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Raspberry PiでRTSPネットワークカメラを構築する方法

Last updated at Posted at 2019-10-26

1. はじめに

今回は、自分自身への備忘録を兼ねて、Raspberry PiでRTSPネットワークカメラの構築方法を、お伝えしたいと思います。

参考文献:【小ネタ】Raspberry Pi と USB接続のWebカメラ でRTSPサーバを作って動画を配信する

1-1. この記事を読んでできること

  • Raspberry Piを用いた、RTSPネットワークカメラの構築ができるようになる。

2. Raspberry Pi 用の microSDカード作成

ここでは、Raspberry Pi の microSDカードを作成します。今回は、PC と Raspberry Pi を直接、有線LAN接続し、セットアップをすすめますので、そのための事前準備もおこないます。

2-1. OSイメージファイル(RASPBIAN Buster WITH DESKTOP)の入手

  • 以下のURLから、OSイメージファイル(RASPBIAN Buster WITH DESKTOP)をダウンロードする。OSイメージファイルは、NOOBSでもよいらしいが、少しセットアップがややこしくなるらしいので、ここでは、Raspbianを推奨します。
RASPBIAN_Buster_WITH_DESKTOPダウンロードサイトURL
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/

参考:この記事作成時のファイルバージョン:2019-09-26-raspbian-buster-full.zip

 

2-2. microSDカードのフォーマット

  • SD Formatter for Windowsなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードをフォーマットしておく。

2-3. microSDカードへOSイメージの書き込み(所要時間:15分)

  • Etcherなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードへOSイメージを書き込む。

2-4. Raspberry Pi の有線LAN 固定IPアドレスの設定

  • Visual Studio Codeなどのテキストエディタを用いて、microSDカード直下フォルダの「cmdline.txt」ファイルを開き、1行目の行末に固定IPアドレスを追記し、保存する。保存の際は、テキストファイルの文字コード、改行コードが変わらないよう注意すること。 スクリーンショット (9).png

スクリーンショット (11).png

cmdline.txt
dwc_otg.lpm_enable=0 console=serial0,115200 console=tty1 root=PARTUUID=49783f5b-02 rootfstype=ext4 elevator=deadline fsck.repair=yes rootwait quiet init=/usr/lib/raspi-config/init_resize.sh splash plymouth.ignore-serial-consoles ip=192.168.1.2

2-5. Raspberry Pi のSSH有効化の設定

  • microSDカード直下フォルダにファイル名「ssh」(空ファイル拡張子なし)で新規作成する。保存の際は、不要なファイル拡張子(.txt等)が付かないよう注意すること。

2-6. Raspberry Pi のWi-Fi設定

  • あらかじめWi-Fi設定を済ませておきたい場合に設定してください。
  • 設定に自信がない方は、このあとの手順で、Raspberry Pi の GUIからでも設定できます。
  • microSDカード直下フォルダにファイル名「wpa_supplicant.conf」(改行コード:LF)で新規作成し、ファイルの内容を以下のとおり設定する。(ssidとパスワードpskは、各自の環境に合わせて設定してください。)
wpa_supplicant.conf
country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
        ssid="----Your-WiFi-SSID----"
        psk="----PLAIN-PASSPHRASE----"
}

2-7. microSDカード の完成

  • 完成した microSDカード を、PCからおもむろに抜き取る。

3. PCの有線LAN 固定IPアドレス設定

ここでは、PC側(Windwos / Mac)の有線LAN IPアドレスを、固定IPアドレスに設定します。
普段、PCを有線LANでお使いの方は、一時的にオフラインとなります。このあと、Raspberry Pi側で、無線LANネットワークを利用し、オンライン認証が必要となります。必ず、無線LANネットワークが確保できている状況でこれからの作業を進めてください。お持ちのPCに、有線LANポートが付いていない場合は、USB型のイーサネットアダプタ等をご用意ください。

3-1. イーサネットのアダプタオプション変更

  • 「Windowsアイコン」→「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アダプタのオプションを変更する」を選択する。

スクリーンショット (13).png

 

  • ネットワーク接続画面の「イーサネット」を右クリックし、「プロパティ」を選択する。
  • イーサネットのプロパティ画面で、「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)を選択し、「プロパティ」ボタンをクリックする。

スクリーンショット (14).png

 

  • 全般タブ内の「次のIPアドレスを使う」をチェックし、「IPアドレス」および「サブネットマスク」を設定し、「OK」ボタン、「適用」ボタンをクリックする。 スクリーンショット (15).png
IPアドレス
192.168.1.1
サブネットマスク
255.255.255.0

 

