本記事は「つながる勉強会 Advent Calendar 2022」の 17日目の記事です。
はじめに
巷では30代未経験からのエンジニア転職は難しい、無理ゲーといった記事・コメント等を多く見かけます。
私としては30代未経験からのエンジニア転職は可能だと思いますし、再現性も高いと考えています。
本Advent Calendarの主催である "つながる勉強会" や所属しているコミュニティなど、私の周りでも30代未経験からエンジニア転職を成功させている人はいっぱいいます。(しかもみんなめっちゃレベルたかい・・・🔥)
ただ、難しいのは間違いない。
難しいことを理解したうえで、どうすれば30代未経験からエンジニア転職を成功させられるのか。
ただがむしゃらにやってもダメだなと感じていたので、ある程度戦略を考えながら学習していきました。
本記事の内容に関して、似たような記事は多いと思いますが、私が個人的に意識したこと、大事だと思ったことをまとめてみましたので、これからエンジニア転職を目指して頑張られる方の参考になれば幸いです。
学習方法というよりは、マインド面であったり、持っているものをどうアピールするか、といった要素が強い内容になっているかと思います。
筆者について
まず私のプロフィールについて紹介させてください。
【名前】ぞのりょー
【年齢】32歳
【職業】理学療法士(主任)
【転職経験】0回
【最終学歴】大学院卒(修士)
【プログラミング学習歴】約10か月
【学習方法】独学
【転職活動結果】
使用媒体:Wantedly(メイン)、Green、直応募
応募数:40社(自社開発メインで受託なども応募)
返信無し :29社
書類落ち :6社
一次選考落ち:1社
二次選考落ち:0社
最終選考落ち:0社
内定 :5社(自社開発:1社、自社&受託開発:1社、受託開発:1社、SES:2社)
今回、プログラミング学習を始めるまで全くコードを書いたことはなく、今まで「プログラミング・エンジニアってすごい人がやってるあれね」くらいの感覚でした。
ただ、パソコンは中学校時代からオンラインゲームとかでよく触ったりしていたので、操作については問題なかったですし、仕事や大学院でWordやExcel、PowerPointなどは結構使っていたので、「パソコンは触れる」、くらいのレベル感です。
パソコンを組んだり、システムをいじったり、マニアックな操作は全くわかりませんでした。
学歴については大学院出ててすごそうな雰囲気出してますが、全然頭もよくないし、いい学歴じゃないです。
(見せ方だけは得意です(`・ω・´)あんまり深堀シナイデ)
未経験からエンジニア転職を成功させるうえで意識したこと
結論から述べると以下の5点について特に意識しました。
- 現職で培った能力をアピール
- コミュニケーション能力をアピール
- ポートフォリオの完成度を高める
- 面接対策(自己分析、企業分析)をしっかり行う
- アウトプットを続ける
それぞれ詳細を見ていきます。
1. 現職で培った能力をアピール
エンジニア転職を成功させるうえで、スキルや知識面では絶対に勝てないことは承知してました。そこで、未経験の自分がどうすれば企業に内定をもらえるか。それは、現職で得た経験を活かせるアピールをしっかり行うことだと考えます。
具体的に。
私は現職で主任としてマネジメントを経験してきました。IT企業ではマネジメント経験者は貴重だとTwitterやYoutube、記事等で情報を得ていたので、マネジメント経験は全面的にアピールしていきました。
具体的な数字で表せるところは数字で示して、数字で表せない部分も多かったのでそこは口頭で、自分がマネジメント介入したことでどのようなメリットが出たのかを説明できるようにしました。
マネジメントを経験されていない方もいるかと思うので、現職でどのような働き方をしていて、どんなことを身に着けたのか、そのスキルが志望企業でどう活かせるのかといった点についてはアピールできる点かと思います。
私も面談や面接ではどういう風に御社に貢献できるのかといった点についてはばりばりアピールしていきました。
2. コミュニケーション能力をアピール
