Prismaのマイグレーションコマンド実行時のM1 Mac x86アーキテクチャエラーとその対処法

事象

M1 Mac上で新しいPrismaプロジェクトをセットアップしようとした際、Prismaのマイグレーションコマンドを実行したところ、以下のエラーが発生しました。

$ npx prisma migrate dev
assertion failed [block != nullptr]: BasicBlock requested for unrecognized address
(BuilderBase.h:554 block_for_offset)
zsh: trace trap  npx prisma migrate dev

原因

このエラーの主な原因は、M1 Mac上でx86アーキテクチャのNode.jsが動作していることに関連しています。M1 MacはARM64アーキテクチャを採用しているため、x86アーキテクチャ用のソフトウェアはRosetta 2を通じて変換されて実行されます。Rosetta 2は、Apple Siliconでのx86アーキテクチャのソフトウェアの互換性を提供する変換レイヤーです。しかし、一部のソフトウェアやツールはRosetta 2を使用しても正常に動作しない場合があります。そのため、M1チップを搭載したMacで最適なパフォーマンスを得るためには、ARM64アーキテクチャに対応したソフトウェアをインストールすることが推奨されています。

対処法

1. Node.jsの再インストール

   1. 現在のNode.jsのアンインストール

      which node # Node.jsのインストールパスを確認
      sudo rm -rf [上記のコマンドの出力パス]
      
      brew uninstall node # brewでインストールした場合
      

   2. nvmのインストール

      curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.39.4/install.sh | bash
      

      最新のインストールスクリプトはnvmの公式GitHubページで確認してください。
      https://github.com/nvm-sh/nvm

      インストール後、ターミナルを再起動または以下のコマンドを実行してnvmを有効にします。

      export NVM_DIR="$HOME/.nvm"
      [ -s "$NVM_DIR/nvm.sh" ] && \. "$NVM_DIR/nvm.sh"
      

   3. ARM64アーキテクチャ用のNode.jsのインストール

      nvm install node # 最新バージョンのNode.jsをインストール
      nvm use node
      nvm alias default node
      

2. VSCodeの設定変更

   1. VSCodeを開く

   2. 左下の歯車アイコンをクリックして「設定」を開く

   3. 右上の{}アイコンをクリックして、JSONモードでの設定を開く

   4. 以下の設定を追加または変更する

      settings.json

          "terminal.integrated.profiles.osx": {
              "bash": {
                  "path": "arch",
                  "args": ["-arm64", "bash", "-l"],
                  "overrideName": true
              }
          },
          "terminal.integrated.defaultProfile.osx": "bash"
      

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