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【Unity】Unite 2015「Rederer Massive Amount of Objects in Unity」レポート

Last updated at Posted at 2015-04-23

レポート一覧

講演ファイル

https://docs.google.com/presentation/d/1xeu4nnEtFqyJD68SSUTqIZleUoC2aCk3cGpG0kxvfg4/edit?usp=sharing
http://japan.unity3d.com/unite/unite2015/files/DAY1_1700_room2_Ishibashi.pdf

本講演が目指すところ

  • Unityで

  • いろんなトリックを用いて

  • 多数のオブジェクトを

  • 効率的に描画&更新する

  • 検証はほぼPC上

  • PS4/XboxOneくらいのスペックを推定

Topics

  • レンダリング
  • Graphics.DrawMesh()
  • 疑似インスタンシング

前提

  • もっともストレートな方法:1つ1つGameObject化
  • 10,000ともなると1つ1つGameObjectとして扱うのは非現実的

Graphics.DrawMesh();

  • Meshを描画するリクエストをrender queueに積むAPI
  • ただし、batchingは効かない
  • 数百単位であれば対処可能だが、万単位は厳しい
  • drawcallを抑えつつ大量のオブジェクトを描く手段が必要
    • 疑似インスタンシング
    • ハードウェアインスタンシング

疑似インスタンシング

  • 1つのMeshに多数のモデルを格納することで1回のDrawMesh()で多数のモデルを描く
  • 65,000モデルの頂点数を1回のdrawcallで書ける
  • 65,000=1つのMeshがもてる最大頂点数
  • 各インスタンスの情報をGPUに送り、頂点シェーダで各モデルを変形

TRS行列など

  • 1つのMeshに多数のモデルを格納
  • 元の頂点データを繰り返す
  • 何番目のモデルか、という情報をどこかに付与(例ではuv2)
  • 必要なbatchの数だけMaterialも用意
  • この数+モデルIDがインスタンスIDになる
    • 例:Cubeを10000個書きたい場合、10000/2708で4つ
  • 各MaterialにインスタンスIDの開始番号を付与
  • 必要数を超えたモデルは頂点シェーダで画面に出ないように加工
  • 1個書きたい場合でも格納されているモデルの数分処理される
  • vertex.xyz = 0.0

インスタンス情報をGPUへ

  • 何通りかの方法があり、一長一短がある

    1. テクスチャにプラグインから書き込む
    2. テクスチャにMesh経由で書き込む
    3. ComputeBugger

テクスチャにプラグインから書き込む

  • RenderTexture(ARGBFloat)を使用
  • Textur2DはFloatのフォーマットをつかえない
  • テクスチャにデータを書き込むプラグインを用意
  • Texture.GetNativeTexturePtr()でテクスチャオブジェクトを取得
  • ネイティブAPIを用いてデータを書き込む
  • 頂点シェーダからはtex2Dlod()でデータを取得
  • 速いがプラグインを描く必要あり

テクスチャにMesh経由で書き込む

  • データ転送用シェーダを用意
  • データ用RenderTextureをレンダーターゲットに指定
  • Meshにインスタンス情報を書き込む
  • 注意点:vertices, uv以外は暗黙的にnormalizeされたりする
  • Graphics.DrawMeshNow()
  • UnityのRender queueを経由しない
  • 遅いがとてもポータブル

疑似インスタンシング ComputeBuffer

  • ComputeBufferは現状Direct3D11&PS4のみ対応
  • 任意のデ-タ構造の配列を格納可能
  • データの更新はComputeBuffer.SetData()を呼ぶだけ
  • 頂点シェーダからはStructuredBuffer<>としてアクセス可能
  • 環境を選ぶが早くて簡単

ハードウェアインスタンシング

  • 1回のDrawCallで1つのモデルを複数描く機能
  • 頂点シェーダの入力にインスタンス別のデータが加わる
  • TRS行列などを渡す
  • 頂点データは1モデル分で済む
  • Direct3D9~,OpenGL 3.1~,OpenGL ES 3.0~, WebGL 2.0~
  • UnityではGraphics.DrawProcedural()が該当
  • ただし、いろいろ使いづらい仕様になっている
  • Direct3D11対応環境/PS4でしか使えない
  • Meshをそのまま描くことはできない
  • 頂点シェーダの入力は頂点IDとインスタンスIDのみ
  • Unityのrender queueに載せることができない
  • 読んだその時点で即座に描かれる
  • surface shaderが使えない