  • これで、PCの固定IPアドレス(192.168.1.1)と、Raspberry Piの固定IPアドレス(192.168.1.2)の設定が完了し、有線LANケーブルを用いて接続できる準備がととのいました。今回の方法を用いることで、通常、Raspberry Piのセットアップで必要となる、USBキーボード、USBマウス、HDMIケーブル、モニタ等を用意せずともRaspberry Piのセットアップを進めることができます。Alexa Voice Service(AVS)のセットアップに限らず、今回の方法を活用してみてください。

4. PC(Windows / Mac)からRaspberry PiへSSH&VNC接続

ここでは、Raspberry Piへ遠隔操作(SSH&VNC接続)するため、PC(Windows / Mac)とRaspberry Piの接続(有線LAN接続)をおこないます。

4-1. Raspberry Piの起動

  • Raspberry Piの必須デバイス(USBカメラ)を接続する。
  • Raspberry Piの電源をONにし、Raspberry Piにたましいを吹き込む。

4-2. PC と Raspberry Pi との有線LAN接続

  • Raspberry Pi の有線LANポートにLANケーブルをぶっさす。
  • 片方のLANケーブルを、PCの有線LANポートにぶっさす。
  • PCで、ターミナル端末を起動(Windowsの場合は、Win旗印をクリックし、「cmd」を入力後、コマンドプロンプトをクリックすると真っ黒画面が起動する。)
  • ターミナル端末から、pingコマンドを実行し、ネットワークの疎通確認をする。
pingコマンド(疎通確認PC→RaspberryPi)
C:\> ping 192.168.1.2

cmd.png

 

4-3. SSHクライアントでの接続

  • PCで、SSHクライアント(TeraTerm 等)を起動し、ホストにRaspberry Piの固定IPアドレス「192.168.1.2」またはホスト名「raspberrypi.local」を入力し、OKボタンをクリックする。 teraterm1.png

 

  • セキュリティ警告が出た場合は、「続行」ボタンをクリックする。 teraterm2.png

 

  • SSH認証画面で、ユーザ名とパスフレーズを入力し、「OK」ボタンをクリックする。
ユーザ名(デフォルト)
pi
パスフレーズ(デフォルト)
raspberry

 

  • SSHクライアントで、ログインが確認できたことを確認する。 teraterm4.png

 

4-4. 環境設定の設定(SSHクライアントでの操作)

  • SSHクライアントから、以下の操作をおこない、環境設定「タイムゾーン」と「VNC接続の許可」を設定する。
環境設定
$ sudo raspi-config

4 Localisation Options → I2 Change Timezone → Asia → Tokyo

5 Interfacing Options → P3 VNC → YES → Ok

設定が済んだら、「Finishi」を選択し、環境設定を終了する。

teraterm5.png

 

teraterm6.png

 

teraterm7.png

 

teraterm8.png

 

4-5. VNCクライアントでの接続

  • VNCクライアントを起動し、Raspberry Piの固定IPアドレスまたはホスト名「raspberrypi.local」を入力し、接続する。
RaspberryPiの固定IPアドレス
192.168.1.2

キャプチャ5.PNG

 

  • VNCクライアントで、Raspberry Piのパスワードを入力し、接続する。
RaspberryPiのパスワード(デフォルト)
raspberry

vnc2.png

 

4-6. Raspberry Piで無線LAN(Wi-Fi)接続する(VNCクライアントでの操作)

そろそろ大詰めですが、ここからのコマンド操作では、オンラインでの認証作業が必要となり、Raspberry Piをオンラインに接続する必要があります。手順に従い、Raspberry Piをオンライン状態にしてください。

  • VNCクライアントから、ネットワークアイコンをクリックし、各自の無線LANアクセスポイント(Wi-Fi)に接続する。 キャプチャ6.PNG

 
- VNCクライアントでの、Raspberry Piで無線LAN(Wi-Fi)接続が完了したら、ネットワークアイコンが、無線LANアイコンに代わることを確認する。
キャプチャ7.PNG

 

4-7. Raspberry Pi のソフトウェアアップデートおよびファームウェアアップデートの実行

アップデートコマンド&アップグレードコマンド
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade

このコマンドで、「パッケージ一覧の更新」および「パッケージの更新」が完了します。

5. Raspberry PiへRTSPをセットアップ(SSHクライアントでの操作)

やっとこさ、準備が整いましたね。手順としては、残すところあとわずかです。

5-1. SSHクライアントからRaspberry Piへ接続する。

ssh1.png

5-2. USBカメラをRaspberry Piに接続する。

5-3. USBカメラの認識を確認する。

  • /dev/video0が表示されること。
コマンド
$ v4l2-ctl --list-devices

cm2835-codec-decode (platform:bcm2835-codec):
        /dev/video10
        /dev/video11
        /dev/video12

UVC Camera (046d:080a) (usb-3f980000.usb-1.2):
        /dev/video0
        /dev/video1

