この記事はHacobu Advent Calendar 2024の3日目の記事です。
はじめに
こんにちは、Hacobuで組織開発室の室長をしているAKITO(@3otika)です。
今回は、オンボーディングについての当社の取り組みとその効果について深掘りしていきます。
隣の人がわからない
ある日同僚との何気ない会話の中で、
「○○さんって何している人なんですか?」
「AKITOさん、あのチームのXXできる人って誰なんですか・・・?」
ということを聞かれることが度々ありました。
深掘りすると、各チームの細分化が進んだ結果、隣のチームの人が何をやっているのかがわからない、アイコンはわかるけどリアルで会っても誰が誰だかわからないということが起きていました。
この組織内部のコミュニケーション不足は組織の力に直結します。
例えば、皆さんもどこかのチームで障害が起きたときに
「あのプロダクトはよく分からないし自分が行っても仕方ないな・・・」
「あの人よく知らないから、自分が声かけていいのかな・・・」
等思ったことはありませんか?正直、私はあります。
いくら障害が起きていたとしても、知らない人に声かけたり、知らないプロダクトを触るのは、
「自分が参加して平気かな?」
「むしろ邪魔にならないかな?」
と心配が出てきて、非常に心理的なコストがかかります。
一方で、障害で困っている人からすれば、
「自分しかこのプロダクトに触れないから、遅い時間でもやり切らないと・・・」
「誰も助けてくれない、寂しい・・・」
となってしまいます。
これは担当者にとって、肉体的にも心理的にも負荷の高い状況です。
当然、これが続けば、社員は疲弊し、最悪の場合組織にいることに不満や不信感を感じ、退職に繋がってしまいます。
オンボーディングの4C
ところで、皆さんは、オンボーディングの4Cという言葉をご存知でしょうか
オンボーディングの4C、おもに新入社員が組織にスムーズに適応するためのフレームワークになります。
4Cは以下の要素を指します。
Compliance 法令遵守
- 会社の基本的なルールや規則、手続きについての理解を深める段階です。例えば、会社のポリシーやセキュリティ手順などが含まれます。組織の基本的なルールとポリシーを学習します。
Clarification 役割と期待値
- 新入社員が自分の役割や責任を明確に理解することを目的としています。これには、業務内容や期待される成果についての説明が含まれます。新入社員の役割と期待値を明確化にすることで適切に組織に貢献してもらうことを促します。
Culture 文化適合
- 会社の文化や価値観を理解し、組織の一員としての意識を高めることを目指します。これには、会社のビジョンやミッション、行動規範などが含まれます。会社全体での取り組みやエンジニア組織全体での取り組みを説明し、どのような意図、効果があるかを伝えて、組織の文化を浸透させます。
Connection つながり
- 同僚や他の部門との関係を築くことを支援します。これにより、社内ネットワークを構築し、協力しやすい環境を作ることができます。チーム・他チームのメンバーとの交流を通して新入社員が組織の一員であることを実感することができます。
この4つのCを意識して、オンボーディングを設計することで、新入社員がより定着しやすい環境が作られていきます。
そして、これに照らし合わせた際に、先ほどの隣の人がわからないという課題は、「Connection つながり」の設計不足であると考え、一番に課題解決に動くことに決めました。
次回具体的な、つながりの改善施策についてお話しします!