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IBM Cloud の Watson Studio と Watson Machine Learningサービスで、Federated Learningを動かす (UI編)

Last updated at Posted at 2022-04-15

本記事の目的

本記事では、IBM Cloud上で提供される Cloud Pak for Data as a Service を対象に、
Watson Studio および Machine learning サービスを使用した Federated Learning 機能を、Watson StudioのUIから利用する方法をご紹介します。

1. Federated Learning とは

さまざまな場所に存在するデータを直接共有することなく、共同でモデルをトレーニングするための手法です。

一般に、モデルの汎化性能を高めるために、十分な質と量のデータを確保することが重要です。
しかし、個々の組織だけでは、限られた質・量のデータしか保有していないユースケースがあります。

1つの解決策として、複数の組織が協業し、保有するデータを集め、1つのモデルをトレーニングする方法が考えらえます。
一方で、対象データの機密性が高い場合、複数の組織間でのデータそのものを移動したり共有したりすることは困難です。

このような場面で、Federated Learning が有用な可能性があります。
Federated Learningでは、データそのものではなく、データから学習した結果を集め、1つのモデルに統合します。
各組織は自環境で、保有データを使ってモデルをトレーニングし、結果のみを統合機能へ送信します。
統合機能は 集められた各組織のトレーニング結果を使用し、1つのモデルへ統合します。

このように、データそのものを共有することなく、共同でモデルを開発することができます。

2. CP4DaaS の Federated Learning 概要

Cloud Pak for Data as a Serviceでは、Federated Learningの機能を提供しています。
2021年11月に 一般提供が開始されており、Production用途での利用が可能です。

学習の仕組み

大きく「統合機能」 と「トレーニング機能」 の2つに分かれており、両者はWSSプロトコルを使用して通信します。
下記に概要を示します。

機能 CP4DaaSにおける名称 実行環境 説明
統合機能 Aggregator Watson Machine Learning Partyから集められたローカル・モデルを基に、共通モデルへの統合を実施
トレーニング機能 Party 任意※ トレーニング参加者が保有するデータを使ってモデルをトレーニングし、結果をaggregatorへ送信

※トレーニング機能を実行する環境は、指定バージョンのPython および Pythonライブラリ ibm-watson-machine-learning を導入済みで かつ aggregator と通信可能であれば、任意の環境を使用可能です。
IaaS環境、SaaS の Jupyter Notebook環境、PC等、いずれの環境でも動作します。

2022/7/21 追記

Partyの実行環境について製品資料が更新されていました。
サポートされるOSは以下となります。現状、Windowsは未サポートのためご注意ください。

Supported environments
Linux
Mac OS/Unix

(詳細)Party hardware and software requirements
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-setup.html?audience=wdp&locale=en

「統合機能(aggregator)」 と 「トレーニング機能(Party)」は、具体的には、複数のコンポーネントによって構成されます。

機能 コンポーネント 説明 作成方法
Aggregator Training モデルのトレーニング情報を定義 Watson Machine Learningに登録
Remote Training System(RTS) モデルのトレーニング参加者を定義。Trainingから参照する形で使用。 Watson Machine Learningに登録
Base Model 未トレーニングのモデル定義。XGBoost以外のフレームワークで必要。 Watson Machine Learningに登録
Party Party Connector Aggregatorと通信し、自環境でモデルのトレーニングを実行するための処理を定義したファイル。トレーニング参加者はこのファイルを実行する。 Pythonファイル
Data Handler モデルのトレーニングに使用する学習用データの処理方法を定義したPythonのクラス。Party Connectorから参照する形で使用。 Pythonファイル
学習用データ モデルのトレーニングに使用するデータ。Data Handlerから参照する形で使用。データの保有者が自環境へ準備。 csvファイルや画像ファイル等
  • アーキテクチャ
    image.png

