はじめに
Jetpack Composeでは、縦方向に子要素を並べるためのColumnとLazyColumn、横方向に子要素を並べるためのRowとLazyRowが提供されています。これらのコンポーネントは似ているようで異なる特徴を持っています。
ColumnとLazyColumnの違い
Columnとは?
Columnは、縦方向に子要素を並べるためのコンポーネントです。すべての子要素を一度に描画するため、少数の要素を並べる場合に適しています。
特徴
- 子要素を一度にすべて描画する。
- スクロール機能はデフォルトでは提供されない。
- 少数の要素を並べる場合に適している。
使用例
@Composable
fun ColumnExample() {
Column(
modifier = Modifier.fillMaxSize(),
verticalArrangement = Arrangement.spacedBy(8.dp),
horizontalAlignment = Alignment.CenterHorizontally
) {
repeat(10) { index ->
Text(text = "Item $index", modifier = Modifier.padding(16.dp))
}
}
}
LazyColumnとは?
LazyColumnは、縦方向に子要素を並べるスクロール可能なコンポーネントです。必要な部分だけを描画する「遅延描画」を行うため、大量のデータを効率的に表示できます。
特徴
- スクロール可能。
- 必要な部分だけを描画するため、パフォーマンスに優れる。
- 大量のデータを表示する場合に適している。
使用例
@Composable
fun LazyColumnExample() {
LazyColumn(
modifier = Modifier.fillMaxSize(),
verticalArrangement = Arrangement.spacedBy(8.dp)
) {
items(100) { index ->
Text(text = "Item $index", modifier = Modifier.padding(16.dp))
}
}
}
ColumnとLazyColumnの違い
特徴 | Column | LazyColumn |
---|---|---|
描画方法 | 子要素をすべて描画 | 必要な部分だけ遅延描画 |
スクロール機能 | デフォルトではなし | デフォルトでスクロール可能 |
適した用途 | 少数の要素を並べる場合 | 大量のデータを表示する場合 |
RowとLazyRowの違い
Rowとは?
Rowは、横方向に子要素を並べるためのコンポーネントです。すべての子要素を一度に描画するため、少数の要素を並べる場合に適しています。
特徴
- 子要素を一度にすべて描画する。
- スクロール機能はデフォルトでは提供されない。
- 少数の要素を並べる場合に適している。
使用例
@Composable
fun RowExample() {
Row(
modifier = Modifier.fillMaxWidth(),
horizontalArrangement = Arrangement.spacedBy(8.dp),
verticalAlignment = Alignment.CenterVertically
) {
repeat(10) { index ->
Text(text = "Item $index", modifier = Modifier.padding(16.dp))
}
}
}
LazyRowとは?
LazyRowは、横方向に子要素を並べるスクロール可能なコンポーネントです。必要な部分だけを描画する「遅延描画」を行うため、大量のデータを効率的に表示できます。
特徴
- スクロール可能。
- 必要な部分だけを描画するため、パフォーマンスに優れる。
- 大量のデータを表示する場合に適している。
使用例
@Composable
fun LazyRowExample() {
LazyRow(
modifier = Modifier.fillMaxWidth(),
horizontalArrangement = Arrangement.spacedBy(8.dp)
) {
items(100) { index ->
Text(text = "Item $index", modifier = Modifier.padding(16.dp))
}
}
}
RowとLazyRowの違い
特徴 | Row | LazyRow |
---|---|---|
描画方法 | 子要素をすべて描画 | 必要な部分だけ遅延描画 |
スクロール機能 | デフォルトではなし | デフォルトでスクロール可能 |
適した用途 | 少数の要素を並べる場合 | 大量のデータを表示する場合 |
まとめ
Jetpack ComposeのColumn/LazyColumnとRow/LazyRowは、それぞれ縦方向・横方向のレイアウトを構築するためのコンポーネントですが、描画方法やスクロール機能に違いがあります。用途に応じてこれらのコンポーネントを使い分けることで、効率的なUIを構築することができます。