OpenHandsとは
OpenHandsは、AIアシスタントを活用してプログラミングやその他のタスクをサポートするツールです。Claude AIを搭載し、GitHubとの連携機能を持ち、開発作業を効率化します。
この記事では、Windows 11環境でOpenHandsを導入する手順を解説します。Windows 11が既にインストールされていることを前提としています。
導入手順
1. Dockerイメージのプルとコンテナの起動
まず、OpenHandsのDockerイメージをプルし、コンテナを起動します。
Windows PowerShellを開き、以下のコマンドを実行します:
# イメージをプル
docker pull docker.all-hands.dev/all-hands-ai/runtime:0.27-nikolaik
# コンテナを起動
docker run -it --rm --pull=always `
-e SANDBOX_RUNTIME_CONTAINER_IMAGE=docker.all-hands.dev/all-hands-ai/runtime:0.27-nikolaik `
-e LOG_ALL_EVENTS=true `
-v /var/run/docker.sock:/var/run/docker.sock `
-v ~/.openhands-state:/.openhands-state `
-p 3000:3000 `
--add-host host.docker.internal:host-gateway `
--name openhands-app `
docker.all-hands.dev/all-hands-ai/openhands:0.27
※ Windows powershellでは、バックスラッシュ(\
)ではなく(`)を使用して複数行のコマンドを記述します。
2. GitHub Personal Access Tokenの取得
OpenHandsをGitHubと連携させるには、GitHub Personal Access Token (PAT) が必要です。
- GitHubにログインします
- 右上のプロフィールアイコンをクリックし、「Settings」を選択
- 左側のメニューから「Developer settings」をクリック
- 「Personal access tokens」→「Tokens (classic)」を選択
- 「Generate new token」→「Generate new token (classic)」をクリック
- トークンの名前を入力(例:「OpenHands」)
- 以下のスコープを選択:
-
repo
(すべてのリポジトリ権限) -
workflow
(ワークフロー権限) -
read:org
(組織の読み取り権限)
-
- 「Generate token」をクリック
- 表示されたトークンをコピーして安全な場所に保存(このトークンは再表示されないので注意)
3. API Keyの作成
OpenHandsはClaude AIを利用するため、API Keyが必要です。
Gemini APIキーの取得手順
-
Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトの作成:
- Google Cloud Platform (https://cloud.google.com/) にアクセスし、Googleアカウントでログインします。
- プロジェクトを作成します(まだプロジェクトがない場合)。プロジェクト名は任意で構いません。
-
Gemini API の有効化:
- GCPのコンソール画面で、左上のメニューから「APIとサービス」 > 「有効なAPIとサービス」を選択します。
- 「+ APIとサービスの有効化」をクリックし、検索窓に「Gemini API」と入力して検索します。
- 「Gemini API」をクリックし、「有効にする」ボタンをクリックします。
-
APIキーの作成:
- GCPのコンソール画面で、左上のメニューから「APIとサービス」 > 「認証情報」を選択します。
- 「+ 認証情報を作成」をクリックし、「APIキー」を選択します。
- APIキーが生成されます。このAPIキーはOpenHandsからGemini APIを呼び出す際に使用しますので、安全に保管してください。
Anthropic APIキーの取得手順
- Anthropicのウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成またはログイン
- ダッシュボードから「API Keys」セクションに移動
- 「Create API Key」をクリック
- キーの名前を入力(例:「OpenHands」)
- 生成されたAPI Keyをコピーして安全な場所に保存
4. OpenHandsの初期設定
コンテナを起動したら、ブラウザで以下のURLにアクセスします:
http://localhost:3000
初回アクセス時に、以下の情報の入力を求められます:
- Claude API Key:ステップ3で取得したAPI Keyを入力
- GitHub Personal Access Token:ステップ2で取得したトークンを入力
入力が完了すると、GitHubとの連携が確立され、OpenHandsを使用する準備が整います。
OpenHandsの使い方
OpenHandsの基本的な使い方は以下の通りです:
- ホーム画面からGitHubリポジトリを選択または新しいリポジトリを作成
- リポジトリが読み込まれたら、AIアシスタントとチャットを開始
- 自然言語でコードの作成や修正、質問などを行うことができます
例えば、以下のような指示を出すことができます:
- 「新しいReactコンポーネントを作成して」
- 「このコードのバグを修正して」
- 「このAPIの使い方を説明して」
AIアシスタントは指示に基づいてコードを生成したり、既存のコードを修正したり、説明を提供したりします。