サポートされるフレームワーク

2022年4月時点では、下記のフレームワークおよび手法サポートされています。
最新情報につきましては、製品資料をご確認ください。

手法 フレームワーク
回帰 Scikit-Learn Regression, XGBoost Regression, Tensorflow2, Pytorch
分類 Scikit-Learn Crassification, XGBoost Crassification, Tensorflow2, Pytorch
クラスタリング Scikit-Learn K-Means

製品資料:Choosing your framework, fusion method, and hyperparameters

3. CP4DaaS の Federated Learning を動かす

製品資料のチュートリアル一覧には UI版とAPI版のシナリオがあります。
本記事では、XGBoost の UI版チュートリアルに沿ってFederated Learning を動かします。

Federated Learning XGBoost tutorial for UI
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-xg-tutorial.html?audience=wdp&locale=en

チュートリアル・シナリオにおいて、統合機能の設定を行う人を管理者、データの保有者であり自環境でトレーニングを実行する人をトレーニング参加者とします。

管理者とトレーニング参加者は兼任可能です。

UI版のチュートリアルでは、管理者が Watson Studio のUIを使って 統合機能(aggregator)を作成します。
トレーニング参加者は、自環境からPartyを実行し、トレーニングに参加します。

本記事ではトレーニング実行環境として、下記の2パターンを使用します。

実行環境 詳細
SaaS の Jupyter Notebook Watson Studio の Notebook
IaaS Amazon EC2 へ Pythonを導入
  • 本記事の構成
    image.png

管理者の作業

チュートリアル Step 1 の手順に沿って作業を実施します。

Step 1: Start Federated Learning as the admin
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-xg-tutorial.html?audience=wdp&locale=en#step-1

開始の前に

  • もし持っていない場合、IBM Cloudアカウントを作成します。

    無料のIBM Cloudアカウントを作成
    https://www.ibm.com/jp-ja/cloud/free

  • Federated Learningに使用するサービスを作成します。

    3サービス全て、無料で機能を試せるLiteプランに対応しています。
    本記事では、ダラス(us-south)へ作成したものを使用します。

    • Watson Machine learning
    • Watson Studio
    • IBM Cloud Object Storage
  • IBM Cloudアカウントへ、Federated Learning用のユーザーを追加します。

    オリジナルのチュートリアルでは、1ユーザーで管理者とトレーニング参加者を兼務する手順となっていますが、本記事では、複数のトレーニング参加者でFederated Learningを動かすため、下記の2ユーザーを使用します。

    役割 ユーザー名
    管理者 兼 トレーニング参加者 FL管理者1
    トレーニング参加者 テストユーザー1
  • 管理者ユーザーにて、Watson Studioへログインします。

  • 既存のプロジェクトを使用するか、新しいプロジェクトを作成します。

本記事では、新しいプロジェクトを作成します。「空のプロジェクトを作成」を選択し、任意の名前でプロジェクトを作成します。
image.png
image.png

  • プロジェクトの「管理」ページより、「サービスおよび統合」>「サービスの関連付け」より、作成済みのWatson Machine Learningサービスを関連付けます。
    image.png
    image.png
    image.png

  • プロジェクトのコラボレータとして、トレーニング参加者を追加し、編集者ロールを付与します。

Federated Learningのトレーニング参加者は、プロジェクトでエディター権限が必要です。

「アクセス制御」>「コラボレータの招待」>「ユーザーの招待」と進み、テストユーザー1をエディター権限を付与し、追加します。
image.png
image.png
追加が完了した状態です。
image.png


