はじめに
今日は最近のJpopで使われがちな音楽手法について、解説します!
なるべく専門用語は避けて説明するので、気軽に読んでください。全部で7項目あります。
では内容スタート
①前奏がない
CD→サブスクと音楽を聴く手段が変わったことにより多くの曲が世の中を巡るようになりました。一生かけても全ての曲を聴ききれないようなコンテンツ飽和時代では、1曲を全て聴くわけではなく"最初の数十秒を聴く機会が多くなる"わけです。流れゆくリスナーからの支持を得るには最初の数十秒で曲の魅力を伝えることが効果的になり、曲の最初にサビがくる、すなわち前奏がない曲が多く作られているわけなんですね。
↓例:ずっと真夜中でいいのに「正しくなれない」 〜いきなりサビメロから始まる〜
②転調
サビでいきなり全音上げ、ラスサビ前に半音下げる、ラスサビで全音あげるなどさまざまなパターンがあります。
理論的になぜ転調が良いかというと、"使用する音のラインナップが変わる"ことが特に大きいです。それによって同じ1曲の中でも飽きさせずに聴けるんですね。例えばCから全音上のDに転調すると、新たに2つの音が登場します(画像ピンク部分)
↓例:YOASOBI「夜に駆ける」 〜ラスサビ前に-1,ラスサビで+3の転調〜
③ドラムが8beat
これは面白いくらい見かけますね。日本人の食事でいう米くらいある本当に。ロックやポップ、ボカロが顕著。8beatっていうのは「ドッチーツッチードッチーツッチー」ってやつです(伝われ)。2と4拍でスネアを叩いてたら大抵8beatですね。困ったらこれやっとけみたいなフレーズです。
↓例:あいみょん「マリーゴールド」 ほぼ全部8beat
⏬④〜⑥はサビについて書きます。
④サビの最初の音が「あ」
これはおそらく発音の構造が元となってます。「あ」は口を開く形となり、強い発音がしやすいです。また喉が開きビブラートがしやすい形になります。要は"気持ちいいところが歌いやすい曲"になる魔法ってことですね。ちなみに裏声は「う」が出しやすいらしいですよ。
↓例:YOASOBI「群青」 あ〜〜
⑤サビ直前の一時停止
俗にいうブレイクってやつです。サビ前に音を止めることで「え、曲終わった?」と見せかけてからの爆発により非常に大きなメリハリになります。「今からサビだぞ!」とリスナーに伝わりやすいです。サビは1音目が大切なので、直前の音をなくすことで"相対的に1音目を大きく表現"することができます。
↓例:米津玄師「KICKBACK」 むねぇーのなーかー【ブレイク】ハッピーで埋め尽くしてー
⑥サビでのオクターブ跳躍
同じ音をオクターブを行き来するメロディをオクターブ跳躍といいます。楽曲の中でも最高音になりやすくインパクトを与える要素になります。またオクターブが異なるだけで使用している音は同じなので"記憶に残りやすい"フレーズになります。
↓例:ado「うっせぇわ」 うっせーうっせ〜
⑦途中でジャンルを変える
曲の途中でジャンルを変えることでアクセントになります。複数ジャンルの知識が必要なので上級テクですね。昔は邪道みたいな扱いでしたが、最近(2023年12月現在)は多用されています。特に"trap"を差し込んでいる曲が多いように感じます。
↓例:DECO*27「ボルテッカー」 サビ終わりからtrap、バラード、メタル(たぶん)に変わりまくる。
最後に
YOASOBIなんかは該当する曲が本当に多いですね。彼らが流行りを取り入れているのか、流行りを作り出しているのかはわかりませんが、数々のヒットの裏には緻密な計算が取り行われていたんですね、、脱帽です。
今回の7項目を真似して曲を作ると、結構簡単にいい感じの曲が作れます。もちろんオリジナリティ出す必要はあるわけですが「王道を知らないと邪道は走れない」という持論があるので、今回はまとめてみました。
本当はコード進行(丸サ、小室)や、シンコペーションの話もしたいんですけど、それはまた別の機会に、、、
最後まで読んでくれたあなたにどうでもいいコラムを1つ!
イヤホンで曲を聴く時はいつもよりも1cm深く耳に押し込もう!
低音がブーストして聞こえます。EDMやKpopは特に効果抜群!
僕は耳が密閉されるくらい押し込むのが好きです。