイルとして格納される。 |
プレビュー方法 |
START.tsv編集後に保存からのUnity再生。 |
txt編集後に保存からのUnity再生。 |
基本の書き方
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
コメント |
START.tsvのCommandに // を記入すると、その行のデータをコメントとして扱う。 |
";"以下がコメントとなる。 |
クリック待ち |
START.tsvのCommandに WaitInput 、Arg6に待機時間を任意で記入。またはSTART.tsvのPageCtrlに Inputと記入。 |
[i] |
改行 |
START.tsvのPageCtrlに InputBrと記入。 |
[r] |
改ページ |
START.tsvのPageCtrlに InputBrPageと記入。 |
[p] |
処理の一時停止 |
START.tsvのCommandに WaitInput 、Arg6に待機秒数。 |
[wati time=数値(秒単位)] |
テキスト |
"Text"列に行を追加するなどして書き込んでいく。 |
#タグの後に文章を書くとテキストとして認識される。 |
テキスト色 |
テキストをcolorタグで囲む。 |
テキストをcolorタグで囲む。 |
ジャンプ |
START.tsvのジャンプ先のCommandに *ジャンプラベル名 を書き、ジャンプを行う箇所のCommandに Jump ,Arg1に ジャンプラベル名 を記入。 |
ジャンプ先のテキストの前に *ジャンプラベル名 を書き、任意の場所で[jump target="ジャンプラベル名"]タグを記入。 |
別ファイルへジャンプ |
スクリプト上から可能っぽい |
[jump file="ファイルパス" target=*ジャンプラベル名] |
背景設定
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
背景宣言 |
Texture.tsvに*Label,*Type,Scale,*FileName(パス),などを入力。 |
[bg_new storage=texture名] |
背景指定 |
START.tsvのCommandに Type 、Arg1にラベルの記入。 |
[bg_show] |
背景移動 |
別の背景を指定した段階で自動的にフェードアウトして切り替わる。 |
[bg_mod storage=texture名] |
背景移動の演出 |
|
Arg6に切り替えにかかる時間を記述。 |
背景表示 |
背景指定参照 |
[bg_show] |
背景非表示 |
START.tsvのCommandに BgOff |
[bg_hide] |
イベントCG設定
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
イベントCG表示 |
Texture.tsvにてTypeが Event のtextureを登録しておき、START.tsvのCommandに BgEvent 、Arg1にラベルを記入。 |
[bg_show] |
イベントCG非表示 |
START.tsvのCommandに BgEventOff |
[bg_hide] |
キャラクター設定
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
キャラクター宣言 |
Character.tsvに*CharacterName,Pattern,Pivot,*FileNameなどを入力。 |
[chara_new name=ラベル名 storage=テクスチャ名] |
キャラクター表示 |
START.tsvのArg1にキャララベル名、Arg2にPatternを記入。 |
[show name=ラベル名 (必要なら)scale="数値" x=数値 y=数値 time=数値] |
複数キャラクター表示 |
複数行でキャラクター表示記入を行い、START.tsvのArg3にそれぞれの表示レイヤー名を記入。 |
[chara_new name="キャララベル名" storage="テクスチャ名" (以下被らないように調整用)y=数値 x=数値] |
会話ダイアログの名前表示 |
Character.tsvに登録したNameTextが表示される。 |
[chara_new name=ラベル名 storage=テクスチャ名 jname=表示名 (必要なら)jcolor="#000000"] を入力した後に会話テキストの前に #ラベル名(または表示名そのまま) を記入。 |
表情切り替え |
START.tsvのArg1にキャララベル名、Arg2にCharacter.tsvで設定したパターン名を記入。 |
[chara_face name=キャララベル名 face="表情ラベル名" storage="texture名"] を入力した後に表情切り替えを行う箇所に [chara_mod name="キャララベル名" face="表情ラベル名"] を記入。ちなみに"default"で [chara_new] の時に指定したtextureに戻る。 |
アニメーション