Aggregatorのセットアップ

  • 資産タブにて、「新規作成」をクリックします。
    image.png

  • 「統合学習」(英語表示の場合、Federated Learning experiment)を選択します
    image.png

  • 任意の名前を指定し、オプションで説明を記載します。

  • 機械学習サービスの選択にて、Watson Machine Learningサービスを選択し、次へ進みます。

もし、リストへWatson Machine Learningサービスが表示されない場合は、Watson Machine Learningサービスが作成されているか、また、プロジェクトへWatson Machine Learningサービスを関連付け済みであるかご確認ください。「開始の前に」セクションに手順を記載しています。

image.png

  • 「構成」ページにて、下記のパラメーターを選択し、次へ進みます。

    • 機械学習フレームワーク : scikit-learn
    • モデル・タイプ : XGBoost
    • Pythonのバージョン : Python 3.9  ※手順の実施時点でサポートされるバージョンのPythonを選択してください。本記事の作成時点では3.9です。
    • 融合方式 : XGBoost 分類融合
      image.png
  • 「ハイパーパラメータの定義」ページにて、回数を5へ変更します。他はデフォルトのまま次へ進みます。

    • 学習率 :0.1。XGBoostのハイパーパラメータです。
    • 回数 :トレーニングの繰り返し回数です。
    • 損失関数 :「構成」ページで指定した、モデルのタイプおよび融合方式に対応する関数を指定します。autoとした場合、自動で適した関数を設定します。
    • クラス数 :目的変数のクラス数です。二値分類の場合2となります。
      image.png
  • 「リモート・トレーニング・システム(英語表記の場合、Remote Training Systems (RTS))」ページにて、「新規システムの追加」をクリックします。
    image.png

  • 任意の名前を指定し、許可されたIDとしてトレーニング参加者に対応するIDを選択し、「追加」をクリックします。

リストに表示されるIDは、プロジェクトのコラボレータとしてエディター権限を付与されたIDです。
なお、プロジェクトの作成者は、プロジェクトの管理者権限を持つため、デフォルトでリストに表示されます。

image.png

  • (補足) RTS作成の際、オプションとして、ユーザーがaggregatorへの通信に使用するIPアドレスの許可設定を構成可能です。本手順ではデフォルトの設定をそのまま使用し、すべてのIPアドレスからの通信を許可します。
    image.png

  • 同様に、テストユーザー1用のRTSも作成し、「追加」をクリックします。

Partyを実行するユーザーごとに、1つRTSが必要です。
ユーザー数に応じ、繰り返しRTSを作成します。

image.png

  • 2つのRTSが表示された状態で、「(2)システムへの追加」をクリックします。
    image.png

  • 追加した全てのRTSを選択し、次へ進みます。
    image.png

  • 統合学習の設定内容を確認し、「実行依頼」をクリックします。aggregatorが開始するまで、数分程度、「保留中」ステータスとなります。
    image.png
    image.png

トレーニングの準備が完了すると、aggregatorは「リモート・システムの待機中」となります。
全てのトレーニング参加者がトレーニングを開始するまで、この状態が継続します。

「リモート・システムの待機中」ステータスの間、Watson Machine Learning はアクティブな状態となり、CUHを消費します。CUHの消費に基づき、課金が行われます。
全てのトレーニング参加者がトレーニングに参加し、トレーニングが完了するか、または、トレーニングのタイムアウトに達するまで、「リモート・システムの待機中」ステータスが維持されます。

image.png

トレーニング参加者の作業

本記事では、複数のトレーニング参加者でFederated Learningを動かすため、2ユーザーを使用します。
各ユーザーのトレーニング実行環境は以下となります。

ユーザー 実行環境 詳細
FL管理者1 SaaS の Jupyter Notebook Watson Studio の Notebook
テストユーザー1 IaaS Amazon EC2 へ Pythonを導入

トレーニングの実行

Step 2: Train model as a party
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-xg-tutorial.html?audience=wdp&locale=en#step-2

  • 管理者へaggregatorで設定したPythonのバージョンを確認し、自環境へ同じバージョンのPythonを導入します。本記事では、Python 3.9です。

    • FL管理者1

    • テストユーザー1
      Amazon EC2 へ、conda仮想環境を作成し、Python 3.9を導入済です。
      環境の作成方法はこちらを参照してください。

