「非同期メソッドが末尾に1個だけならそのTaskを返すと速い」とusingが合わさって死んだ回

何をして死んだか

非同期メソッドの最適化として、こんなやつがある。

SlowFastTask.cs

async Task SlowTask()
{
    //この辺でもなんかやる

    //最後に1個だけ非同期メソッドを呼ぶ
    await DoSomethingAsync();
}

Task FastTask()
{
    //この辺でもなんかやる

    //直接Taskを返すとちょっと速い
    return DoSomethingAsync();
}

どうせ呼び出し側でawaitなどをするし、中のTaskを直接返せば二重awaitが解消されるのでちょっと速くなる、というやつ。

しかし、うっかりこういうことをやると死んでしまう。

SinuTask.cs

Task SinuTask()
{
    using (var thing = new Something())
    {
        //この辺でもなんかやる

        return thing.DoAsync();
    }
}

当たり前といえばそれまでだが、一応追ってみよう。

こうして死んでいったのだ

まず、usingの正体は try → finally内でDispose() だ。つまりこうなる。

SinuTaskConverted.cs

Task SinuTaskConverted()
{
    var thing = new Something();
    try
    {
       //この辺でもなんかやる

        return thing.DoAsync();
    }
    finally
    {
        thing.Dispose();
    }
}

そして概ねこんな風に実行される。

SinuTaskConverted2.cs

Task SinuTaskConverted2()
{
    var thing = new Something();
    //この辺でもなんかやる

    var ret = thing.DoAsync();

    //finallyの中身はreturnの前に実行される
    thing.Dispose();

    //ObjectDisposedExceptionで死ぬ
    //死ぬタイミングは thing.DoAsync() の中身次第
    return ret;
}

＼(^o^)／ｵﾜﾀ

生きる方法

というわけで面倒でもawaitしよう。

IkiruTask.cs

async Task IkiruTask()
{
    using (var thing = new Something())
    {
        //この辺でもなんかやる

        //これならDoAsync()が終わった後にDispose()される
        await thing.DoAsync();
    }
}