5-4. /etc/modulesにbcm2835-v4l2を追加する。

  • 「bcm2835-v4l2」を末尾に追記すること。
コマンド
$ sudo vi /etc/modules

# /etc/modules: kernel modules to load at boot time.
#
# This file contains the names of kernel modules that should be loaded
# at boot time, one per line. Lines beginning with "#" are ignored.

i2c-dev
bcm2835-v4l2

5-5. v4l2rtspserverをインストールする。

コマンド
// モジュールのインストール
$ sudo apt-get install cmake
$ sudo apt-get install subversion
$ sudo apt-get install liblivemedia-dev

// 任意の作業ディレクトリに移動
$ cd ~/Documents/

// コンパイル&インストール
$ git clone https://github.com/mpromonet/h264_v4l2_rtspserver.git
$ cd h264_v4l2_rtspserver
$ sudo cmake .
$ sudo make install

// インストール後の確認
$ ls -la /usr/local/bin/v4l2rtspserver

6. Raspberry PiからRTSPネットワークカメラ映像を配信

コマンド
$ sudo v4l2rtspserver

7. Windows10のVLCメディアプレイヤーでRTSPネットワークカメラ映像を確認

  • メニューから「メディア」 > 「ネットワークストリームを開く」 を選択する。

  • 「ネットワークURL」に以下のURLを設定する。
    rtsp://raspberrypi.local:8554/unicast
    または固定IP指定
    rtsp://192.168.1.2:8554/unicast
    で入力し、「再生」ボタンをクリックする。

image.png

image.png

8. Raspberry Pi起動時にサービス自動起動するようにする。

  • /etc/rc.localファイルに /usr/local/bin/v4l2rtspserver -W 1280 -H 720 -F 3 を追記する。(-Wに横幅、-Hに高さ、-Fにフレーム数を指定する。)
  • フレーム数に7~8以上指定すると、比較的カクツキの少ない映像配信ができるかと思います。
コマンド
$ sudo vi /etc/rc.local

#!/bin/sh -e
#
# rc.local
#
# This script is executed at the end of each multiuser runlevel.
# Make sure that the script will "exit 0" on success or any other
# value on error.
#
# In order to enable or disable this script just change the execution
# bits.
#
# By default this script does nothing.

# Print the IP address
_IP=$(hostname -I) || true
if [ "$_IP" ]; then
  printf "My IP address is %s\n" "$_IP"
fi

/usr/local/bin/v4l2rtspserver -W 1280 -H 720 -F 3

exit 0

8. Raspberry Piを再起動して、RTSPネットワークカメラのサービス自動起動を確認する。

コマンド
// Raspberry Piを起動
$ sudo shutdown -r now

9. おわりに

みなさまの学習の参考になれば幸いです。

2019/10/26 TAKAHIRO NISHIZONO

10. 追記その1:supervisorを用いたデーモン化

  • /etc/rc.localに追記したサービス自動起動の場合、v4l2rtspserverがダウンした時のリスタートやログ出力が管理できていないので、supervisorを用いたデーモン化をしてみました。
  • 事前準備として、/etc/rc.localファイルに追記した1行を削除またはコメントアウトし、rasberry pi を一度再起動しておいてください。(v4l2rtspserverのプロセスが停止しており、ポート番号8554が空いている状態にするため)

参考文献:Raspberry Piに【Supervisor】をインストールして、motionをデーモン化してみた

10.1 supervisorのインストール

コマンド
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install supervisor

10.2 conf設定ファイルの新規作成

コマンド
$ sudo vi /etc/supervisor/conf.d/v4l2rtspserver_sv.conf
// 以下の内容を新規ファイルに追記し保存する。

[program:v4l2rtspserver]
command=/usr/local/bin/v4l2rtspserver -W 1280 -H 720 -F 3  ; 起動コマンド
user=pi               ; 起動ユーザー
autostart = true      ; 自動起動
autorestart = true    ; 自動リスタート
numprocs=1            ; 起動するプロセス数
redirect_stderr=true  ; エラー出力を標準出力にリダイレクト
stdout_logfile=/var/log/v4l2rtspserver.log  ; 標準出力ログのファイル名

10.3 conf設定ファイルの再読み込み

コマンド
$ sudo supervisorctl reread
v4l2rtspserver: available

10.4 サブプロセス追加反映

コマンド
$ sudo supervisorctl add v4l2rtspserver
v4l2rtspserver: added process group

10.5 supervisorステータスの確認

  • ステータス状態が「RUNNING」であれば、すでにv4l2rtspserverがデーモン化して起動中となります。ステータス状態が「FATAL」の場合は起動失敗しているので、ログ出力ファイル「/var/log/v4l2rtspserver.log」を確認しましょう。
コマンド
$ sudo supervisorctl status
v4l2rtspserver                   RUNNING   pid 1000, uptime 0:00:01
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