      Last login: Sun Apr 10 15:00:41 2022 from xxx.xxx.xx.xxx
      
      __|  __|_  )
      _|  (     /   Amazon Linux 2 AMI
      ___|\___|___|
      
      https://aws.amazon.com/amazon-linux-2/
      (base) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~%
      (base) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~% conda activate fl_env
      (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~% python -V
      Python 3.9.7
      
  • 任意の名前で作業ディレクトリを作成し、移動します。

    mkdir <作業ディレクトリ名>
    cd <作業ディレクトリ名>
    

    本記事の手順では、作業ディレクトリ名にfl-partyを使用しました。

    • FL管理者1
    %mkdir fl-party
    %cd fl-party
    

    image.png

    • テストユーザー1
    (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~% mkdir fl-party
    (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~% cd fl-party
    
  • チュートリアル用のデータセットadult.csvをダウンロードします。

    wget https://api.dataplatform.cloud.ibm.com/v2/gallery-  assets/entries/5fcc01b02d8f0e50af8972dc8963f98e/data -O adult.csv
    
    • FL管理者1
      image.png

    • テストユーザー1

    (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~/fl-party% wget -O adult.csv https://api.dataplatform.cloud.ibm.com/v2/gallery-assets/entries/5fcc01b02d8f0e50af8972dc8963f98e/data
    --2022-04-13 12:51:52--  https://api.dataplatform.cloud.ibm.com/v2/gallery-assets/entries/5fcc01b02d8f0e50af8972dc8963f98e/data
    Resolving api.dataplatform.cloud.ibm.com (api.dataplatform.cloud.ibm.com)... 104.20.63.236, 104.20.62.236, 2606:4700:10::6814:3fec, ...
    Connecting to api.dataplatform.cloud.ibm.com (api.dataplatform.cloud.ibm.com)|104.20.63.236|:443... connected.
    HTTP request sent, awaiting response... 200 OK
    Length: unspecified
    Saving to: ‘adult.csv’
    
       [     <=>                                                                                                              ] 3,844,219   2.86MB/s   in 1.3s
    
    2022-04-13 12:51:54 (2.86 MB/s) - ‘adult.csv’ saved [3844219]
    
    
  • チュートリアル用のData Handleradult_sklearn_data_handler.pyをダウンロードします。

    wget https://raw.githubusercontent.com/IBMDataScience/sample-notebooks/master/Files/adult_sklearn_data_handler.py -O adult_sklearn_data_handler.py
    
    • FL管理者1
      image.png

    • テストユーザー1

    (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~/fl-party% wget https://raw.githubusercontent.com/IBMDataScience/sample-notebooks/master/Files/adult_sklearn_data_handler.py -O adult_sklearn_data_handler.py
    --2022-04-13 12:52:46--  https://raw.githubusercontent.com/IBMDataScience/sample-notebooks/master/Files/adult_sklearn_data_handler.py
    Resolving raw.githubusercontent.com (raw.githubusercontent.com)... 185.199.108.133, 185.199.109.133, 185.199.110.133, ...
    Connecting to raw.githubusercontent.com (raw.githubusercontent.com)|185.199.108.133|:443... connected.
    HTTP request sent, awaiting response... 200 OK
    Length: 8519 (8.3K) [text/plain]
    Saving to: ‘adult_sklearn_data_handler.py’
    
    100%[=====================================================================================================================>] 8,519       --.-K/s   in 0.001s
    
    2022-04-13 12:52:46 (12.8 MB/s) - ‘adult_sklearn_data_handler.py’ saved [8519/8519]
    
  • Watson Machine Learningのライブラリを導入します。導入バージョンは、手順実施時点で最新のバージョンを指定してください。製品資料のこちらよりご確認いただけます。

    pip install --upgrade 'ibm-watson-machine-learning[バージョン]'
    
