はじめに
画像処理・画像認識の理論を学びたいと考える人におすすめの本厳選3選を紹介する。
画像処理・画像認識の技術の学習を進める上で役に立った書籍3冊を下記の流れにて紹介する。
- 結論、どの本が画像処理と画像認識の理論を学ぶために適しているのか。
- なぜ、これらの本が画像処理と画像認識の理論を学ぶのに適しているか。
- 具体的にどのように読み進めていくのが良いか。
想定読者
- 画像処理と画像認識の理論を0ベースで学習したい人
- プログラムを書くことだけでなく、画像処理と画像認識の理論を深めたい人
- 画像処理と画像認識の理論の復習を行いたい人。
画像認識の理論を学ぶなら
画像処理・画像認識の理論を学びたいのであれば、以下の3冊の本を強くおすすめする。
- ディジタル画像処理: 画像処理・画像認識全般を学ぶのにおすすめ
- プログラミングのための線形代数: 画像処理に必須の知識である線形代数を学ぶのにおすすめ
- プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門: 画像認識・機械学習を学ぶのにおすすめ
画像処理・画像認識の基本となる数学的知識を背景に、応用技術を学べる
なぜ、「ディジタル画像処理」、「プログラミングのための線形代数」、「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」の3冊が画像処理・画像認識を学ぶのにおすすめであるかを説明する。
下記図は画像処理・画像認識に必要な知識と各書籍のカバー範囲を示している。
画像処理・画像認識に必要となる数学的知識を抑えながら、画像処理・認識の理論を学ぶことができる。
「ディジタル画像処理」:画像認識の基本的知識を学ぶ
「ディジタル画像処理」は画像処理・画像認識の基本的知識とその土台となる数学的知識を学ぶのに適している。
ただし、土台となる数学的知識を説明しきることを目的とした書籍ではないため、別途学習が必要となる。
そこで、「プログラミングのための線形代数」、「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」の2冊で数学的知識のカバーを行う。
「プログラミングのための線形代数」:線形代数を学ぶ
「プログラミングのための線形代数」は画像認識技術のもっとも重要な基盤技術である線形代数をカバーしている。
画像認識はフィルタ処理の連続であるため、線形代数を基本からきちんとカバーしておくことには意義がある。
「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」:数学知識を学ぶ
「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」では、画像認識の基本的知識となる微分積分・線形代数・確率論と画像認識・機械学習技術をカバーしている。
ただし、これら数学的知識に関しては0から説明されているわけではないため、高校数学程度の前提知識は必要になるかと思う。
これら3冊を学習することで、画像処理・画像認識に必要となる数学的知識を抑えながら、画像処理・認識の理論を学ぶことができる。
【具体例】おすすめの読み進め方
では実際に、どのように読み進めていくのが良いかを紹介する。
- 「ディジタル画像処理」: 1番目に読む、はじめに、画像処理・画像認識全般を広く学び、知識を深める。
- 「プログラミングのための線形代数」: 2番目に読む、線形代数の仕組み、プログラム上での挙動に関して学ぶ。
- 「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」
3番目に読む、画像処理・線形代数の知識を背景に、ディープラーニングの仕組みを学ぶ。
「ディジタル画像処理」は数学的知識・理論を網羅した後、再度この本に戻ってくる。
数学的背景がわかっているため、更に理解を深めることができる。
まず始めに、「ディジタル画像処理」を読み進めることで、画像処理・画像認識技術の全体像を把握する。
途中、数学的理論などでわからないことがあっても、問題ない。
概要を把握することが目的であるため、ざっくり読み進めていく。
その後、「プログラミングのための線形代数」、「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」の2冊で数学的知識をカバーする。
この際、画像認識分野では線形代数の考え方が最も基軸となるため、先に「プログラミングのための線形代数」を読み進めることをおすすめする。
最後に、「ディジタル画像処理」の復習を行う。
1回目に読んだ際、数学的理論でわからなかったところも、上記2冊での学習を終えているため、理解を深めることができる。
まとめ
- 基本的数学的理論と画像処理・画像認識の理論の双方から理解を深めることが重要。
- 「ディジタル画像処理」で画像認識の概要を学ぶ。
- 「プログラミングのための線形代数」と「プログラマのための ディープラーニングのしくみがわかる数学入門」で数学的理論を抑える。