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Git logからChangeLogを自動生成する方法を考えたら、その考え自体が不適切だったという話

Last updated at Posted at 2021-06-30

Gitでコード管理してる自作ソフトをDebianパッケージにしたいとき、標準的な構成を自動生成できないかと考えました。標準的な構成とは何か、ですが、/usr/share/doc/(パッケージ名)の下にNEWS, ChangeLog, copyrightがあるくらいでしょうか(色々見た限りでは決まりは無いようで、単なる慣習だろうと思います)。copyrightは自分で用意してやるほかありませんが、ChangeLogはgit logコマンドで適当に作れそうだな、と思ったのが事の始まりです。

実際、そのような趣旨の記事やQ&Aページは沢山見つかります。下記はそのほんの一部。

ところがDebianパッケージのChangeLogを調べると、多くは次の書式を採用しています。

パッケージ名 (バージョン番号) stable/unstable/それに類する単語; urgency=low/medium/high
  * 更新内容の説明
 -- 作業者名 <メールアドレス>  曜日, 日 月 年 時刻 +GMT

前述の記事たちに、このような書式に整形する内容はありませんでした。

Gitでコード管理しているなら、

  • パッケージ名=リポジトリ名 … basename `pwd` すればOK
  • 更新内容の説明 … git logのコミットメッセージそのまま
  • 作業者名 … git config --listからuser.nameを取ってくればOK
  • メールアドレス … 同じくuser.emailを取ってくればOK
  • 日時 … 上のページたちにあるようにgit logに--prettyだの--decorateだのつければなんとかなる

んですが、バージョン番号やstable/unstable、urgencyなどはGitで管理してません。

残念でした、おしまい、とするのは何だかなので、背景をもう少し調べてみました。そもそもChangeLogとはどういうものなのか。

上記のページは大変参考になります。これらによれば、

  • git commitはコードの差分を端的に言語化するもので、説明的であってはならない
  • ChangeLogは開発者間のコミュニケーションの拠り所とするものなので、説明的でなければならない

のがそれぞれの趣旨である、と。相容れません。

もう一つ、ChangeLogでは

 - Mention whether you follow Semantic Versioning.

とされていて、気持ちとしてはSemantic Versioningに従うことを推奨されている雰囲気があります。
Semantic Versioningについては↓をご参照下さい。

一方、Gitの哲学では(完全に理解しているわけではありませんが、恐らく)コード管理するのに明示的なバージョン番号は不要、という考え方があります。これも相容れません。

ですから正しいやり方は、Git logからChangeLogを作るのではなくChangeLogを先に書き、それに基づいてGit操作する、具体的には、

  • ChangeLogに非説明的な見出しを付けて、それを抽出してコミットメッセージにする
  • Semantic Versioningに基づいてバージョン番号を自分で付け、それをコミットのタグにする
  • stable/unstableはブランチを分ける
  • urgencyはSemantic Versioningと整合するように自分で決める(Gitに明示的情報として残すのは諦める)

ということになろうかと思います。こちらはある程度自動化できそうです。

異論・反論・反証を歓迎します。調べが足りない部分もあろうと思いますので。

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