RTX1210の設定を変更するには、RTX1210の管理画面(GUI)に入り設定する方法と、シリアルコンソールケーブルでPCとRTX1210を物理的に接続し、RTX1210のコンソール(黒い画面)から設定する方法の2つがあります。
この記事では、コンソールケーブルを使用したRTX1210のコンソール接続についてご紹介します。
環境
- OS:MacOS
- terminal:iTerm2
※私の環境で動作確認を行ってはいますが、お使いの環境ですべての動作を保証するものではありませんのでご注意ください。
RTX1210のコンソールと接続する
RTX1210の設定を変更するにはコンソール画面にはいることが必要となります。
大きな流れとしては以下のようになります。
※操作はすべてterminalからのコマンド操作となります。
- PCとRTX1210をシリアルコンソールケーブルで接続する
- screenコマンドでRTX1210のコンソール(一般モード)に入る
- administratorコマンドで管理者モードへ切り替える
- 必要な設定を追加していく
RTX1210に限らず、YAMAHAのルーターには「一般者モード」と「管理者モード」が存在します。
screenコマンドでログインした直後は「一般者モード」となっており、設定の追加、変更などはできない仕様となっています。
一般モードでは設定を追加するコマンドを入力してもエラーで弾かれます。
administratorコマンドで管理者モードへ切り替えてから設定の変更を行ってください。
一般モードと管理者モードの見分け方
Linuxでもおなじですがモードの見分け方は先頭が「>」は一般モード、「#」が 管理者モードとなります。
一般モード
RTX1210>
管理者モード
RTX1210#
RTX1210とPCをコンソールケーブルで接続する
まずはlsコマンドで、USBシリアルのドライバが表示されることを確認します。
コンソールケーブルをPCに接続していても、コンソールケーブルが認識されていなければコンソール接続はできないので、まずは確認します。
$ ls /dev/tty.*
/dev/tty.Bluetooth-Incoming-Port /dev/tty.usbserial
lsコマンドを叩くと上記のように表示されました。
コンソールケーブルが「usbserial」と認識されていることがわかります。
次にscreenコマンドでRTX1210と接続します。
$ screen /dev/tty.usbserial
Password: //初期状態ではパスワードを設定されていないので「enter」で通る
RTX1210 Rev.14.01.34 (Fri Jun 7 09:32:51 2019)
Copyright (c) 1994-2019 Yamaha Corporation. All Rights Reserved.
To display the software copyright statement, use 'show copyright' command.
xx:xx:xx:xx:xx:xx, xx:xx:xx:xx:xx:xx, xx:xx:xx:xx:xx:xx
Memory 256Mbytes, 3LAN, 1BRI
The login password is factory default setting. Please request an administrator to change the password by the 'login password' command.
>
RTX1210の一般モードに入ることができました。
初期状態ではパスワードの設定がされていないので、問題なく「一般モード」に入ることができますが、以前の設定が残っていてパスワードがわからずログインできないことがあります。
その場合はRTX1210本体にある外部ボタンから、初期状態にリセットすることができます。
- RTX1210の初期化(工場出荷状態)に戻す方法はこちらから
管理者(administrator)モードに入る
一般モードに入ることができたら、いよいよRTX1210の設定変更ができる、管理者モードに入ります。
管理者モードには「administrator」コマンドで入ることができます。
「ad」と入力しtabキーを押すとコマンドを補完してくれます。
> administrator
Password://初期設定ではパスワードを設定されていないので「enter」で通る
The administrator password is factory default setting. Please change the password by the 'administrator password' command.
#
RTX1210の管理者モードに入ることができました。
ここまで来るとRTX1210の設定を追加、変更することができます。
コマンドは省略しても入ることができます。
「administrator」は省略すると「ad」になります。
> ad
Password://初期設定ではパスワードを設定されていないので「enter」で通る
The administrator password is factory default setting. Please change the password by the 'administrator password' command.
#
RTX1210からログアウトする方法
RTX1210にコンソールで接続することができても、ログアウトできないと困ります。
物理的にコンソールケーブルを抜くことで接続を無理やり解除できますが、それはあまりよろしいやり方ではありません。
ログアウトするコマンドは下記となります。
管理者モードから一般モードへ移行
# exit
一般モードからログアウト
> exit
ログアウトはどちらとも「exit」コマンドの統一となります。
一般モードからログアウトしたときには「control+a+k」でscreenを解除し、PCのterminalに戻ります。
RTX1210設定Howto記事まとめ
できるだけ、初期設定から順にして掲載していく予定です。
こちらにRTX1210のHowto記事まとめページがあります。
RTX1210を中心に書いてはいますが、YAMAHAのRTXシリーズのコマンドはRTX5000、RTX3500、RTX1200、RTX830、RTX810でも同じコマンドで設定できることが多いので、ご参考になれば幸いです。