    • FL管理者1
      image.png

    • テストユーザー1

    実行例
    (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~% pip install --upgrade 'ibm-watson-machine-learning[fl-rt22.1]'
    ![image.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/237849/1905f479-e5f7-804e-3a20-101de3e10d3a.png)
    Collecting ibm-watson-machine-learning[fl-rt22.1]
        Downloading ibm_watson_machine_learning-1.0.204-py3-none-any.whl (1.7 MB)
        |????????????????????????????????| 1.7 MB 20.3 MB/s
    Collecting tabulate
        Downloading tabulate-0.8.9-py3-none-any.whl (25 kB)
    Collecting urllib3
    
    (略)
    Installing collected packages: urllib3, six, pyasn1, idna, charset-normalizer, zipp, rsa, requests, python-dateutil, pyasn1-modules, oauthlib, jmespath, cachetools, requests-oauthlib, pyparsing, numpy, importlib-metadata, ibm-cos-sdk-core, google-auth, werkzeug, threadpoolctl, tensorboard-plugin-wit, tensorboard-data-server, sqlparse, scipy, pytz, protobuf, packaging, markdown, joblib, ibm-cos-sdk-s3transfer, grpcio, google-auth-oauthlib, asgiref, absl-py, wrapt, typing-extensions, tqdm, toml, termcolor, tensorflow-io-gcs-filesystem, tensorflow-estimator, tensorboard, tabulate, scikit-learn, python-dotenv, py, pluggy, pillow, pandas, opt-einsum, marshmallow, lomond, libclang, keras-preprocessing, keras, iniconfig, ibm-cos-sdk, h5py, gym-notices, google-pasta, gast, flatbuffers, django, cloudpickle, attrs, astunparse, websockets, torch, tensorflow, skorch, setproctitle, pyYAML, pytest, psutil, pathlib2, parse, numcompress, lz4, jsonpickle, image, ibm-watson-machine-learning, gym, environs, diffprivlib, ddsketch
    Successfully installed absl-py-1.0.0 asgiref-3.5.0 astunparse-1.6.3 attrs-21.4.0 cachetools-5.0.0 charset-normalizer-2.0.12 cloudpickle-1.3.0 ddsketch-1.1.2 diffprivlib-0.5.1 django-4.0.3 environs-9.5.0 flatbuffers-2.0 gast-0.4.0 google-auth-2.6.3 google-auth-oauthlib-0.4.6 google-pasta-0.2.0 grpcio-1.44.0 gym-0.23.1 gym-notices-0.0.6 h5py-3.6.0 ibm-cos-sdk-2.11.0 ibm-cos-sdk-core-2.11.0 ibm-cos-sdk-s3transfer-2.11.0 ibm-watson-machine-learning-1.0.204 idna-3.3 image-1.5.33 importlib-metadata-4.11.3 iniconfig-1.1.1 jmespath-0.10.0 joblib-1.1.0 jsonpickle-1.4.1 keras-2.7.0 keras-preprocessing-1.1.2 libclang-13.0.0 lomond-0.3.3 lz4-4.0.0 markdown-3.3.6 marshmallow-3.15.0 numcompress-0.1.2 numpy-1.20.3 oauthlib-3.2.0 opt-einsum-3.3.0 packaging-21.3 pandas-1.3.4 parse-1.19.0 pathlib2-2.3.6 pillow-9.1.0 pluggy-1.0.0 protobuf-3.20.0 psutil-5.9.0 py-1.11.0 pyYAML-5.4.1 pyasn1-0.4.8 pyasn1-modules-0.2.8 pyparsing-3.0.7 pytest-6.2.5 python-dateutil-2.8.2 python-dotenv-0.20.0 pytz-2022.1 requests-2.27.1 requests-oauthlib-1.3.1 rsa-4.8 scikit-learn-1.0.2 scipy-1.7.3 setproctitle-1.2.2 six-1.16.0 skorch-0.11.0 sqlparse-0.4.2 tabulate-0.8.9 tensorboard-2.8.0 tensorboard-data-server-0.6.1 tensorboard-plugin-wit-1.8.1 tensorflow-2.7.0 tensorflow-estimator-2.7.0 tensorflow-io-gcs-filesystem-0.24.0 termcolor-1.1.0 threadpoolctl-3.1.0 toml-0.10.2 torch-1.10.0 tqdm-4.64.0 typing-extensions-4.1.1 urllib3-1.26.9 websockets-8.1 werkzeug-2.1.1 wrapt-1.14.0 zipp-3.8.0
    
