最近、長らくお世話になったChatGPT Plusを解約し、Geminiに完全移行しました。
今回は、その理由とGeminiを使ってみた感想を、具体的な数字や比較表を交えながら共有したいと思います。
解約に至った背景
まず、私がChatGPT Plusを解約するに至った主な理由をいくつかご紹介します。
あくまで私の個人的な見解なので、その点はご了承ください。
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Geminiの無料枠で十分
以前はChatGPT Plusでなければ実現できなかったことが、Geminiの無料枠で十分にできることに気づきました。
Geminiの無料枠では、以下のような範囲で利用できます。- テキスト生成:1日あたり約100回程度のプロンプト実行
- コード生成:簡単な関数やクラスであればほぼ無制限
- 画像生成:1日に数枚程度(利用状況により変動)
- その他:基本的な質問応答やアイデア出しなど
日常的なテキスト生成やアイデア出し程度であれば、Geminiの無料枠で十分すぎるほどのパフォーマンスを発揮してくれます。
ChatGPT Plusの月額20ドルと比較すると、費用対効果は非常に高いです。 -
ChatGPTの制限が頻繁に発生
ChatGPT Plusに月額20ドルを支払えばChatGPT-o1を利用できますが、実際にはすぐに利用制限がかかってしまいます。
このため、利用制限を避けるためにChatGPT-o1ではなく、ChatGPT-4o やChatGPT-o1 miniなどを使わざるを得ない状況が発生します。
しかし、これらの下位モデルの性能ではGemini 2.0と比較して明らかに劣ると感じました。
20ドル払っても満足にChatGPT-o1を利用できないというのは、非常に大きな不満点でした。 -
Geminiの機能で十分(具体的な機能とChatGPTとの比較)
Geminiは最近、リポジトリ全体を読み込んでコードレビューを行うなど、素晴らしい機能が次々と追加されています。
特に以下の機能は、私にとって非常に魅力的で、ChatGPTに劣らないどころか、それ以上の価値があると感じています。- リポジトリ全体コードレビュー: GitHubリポジトリ全体を読み込み、潜在的なバグや改善点を指摘
- マルチモーダル対応: テキストだけでなく、画像や音声や画面共有でも認識可能
特にエンジニアとして、コードレビュー機能は日々の業務で非常に役立っています。
ChatGPTでもプラグインを使えばコードレビューは可能ですが、Geminiのようにリポジトリ全体を直接読み込めるわけではありません。 -
ChatGPTの新機能に魅力を感じない
ChatGPTも新機能が続々と発表されていますが、現在のところ、私自身が特に「使ってみたい!」と感じる機能がありませんでした。
例えば、最近発表されたChatGPTの新機能には以下のようなものがあります。- o3の発表: 高性能だが月額200ドルかかる
- soraの発表: テキストから動画作成
これらの機能も便利だとは思いますが、今のところ、Geminiの機能で十分に代替可能だと感じています。
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Googleサービスとの親和性(具体的な連携例)
GeminiはGoogle関連のサービス(Google Workspaceなど)との親和性が非常に高いです。
日頃からGoogleのサービスを多用している私にとって、この点は大きなメリットです。
例えば、Googleドキュメントで作成した文章をGeminiで校正したり、Geminiで作成したコードをGoogle Colabで実行したりといった連携が非常にスムーズです。 -
Google AI Studioの使いやすさ(具体的なメリット)
Google AI Studioは、トークン数のカウントなど、開発者にとって便利な機能が充実しています。
これにより、AIモデルの利用状況を把握しやすくなり、コスト管理にも役立ちます。
具体的には、以下のメリットがあります。- トークン数カウント: プロンプトとレスポンスのトークン数をリアルタイムで把握
- コスト見積もり: 実行前にコストの見積もりを確認
- APIキー管理: 複数のAPIキーを効率的に管理
- モデルの選択: さまざまなモデルを試すことが可能
AI開発に携わる身としては、この使いやすさは非常に助かります。
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Julesなどの今後の機能に期待(具体的な期待)
Geminiには、今後登場が期待されるJulesなどの魅力的な機能があります。
これらの機能は、例えばPRエージェントの代替として、より低コストで高品質な成果を期待できるのではないかと感じています。
Julesの機能は、現時点ではまだ詳細が不明ですが、例えば月に数回のPR作成業務を自動化できるのではないかと期待しています。
今後の進化に非常に期待しています。 -
入力時の操作感の違い
細かい点ですが、GeminiはWindows端末で利用する際に
Ctrl + Enter
で実行できるため、文章作成時に意図しない改行が入る誤爆が少ないです。
ChatGPTではEnterキーで実行されてしまうため、意図しない送信をしてしまうことがありました。この点もGeminiに移行した理由の一つです。
GeminiとChatGPTの比較表
項目 | Gemini | ChatGPT |
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利用料金 | 無料枠でGemini 2.0が満足なレベルで使える | 無料枠だと ChatGPT 4oまで 20ドル払ってo1が解禁 |
無料枠の制限 | テキスト生成:1日約100回程度、画像生成:1日数枚程度 | 有料でも ChatGPT o1の制限がすぐ来る |
アクセス制限 | 比較的少ない | 時間帯や利用状況により制限が多い |
コードレビュー機能 | リポジトリ全体を読み込み可能 | 一部のコードのみ、プラグイン経由での対応 |
Googleサービス連携 | 非常にスムーズ | プラグイン経由で一部連携可能 |
Google AI Studio | トークン数、コスト管理が可能 | トークン数など詳細な管理はできない |
新機能の魅力 | 新機能の追加ペースは比較的ゆっくりだが実用的 | 新機能の追加ペースは速いが、機能の使い道は不明確なものもある |
その他の機能 | マルチモーダル対応、API提供 | プラグインによる機能拡張 |
普段使い出来るモデル | Gemini 2.0は高性能 | ChatGPT-4oだと物足りない |
入力時の操作感 |
Ctrl + Enter で実行、誤送信が少ない |
Enterで実行、誤送信しやすい |
Geminiを使ってみた感想
実際にGeminiを使い始めて数週間が経ちますが、今のところ非常に満足しています。
レスポンスも早く、精度も申し分ありません。
特にコードレビュー機能は業務効率を大幅に向上させてくれました。
また、Google AI Studioの使いやすさも、Geminiを使う上での大きなメリットだと感じています。
まとめ
もちろん、ChatGPTも素晴らしいAIモデルであることは間違いありません。
しかし、現時点ではGeminiの方が私のニーズに合致していると判断しました。
特に、20ドルを支払っても満足にChatGPT-o1を利用できないという点と、Gemini 2.0の性能が高いという点が大きな理由です。
今後もGeminiの進化に注目し、より効果的にAIを活用していきたいと考えています。
AI技術の進化は本当に目まぐるしいですね。
皆さんも、ぜひご自身のニーズに合ったAIモデルを見つけて、活用してみてください。