Vimでは複数の入力補完コマンドが提供されており、これらを活用することで、効率的にコーディング作業を進めることができます。
基本の補完コマンド
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Ctrl-P と Ctrl-N:
Vimで最も基本的な補完コマンドです。編集中の文書内で前方向(Ctrl-P)または後方向(Ctrl-N)にある単語を検索し、現在入力中の文字列にマッチする単語を補完リストとして提案します。 -
Ctrl-X Ctrl-L:
行の補完を行います。現在の行の一部を入力した後、このコマンドを使うと、以前に入力した類似の行を補完として提案します。 -
Ctrl-X Ctrl-F:
ファイル名の補完を行います。ファイルのパスの一部を入力した後、このコマンドを使うと、マッチするファイル名が補完リストに表示されます。 -
Ctrl-X Ctrl-O:
オムニ補完と呼ばれる、プログラミング言語固有のシンボルの補完を行います(例:関数名、変数名)。この機能を使用するためには、使用している言語に対応したVimプラグインが必要になる場合があります。
補完リストの操作
補完候補が表示された際には、次のキー操作で候補をナビゲートできます。
- Ctrl-N: 次の補完候補へ移動します。
- Ctrl-P: 前の補完候補へ移動します。
- Enter: 選択した補完候補を確定します。
補完の設定
Vimでは、completeoptオプションを設定することで補完の挙動をカスタマイズできます。例えば、補完リストがポップアップ形式で表示されるようにするには、以下のように設定します。
set completeopt=menu,menuone,noselect
この設定では、補完リストがメニュー形式で1つ以上の候補がある場合に限り表示され、最初の候補は自動的には選択されません。
まとめ
Vimで提供されている入力補完機能は、効率的なコーディングを支援する強力なツールです。基本的な補完コマンドのマスターから始め、自分のニーズに合わせて補完の設定をカスタマイズすることで、Vimでの編集作業をより快適に、そして効率的に行うことができるようになります。