  • 統合学習の UIへ戻り、セットアップ情報をクリックします。

aggregatorを開始する都度、新しいaggregator IDが生成されます。セットアップ情報より、Party Connector Scriptをダウンロードし直すか、既存スクリプト内のaggregator IDを新しいIDへ手で書き換えてください。

image.png

  • 「許可されたID」が 自分のユーザIDに合致する行にて、ダウンロードアイコンをクリックし、自分用の「パーティー・コネクター・スクリプト(英語表記ではParty Connector Script)」をダウンロードします。ファイル名は、rts_<RTS Name>_<RTS ID>.pyとなります。

    image.png

    • ダウンロードしたパーティー・コネクター・スクリプトrts_<RTS Name>_<RTS ID>.py
      image.png
  • エディター等で、ダウロードしたパーティー・コネクター・スクリプトを開き、下記箇所を自環境に合わせて書き換えます。

    • <apikey>を自分のユーザーIDで作成したAPIキーへ置き換え

    • party_metadataのセクションで、下記の項目を変更

      • name: Data Handlerのクラス名。本記事では、チュートリアル用にダウンロ―ドした adult_sklearn_data_handler.pyで定義されたクラス名、AdultSklearnDataHandlerをセット。
      • path: Data Handlerのファイル・パス。本記事では、パーティー・コネクター・スクリプトと同じディレクトリに配置済みのため、./adult_sklearn_data_handler.pyをセット。
      • info: Data Handlerのinit関数内で定義された変数名と対応する値をkeyValue形式で記載。本記事ではkeyとしてtxt_fileという変数名、valueとして学習用データのパス./adult.csvをセット。
    書き換え後のパーティー・コネクター・スクリプト
    from ibm_watson_machine_learning import APIClient
    
    wml_credentials = {
        "url": "https://us-south.ml.cloud.ibm.com",
        "apikey": "XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX"
    }
    
    wml_client = APIClient(wml_credentials)
    wml_client.set.default_project("ae09ff75-76f0-4093-XXXX-XXXXXXXXXXXX")
    
    party_metadata = {  
                     wml_client.remote_training_systems.ConfigurationMetaNames.DATA_HANDLER: {
                     # Supply the name of the data handler class and path to it.
                     # The info section may be used to pass information to the 
                     # data handler.
                     # For example,
     				#     "name": "MnistSklearnDataHandler",
     				#     "path": "example.mnist_sklearn_data_handler",
     				#     "info": {
     				#         "npz_file":"./example_data/example_data.npz"
     				#     }
                         "name": "AdultSklearnDataHandler",
     					"path": "./adult_sklearn_data_handler.py",
                         "info": {
                             "txt_file": "./adult.csv"
                         }
                     }
                  }
    
    party = wml_client.remote_training_systems.create_party("485a1b80-9d94-4dbb-XXXX-XXXXXXXXXXXX", party_metadata)
    
    party.monitor_logs()
    party.run(aggregator_id="3b536e86-1078-48dd-XXXX-XXXXXXXXXXXX", asynchronous=False)
    
    
  • パーティー・コネクター・スクリプトを作業ディレクトリへ配置します。以下のように、ディレクトリ内に3ファイルが存在することを確認します。

    adult.csv
    adult_sklearn_data_handler.py
    rts_<RTS Name>_<RTS ID>.py
    
    • FL管理者1

      • プロジェクトのデータ資産へパーティー・コネクター・スクリプトrts_<RTS Name>_<RTS ID>.pyをアップロード
        image.png