これはカジュアル面談や面接に行けてからの話になってしまいますが、コミュニケーション能力をガンガンアピールしていきました。
これもある意味現職で身についたスキルかもしれませんが、対患者、対患者家族、対他職種とコミュニケーションを取らないといけないので、コミュニケーション能力は身についていたかもしれません。
コミュニケーション能力にはそれなりに自信があったので、面談 / 面接ではしっかり対話しながら、質問の意図や本質を考えながら返答するようにしました。
わからないところやできないところはごまかさずに、「ここまではわかりますがこういった点についてはまだ理解できていません」みたいな感じで、できることとできないことを伝えていました。
会話においては変にかしこまり過ぎず、普通に職場の人と話してるくらいの雰囲気で話すことを心掛けましたし、興味を持ったことは逆質問以外の時間でもどんどん質問していきました。
面接になるとかしこまってしまう人も多いかなと思うんですが、個人的には割とフランクに話しても大丈夫だなと感じていたので、いわゆる面接の定型文的な文言(「はい、〇〇の理由としてはこれこれがあげられます。なぜこれらが大事かと申しますと・・・」みたいなお堅いやつ)は言わないようにしてました。
(企業によってはキチっとしていかないといけないところもあると思うのでそこはご注意を)
また、会話を聞いているときの反応(うなずきや声)や表情(笑顔、まじめな話の時はキリっと)なども意識していました。
「第一印象がすべて」とよく言われますが、自分が面接官だとしたら、あんまり反応がなかったり、表情が暗い / 硬い人よりは、明るくて反応が良い人の方が一緒に働きたいと思いますよね?
なのでこれらについては意識して使っていましたし、「自分はそんなキャラじゃないから」とかは言ってられないので頑張りましょう。
落ち着いて自信をもって話すのも大事かなと思います。
この辺りは誰でもできるところかなと思うので再現性は担保されるんじゃないでしょうか。
面接の練習や準備はしっかり行いましょう💪
3. ポートフォリオの完成度を高める
30代未経験からエンジニア転職するうえで、ポートフォリオはそれなりの完成度にしないとまず書類で落とされるだろうなと考えていたので、ポートフォリオを作り始める前にある程度の完成度までもっていこうと考えていました。
特に意識した点としては
- オリジナリティ
- UIがそれなりに整っている
- それぞれの機能は簡単だけどWebアプリとして必要十分な機能がある
- GitHubのREADMEをまとめる
面接官の方はポートフォリオを山のように見てこられていると思うので、オリジナリティは大事だと思いました。また、なぜそのアプリを作ったのか、そのアプリでどんな課題が解決されるのかといった点を意識して作りました。
UIについてもレイアウトが明らかに崩れていたり、見た目が簡素だと目に留まらないと思ったので、ファーストビューである程度「っお」となるように意識して作りました。
また難しい機能は実装できないと思ったのですが、簡単な機能を組み合わせて、それなりにWebサービスとして成立するくらいの機能を盛り込もうと思って設計、実装を進めました。正直作り始める前は「こんなん作れんのか!?」ってくらいちょっと盛り過ぎてしまった感はありましたが、メンターのサポートも得ながらなんとか無事作り切れました笑
作ったポートフォリオのファーストビュー
サービスのロゴもポートフォリオ用に用意して、ファビコンも設定しました。
(サイトURL:https://rehabase-app.com)
GitHubのREADMEにどんな言語 / 技術を使ったのか、どのような機能があるのか、なぜこのポートフォリオを作ったのかをまとめるのも重要だと思っていたので、そちらに関しても準備しました。
可能であればGIFなどで使用している様子を載せるとより良いんじゃないかと思います。
ただ結果としてこれらがどこまで評価されたかは微妙で、正直あんまり必要なかった可能性もあるので、他のエンジニアの方や記事などを参考にしながら調整してみてください。
私の場合は、評価してくれた企業もありましたし、あんまり見られなかった企業もあったのでマストではないかもしれませんが、あるに越したことはない、くらいの感覚です。