対処方法

  • Meshのデータをそのまま渡すことはできない

  • ComputeBufferに頂点データを格納することで対処可能

  • 頂点シェーダで頂点IDとインスタンスIDから実データを参照

  • Unityのrender queueに載せることができない

  • 独自のRenderTextureに描いて結果をマージすることはできる

  • surface shderが使えない

  • deferredであればG-Bufferさえ生成できればライティングは共通処理を使える

  • Unity5.1でCommandBuffer.DrawProcedural()が追加

  • これによりrender queueに載せられるようになる

  • G-Bufferの生成、ライティングしないオブジェクトには必要十分

Graphics.DrawProeduralIndirect();

  • 描くインスタンスの数をComputeBufferから読み取れる
  • GPU Particleなどに最適

疑似インスタンシング:応用

  • DrawProcedural()っぽいことをDrawMesh()で実現
  • 頂点IDとインスタンスIDのみを格納したMeshを用意
  • それらを元に頂点シェーダで実データを取得して描画

まとめ

  • 良いところ
    • 今現在のUnityで使える
    • Unityのrender queueに載せられる
    • surface shaderを使える
  • 悪いところ
    • 頂点データが肥大化する
    • 超過分のモデルも処理される

Update

  • 万単位のオブジェくとをどうUnity上で扱い、どう更新するか
  • オブジェクトのデータはstructの配列として持つ
  • UnityのColliderとのインタラクションなどは独自に実装
  • MeshCollider以外の実装それほど難しくない
  • 当たった場所にAddForce()することでRigidBodyに力を伝達

いくつかの実装アプローチ

  • ネイティブコード
  • ComputeShader
  • C#でがんばる

ネイティブコードで実装

  • 数値計算の類はC#は苦手
  • ネイティブコードで適切に実装すれば10倍以上は速くなる
  • マルチスレッド化
  • SIMD化
    • データ構造の最適化(SoA化)
  • C/C++のほか、HPC向け言語も有力な選択肢
  • Inter ISPC
  • OpenCL(IntelがCPU実装やコンパイラを用意)
  • 描画用データはRenderTextureに格納
  • Texture.GetNativeTexturePtr()
  • MonoのAPIを用いる方法もある
  • C++からC#のUnityEngineのAPIを呼ぶ
  • ComputeBufferにデータを移すには現状これしかない
  • Monoを介するため低速

ComputeShader

  • PC,PS4/XBoxOneで有力な選択肢
  • Unity 5.1でOpenGL系の環境も対応
  • ゲームロジックには影響しないエフェクト類に最適
  • パーティクルの更新から描画までGPUで完結できるため高速
  • ゲームロジックに影響するものにはやや不向き
  • CPU側にデータを転送するのが大きなロスになる
  • GPU側のスペックの上限下限の幅の広さも問題
  • ComputeShaderならではのリッチな表現
  • G-Bufferを利用したスクリーンスペース当たり判定

C#でがんばる

  • プラットフォームによってはこれ以外選択肢がない
  • オブジェクトのデータはstructの配列として持つ
  • できるだけclassを参照しない書き方にする
  • classは参照するだけで結構な負担になる
  • 大きなデータのコピーは遅いので極力避ける
  • ThreadGroup.QueueUserWorkItem()による並列化
  • いわゆるタスク並列
  • 注意点:Unityの機能の大部分はメインスレッド以外からは触れない
  • メインスレッドで必要なデータを集めておくなどの工夫が必要
  • 最新の.NETである程度改善されている

まとめ

  • 現状大量描画は疑似インスタンシングが有力な選択肢
  • ハードウェアインスタンシングはUnity5.1以降に期待
  • アップデート処理は可能な限りC#を避けつつ自力で頑張る
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