      • Notebookで下記を実行

        # プロジェクトに配置した編集済みファイル名を指定
        filename = "rts_<RTS Name>_<RTS ID>.py"
        
        # Notebookの作業ディレクトリへコピー
        fobj = open(filename, "wb")
        fobj.write(project.get_file(filename).read()) 
        fobj.close()
        
      • ファイルの確認

        !ls -lh
        
        実行例
        total 3.7M
        -rw-rw---- 1 wsuser wscommon 3.7M Apr 13 12:32 adult.csv
        -rw-rw---- 1 wsuser wscommon 8.4K Apr 13 12:33 adult_sklearn_data_handler.py
        -rw-rw---- 1 wsuser wscommon 1.3K Apr 13 13:00 rts_RTS_FLAdmin1_485a1b80-9d94-4dbb-8e72-851f2701539e.py
        
    • テストユーザー1

      • SCPで作業ディレクトリへパーティー・コネクター・スクリプトrts_<RTS Name>_<RTS ID>.pyを転送
      • ファイルの確認
        実行例
        (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~/fl-party% ls -lh
        total 3.7M
        -rw-rw-r-- 1 ec2-user ec2-user 3.7M Apr 13 12:51 adult.csv
        -rw-rw-r-- 1 ec2-user ec2-user 8.4K Apr 13 12:52 adult_sklearn_data_handler.py
        -rw-r--r-- 1 ec2-user ec2-user 1.3K Apr 13 12:55 rts_RTS_TestUser1_1ba60719-f6ca-41b0-9899-ffa488887a48.py
        
  • パーティー・コネクター・スクリプトを実行します。

    python3 rts_<RTS Name>_<RTS ID>.py
    
    • FL管理者1

      !python3 rts_RTS_FLAdmin1_1ba60719-f6ca-41b0-9899-ffa488887a48.py
      

      image.png

      一人目の接続が完了すると、下記のようにメッセージが表示されます。

      システムを待機中
      2 台中 1 台のリモート・システムでトレーニングの準備ができました。すべてのリモート・システムの準備ができたらジョブが開始されます。

      image.png

    • テストユーザー1

      (fl_env) [ec2-user@ip-10-0-1-11]~/fl-party% python3 rts_RTS_TestUser1_1ba60719-f6ca-41b0-9899-ffa488887a48.py
      
      Loading py39-tf27-pt110-sk10 environment..
      2022-04-13T13:03:28.762Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.util.config                                  | No model config provided for this setup.
      2022-04-13T13:03:28.804Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.util.config                                  | No metrics config provided for this setup.
      2022-04-13T13:03:28.804Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.util.config                                  | No evidencia recordeer config provided for this setup.
      
      (略)
      
      2022-04-13T13:03:48.335Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party                                  | Party initialization successful
      2022-04-13T13:03:48.335Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party                                  | Party not registered yet.
      2022-04-13T13:03:48.335Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party                                  | Registering party...
      2022-04-13T13:03:49.495Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.connection.websockets_connection             | Received Heartbeat from aggregator
      
      
  • すべてのトレーニング参加者がパーティー・コネクター・スクリプトを実行し、aggregatorへの接続が完了すると、各環境でトレーニングが開始します。ローカルモデルのトレーニングが完了すると、結果がaggregator側で統合されます。aggregatorのハイパーパラメーターで指定した回数、トレーニングが繰り返し実行されます。