とりあえず作りこみすぎずに転職活動を早くしたほうがいい、とはよく言われるのでそれはそうなのかもしれません。優先順位を間違えないように気を付けてください。
4. 面接対策(自己分析、企業分析)をしっかり行う
これは言わずもがな、重要です。
なぜエンジニアになろうと思ったのか、転職の軸はなんなのか、なぜその企業に入りたいと思ったのかなどなど。
あえてここで私が述べるまでもなく、先輩たちがいろいろまとめてくださっているのでその通りかと思います。
私としては、@kazumakishimotoさんが書かれた 「【転職活動】お役立ちリンク集」には非常にお世話になりましたし、情報が網羅されているのでこちらをご参照いただければ、必要な情報には出会えるのではないでしょうか。
応募書類についてもしっかり充実させた方がいいと思いますので、上記リンクから参考記事に飛んでみてください。
5. アウトプットを続ける
個人的には結構意識したポイントです。
アウトプットにも、ブログやQiitaなどの記事を書く、LTで発表する、SNSで発信する、アプリをたくさん作るなど、様々な種類があります。
この中で自分の発信のしやすさや継続しやすいものを続けてもらえればいいと思います。
私の場合、Twitterで日々の学習内容や学習時間を毎日ツイートしていました。
また、Zennで記事を書いたり、LTで登壇したりとアウトプットしてきましたが、一番力入れたのはTwitterですかね。Twitter経由でオファーもいくつかいただいたので割と有効かと思います。
書けるのであればQiitaやZennで技術記事を継続して書かれると割と評価されるんじゃないかなと思うのですが、私の場合、知識やスキルがなかったので技術記事を書く選択肢は選ばずに、他で戦える場所をTwitterにした、といった感じです。
アウトプットについては割と多くの方(SNSやブログ記事、採用担当者様からの情報)が重要だと言われているので、これから学習を始められる方は意識的に行っていかれたらいいのではないかなと思います。
この点についても再現性は高い部分かと思います。
さいごに
ここまで読んでくださりありがとうございます!!
もう少し簡潔にまとめようと思ったのですが、思った以上のボリュームになってしまいました。
まだまだ話したいことがあったのですが、これ以上書くと冗長になるかと思うので、本記事ではここまでにします。
今回、エンジニア転職を成功させられて感じたことは、未経験を採用する側としてはスキルはほとんど求められてない。
っと言いつつもやっぱり見られてるところはある。(候補者が数人いて他の基準が一緒だったらスキルが高い方を選ぶと思う)
でもスキル以上に、コミュニケーション能力はめっちゃ見られているなと感じたし、今の仕事でどんなことをしてきたのかとか、どう考えて学習を進めてきたのかとか、もともと持っているものとかマインド部分が結構強く見られている印象を受けました。
スキルを上げなきゃ!と躍起になってしまいがちですが、今持っているスキルやこれからのマインド次第でなんとでもなるかもしれません。
私もスキルは全然なかったんですが、とりあえず面接まで行けたら上手くしゃべれる自信があったし、勝てる(選考通過できる)自信があったので、面接準備は入念に行いました。
結果として、面接まで行けたのが6社でしたが、そのうち5社から内定をいただいたので、スキルどうこうよりも、やはりマインド面やコミュニケーション能力が見られているように思います。
これは私の持論なんですが、世の中の9割くらいがポジショントークだと思ってます。(割とガチで)
本記事もポジショントークです。
私が30代未経験から転職を成功させることができたので、自分がやってきたことをまとめています。
ただ再現性がある部分も大いにあると思っていますし、読者の方の背景や特性に合わせて使い分けていただければよいのかなと考えています。
いろんな情報に感情やモチベーションを打ち砕かれそうになることもあると思いますが、全部ポジショントークなので、自分を信じて続けてみてください。
全力で応援しています。