Swift Dictionaryの基本と応用

はじめに

Swift の Dictionary は、キーと値のペアを保存できる便利なデータ構造です。しかし、Swift初心者にとっては少し理解しづらい部分もあります。

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1. Dictionaryとは？

Dictionary は キー（Key）と値（Value）をペアで管理するコレクション型 です。キーを使って値にアクセスできるため、リストや配列よりもデータの検索が高速です。

基本の構文：

var dictionary: Dictionary<String, Int> = Dictionary<String, Int>() // 空の辞書を作成

Swift では、型推論を活用して次のように簡潔に書くこともできます。

var dictionary = ["apple": 100, "banana": 150, "cherry": 200] // 初期値を持つ辞書

この辞書には、果物の名前（String）をキーとして、価格（Int）を値として保存しています。

また、空の辞書の作成の際に、次のように書くこともできます。

var emptyDictionary1: [String: Int] = [:]  // 空の辞書
var emptyDictionary2 = Dictionary<String, Int>() // 空の辞書

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2. Dictionaryの基本操作

2.1 値の取得

辞書から値を取得するには、キーを指定します。

let price = dictionary["apple"] // 100

しかし、キーが存在しない場合は nil になるため、安全に扱うにはオプショナルバインディングを使います。

if let price = dictionary["mango"] {
    print("価格は \(price) 円です")
} else {
    print("その商品はありません")
}

2.2 値の追加・更新

辞書に値を追加するには、新しいキーと値を代入します。

dictionary["mango"] = 180 // 追加

既存のキーに対して代入すると、値が更新されます。

dictionary["banana"] = 160 // 更新（150 → 160）

2.3 値の削除

辞書から値を削除するには removeValue(forKey:) を使います。

dictionary.removeValue(forKey: "cherry") // "cherry" を削除

または nil を代入する方法でも削除できます。

dictionary["banana"] = nil // "banana" を削除

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3. Dictionaryの応用

3.1 ループ処理

辞書の全データを取得するには for-in ループを使います。

for (key, value) in dictionary {
    print("\(key) の価格は \(value) 円です")
}

3.2 キーや値の一覧を取得

let keys = Array(dictionary.keys)   // ["apple", "banana", "mango"]
let values = Array(dictionary.values) // [100, 160, 180]

3.3 型エイリアス（typealias）を活用する

Swift では typealias を使って Dictionary の型を簡潔にできます。

typealias FruitPriceList = Dictionary<String, Int>
var fruitPrices: FruitPriceList = ["apple": 100, "banana": 150]

空の辞書の作成の際にも以下のように書けます。

typealias FruitPriceList = Dictionary<String, Int>
var fruitPrices2 = FruitPriceList()  // 空の辞書
var fruitPrices3: FruitPriceList = [:]  // 空の辞書

3.4 ネストした辞書（辞書の中に辞書）

var users = [
    "user1": ["name": "Alice", "age": "25"],
    "user2": ["name": "Bob", "age": "30"]
]

if let user1Name = users["user1"]?["name"] {
    print("User1 の名前は \(user1Name) です")
}

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まとめ

Swift の Dictionary は、キーと値を効率よく管理できる強力なデータ構造です。

✅ Dictionary はキーと値のペアを管理するコレクション
✅ 値の追加、取得、更新、削除が簡単にできる
✅ for-in ループで全データを取得可能
✅ typealias を使うとコードがスッキリする
✅ ネストした辞書を使うことでデータの構造化が可能