    • party側の出力

    1回のトレーニングが完了すると、下記のように精度が表示されます。

    精度
    2022-04-13T13:05:10.259Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.training.local_training_handler        | {'acc': 0.7587901120835252, 'f1': 0.0, 'precision': 0.0, 'recall': 0.0, 'average precision': 0.24, 'roc auc': 0.5, 'negative log loss': 8.33} 
    
    party出力
    (略)
    2022-04-13T13:05:08.211Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.model.xgb_fl_model                           | No models have been trained yet.
    2022-04-13T13:05:08.211Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.training.local_training_handler        | {}
    2022-04-13T13:05:08.211Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | successfully finished async request
    2022-04-13T13:05:09.206Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request from aggregator
    2022-04-13T13:05:09.206Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request in with message_type:  12
    2022-04-13T13:05:09.207Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request in PH 12
    2022-04-13T13:05:10.207Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | received a async request
    2022-04-13T13:05:10.207Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | finished async request
    2022-04-13T13:05:10.208Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Handling async request in a separate thread
    2022-04-13T13:05:10.208Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request from aggregator
    2022-04-13T13:05:10.208Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request in with message_type:  7
    2022-04-13T13:05:10.208Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request in PH 7
    2022-04-13T13:05:10.213Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.model.xgb_fl_model                           | Performing Model Inference Process
    2022-04-13T13:05:10.259Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.training.local_training_handler        | {'acc': 0.7587901120835252, 'f1': 0.0, 'precision': 0.0, 'recall': 0.0, 'average precision': 0.24, 'roc auc': 0.5, 'negative log loss': 8.33}
    2022-04-13T13:05:10.259Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | successfully finished async request
    2022-04-13T13:05:11.210Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | received a async request
    2022-04-13T13:05:11.210Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | finished async request
    2022-04-13T13:05:11.211Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Handling async request in a separate thread
    2022-04-13T13:05:11.211Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | Received request from aggregator
    (略)
    
    • 全体のトレーニング状況は、統合学習のUIで確認できます。
      image.png
  • 指定した回数のトレーニングが完了すると、party は STOP の要求を受信し、停止します。

    party出力
    2022-04-13T13:08:31.383Z | 1.0.204 | INFO | ibmfl.party.party_protocol_handler                 | received a STOP request
    
  • すべてのトレーニングが完了し、統合済みのモデルが使用可能になりました。モデルの実体はpickle形式で保存されており、Watson Machine Learning上にデプロイメントを作成したり、モデルをダウンロ―ドして任意の環境で実行することができます。

    • モデルをプロジェクトに保存

      • 統合学習のUIより、「モデルをプロジェクトに保存」をクリックします。
        image.png
      • 任意の名前と、オプションで説明を入力し、保存します。
        image.png
      • プロジェクトの「資産」タブへ、モデルが表示されます。
        image.png
    • モデルpickleファイルのダウンロード

      • 統合学習のUIより、トレーニングIDを控えます。
        image.png
      • プロジェクトの「管理」タブより、「一般」ページからプロジェクトのバケット名を確認し、「IBM Cloudで管理」をクリックします。
        image.png
      • プロジェクトのバケット名をクリックします。
        image.png
      • federated_learning/<トレーニングID>/data/model/ でフィルターし、pickleファイルをダウンロードします。
        image.png

モデルのデプロイメント作成

Step2で作成したモデルをWatson Machine Learningへ展開し、デプロイメントを作成します。
デプロイメントを作成すると、REST APIを使用してモデルにリクエストを実行できます。

Step 3: Save and deploy the model online
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-xg-tutorial.html?audience=wdp&locale=en#step-3

スコアリング

Step3で作成したデプロイメントを使用し、スコアリングを実行します。

Step 4: Score the model
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fl-xg-tutorial.html?audience=wdp&locale=en#step-4

4. 関連資料

CP4DaaSのFederated Learningに関連する資料です。

製品資料:IBM Federated Learning
https://dataplatform.cloud.ibm.com/docs/content/wsj/analyze-data/fed-lea.html?audience=wdp&locale=en

APIドキュメント:Watson Machine Learning
https://cloud.ibm.com/apidocs/machine-learning-cp

Pythonライブラリ:ibm-watson-machine-learning
https://pypi.org/project/ibm-watson-machine-learning/

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