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Windows 10 IoT EnterpriseでUWPアプリをサイドロードしようとした話

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はじめに

アイ・オー・データ社のWindows 10 IoT Enterpriseが入ったCLIP PC(CLPC-32WE1)というデジタルサイネージ用のスティックPCが入手できたので、手元にあるUWPアプリをサイドロードしようとしてみたけど見事にはまってしまった経緯をまとめておきます。そもそもWindows 10 IoT EnterpriseはWindows 10 Enterpriseと同じという話を聞いていたので、普通のWindows 10相当くらいかなと思ってたんですがいろいろ違ったので、そんなにニーズはないかもしれないですが書き留めておこうかと。かなり緩い感じで書いてるので、間違いがあれば指摘していただけると嬉しいです。

ちなみに今回使ったCLIP CPというのはこれです。
http://www.iodata.jp/product/lcd/option/clpc-32we1/index.htm

Windows 10 IoT Enterpriseって何?

Windows 10 IoTといえば、ラズパイなんかで使うWindows 10 IoT Coreが有名ですが、これよりももっとWindows 10っぽい組み込み用のOS。昔のWindows CEとかWindows Embeddedに近い。

なので、Windows 10ベースでWindows 10 Enterpriseと互換性あるよとあちらこちらに書かれてるけど、いわゆるWindows 10というよりもWindows 10 EnterpriseのLTSB版だとのこと。去年Anniversary UpdateくらいからCBBベースのイメージも出たらしいですが、それまではLTSB版しかなかったらしく、結論としてはこれがいろいろはまってしまった原因。

上記のアイ・オー・データの製品に入っているのもこれ。Windowsのバージョン情報のところには「Windows 10 Enterprise 2016 LTSB」と書かれてる。ちなみに、ここには「IoT」の文字はない。

Windows 10 EnterpriseのLTSB版って何?

じゃ、Windows 10 EnterpriseのLTSB版っていうのは何?となるんですが、Windows 10になってMicrosoftはWindows as a Serviceという形で継続的にアップデートを提供し続けることを宣言してます。ただ、企業ユーザーとしては、彼らに必要のないアップデートをバンバン入れられてもうれしくないし、それで既存の業務ソフトが動かなくなるのも困るわけで、必要最低限のアップデートのみに絞ってるのがLTSB版。そういう背景があるのでLTSB版というのはそもそも2~3年に1回程度しかバージョンアップしないという話もあります。

アイ・オー・データ製CLIP PCにUWPアプリをサイドロードしてみた

というわけで、前置きはこれくらいにしてCLIP PC上でUWPのサイドロードにトライ。
手順はざっくりこんな感じ。

  1. Windows 10の「設定」-「更新とセキュリティ」-「開発者向け」のところでモードを「開発者モード」に変更
  2. UWPアプリのバイナリーをCLIP PCに転送
  3. .ps1ファイルをPowerShellで実行

これでOK。ここは通常の手順と同じですね。ちなみに、通常だと、最初に証明書をインストールした後なら.appxbundleのダブルクリックでインストールもできるようになるんですが、LTSB版のWindows 10にはWindowsストアアプリがないのでこれもできません。毎回.ps1ファイルでインストールです。

結局インストールに失敗

で、この手順で手元のUWPアプリをインストールしようとしてみたんですけど、見事に失敗。原因不明といわれてしまいます。で、よくよく考えると、手元のUWPはCreators Update、つまり1703ベースで開発されてます。CLIP PCは1607ベースのLTSB版。このあたりが多分ダメなんだろうなと思いつつ、別のUWPアプリをインストールしたら案の定成功。

ということで結論としては、Windows 10 IoT EnterpriseはWindows 10 EnterpriseのLTSBベースなので、最新の機能を使ったUWPアプリは使えないことがありますよ、ということでした。
早く1703ベースのLTSB版が提供されないですかね。。

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