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
イメージのアニメーション |
START.tsvのCommandに Tween 、Arg1にアニメーション対象のスプライトラベル名 、Arg2に TweenType(どのようなアニメーションを行うか)、Arg3にTweenTypeで使用するプロパティの設定を記入。TweenTypeのtypeについてはこちらを参考。 |
対象のスプライトをnewした後に、[anim name="ラベル名" time=数値 x=数値 y=数値 (必要なら)wait=falseなど] timeでアニメーションにかける時間や、x,yでアニメーション先の指定、waitでアニメーションの完了を待つかどうかなどを設定できる。 |
シェイク |
START.tsvのCommandに Shak 、Arg1にアニメーション対象(カメラ、メッセージウィンドウ、スプライト等)のラベル名 、Arg3に使用するプロパティ(time,delay,x,y,z)の設定を記入。 |
なし。iTweenを使用してカスタムタグを作成すればいけそう。 |
エフェクト再生 |
宴3から対応。Particle.tsvに*Label,*FileNameなどを記入。START.tsvのCommandに Particle 、Arg1にパーティクルラベル名、Arg3に表示レイヤー名、Arg4にX座標、Arg5にY座標。 |
ないっぽい? |
メッセージウィンドウ設定
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
メッセージウィンドウ表示 |
START.tsvのCommandに ShowMessageWindow |
[showmessage] |
メッセージウィンドウ非表示 |
START.tsvのCommandに HideMessageWindow |
[hidemessage] |
レイヤー設定
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
レイヤー宣言 |
Layer.tsvに*LayerName,Type,X,Y,Orderなどを入力。 |
newなどの宣言時に layerオプションを追加。 |
サウンド再生
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
BGM再生 |
Sound.tsvに*Label,*Type,*FileNameなどを記入。START.tsvのCommandに Bgm 、Arg1にラベル名を記入。 |
[playbgm storage=曲名 (必要なら)loop=false] |
BGM停止 |
START.tsvのCommandにStopBgm |
[stopbgm] |
フェードイン |
START.tsvのArg5に数値を記入。数値の大きさでどの程度時間をかけて徐々に再生していくか決める。 |
[playbgm time="数値(秒)" storage=曲名.mp3] 数値の大きさでどの程度時間をかけて徐々に再生していくか決める。 |
フェードアウト |
START.tsvのArg6に数値を記入。数値の大きさでどの程度時間をかけて徐々に停止していくか決める。 |
[stopbgm time=数値] 数値の大きさでどの程度時間をかけて徐々に停止していくか決める。 |
ボイス再生 |
START.tsvのVoice列にボイスファイル名を記入。 |
[playse storage="ボイス名.mp3"] |
効果音再生 |
Sound.tsvに*Label,*Type,*FileNameなどを記入。START.tsvのCommandに Se 、Arg1にラベル名を記入。 |
[playse storage="SE名.mp3"] |
効果音停止 |
START.tsvのCommandにStopSe |
[stopse] |
条件分岐
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
選択肢表示 |
START.tsvのCommandに Selection ,Arg1に *ジャンプラベル名,Textに選択肢テキストを記入。 |
[select_new text="選択肢テキスト" target=*ジャンプラベル名 ]を入力した後に [select_show]で選択肢を表示。[s]でゲーム進行をストップさせて選択肢を選ばないとゲームが進まないようにする。 |
選択肢後分岐 |
任意の行にあるCommandに *(targetに指定した)ジャンプラベル名 を記入。 |
任意の位置で *(targetに指定した)ジャンプラベル名 を記入。選択肢特有の演出後は共通箇所へ戻す用の[jump]タグが必要。 |
その他
項目 |
宴 |
ジョーカースクリプト |
ゲームの一時停止 |
|
[sleepgame] |
トランジションをかけたフェードイン・アウト |
宴3から可能。START.tsvのCommandに RuleFadeIn、Arg1にラベル名、Arg2にルール画像名などを記入。 |
なし。 |
- ジョーカースクリプトにて、@で始まる行はタグとして認識される。(ただし1行で完結)