HomebrewのXZ Utilsバージョンの確認と対処
2024年3月29日にXZ Utils(以下XZ)にバックドアなどが仕込まれている可能性が発見された。
XZはHomebrewを介して入れている方が多いと思われるので、それに対する確認と適切なバージョンへの更新方法をまとめる。
目次
1.実行環境
2.バージョンの確認方法
3.バージョンの更新
4.バージョンの固定
5.終わりに
6.参考文献
実行環境
MacOS Ventura 13.5
Mac book Air 2022 m1
Homebrew 4.1.18
バージョンの確認方法
HomebrewでXZをインストールされているか確認するには、以下の方法がある。
-
brew list
インストールされているものをすべて出力 -
brew list --versions xz
XZのバージョンを簡易的に出力 -
brew search xz
XZに関して検索
Homebrewを介してインストールしたXZのバージョン確認
brew info xz
XZのバージョンを直接確認する場合
注意
以下のコマンドでの確認は非推奨
こちらの方法でも通常であれば確認が可能であるが、対象のバージョンである5.6.0,5.6.1などの5.6系では動作が正しいかの保証がない。なので、このコマンドでの確認は推奨しない。xz --version
これらの方法によりバージョンを確認する。
危険なバージョンである5.6系が存在する場合ダウングレードなどの対処を推奨する。
バージョンの更新
警告
5.6.0, 5.6.1(5.6系)がインストールされている方は実行を推奨
2024年4月1日現在ではHomebrewがバージョンをロールバックしている。よって、下記のコマンドを実行するだけで5.4.6にロールバックされる。
brew upgrade xz
アップグレード後は、バージョンの確認を行い5.4.6などの対応のバージョンに変化していることを確認する。
バージョンの固定
もし自動アップデートが不安な場合は、以下の方法でバージョンの固定が可能。
brew pin xz
このコマンドにより自動アップデートをしてもXZに関しては、アップデートされずに固定される。
また、下記のコマンドでこれを解除が可能。
brew unpin xz
固定されているものの確認は以下の方法でできる。
brew list --pinned
終わりに
今回の脆弱性はテストバージョンで確認されたため、私自身も対象のバージョンにアップデートしていなかったので、結果的に大丈夫であった。基本的にバージョンは最新を保つべきだが、このようなこともあるので気をつけたいと思った。