オリジナルの公開場所: https://www.nocobase.com/ja/blog/5-self-hosted-airtable-alternatives。

なぜますます多くの人が Airtable の代替案を探し始めたのか？

過去数年間、Airtable は最も人気のある協力型データベースプラットフォームの一つであり、スプレッドシート、関係型データベース、協力ビューを統合し、プロジェクト管理、CRM、プロセス追跡などのシーンで幅広く活用されてきました。しかし現在、ますます多くのチームが Airtable の長期的な使用コストと柔軟性を再評価し始めており、その核心的な理由は一つ：それがますます高価になっているからです。

Airtable 公式の発表によると、同社は製品のプラン体系を大幅に見直し、従来の Free/Plus/Pro/Enterprise の 4 段階から新しい 4 段階構造に移行しました：

Free（無料版）：基本機能を維持
Team：20 ドル / 月 / 人（年払い）—— 元の Pro に近いが、機能が縮小
Business：45 ドル / 月 / 人（年払い）または 54 ドル / 月 / 人（月払い）—— 高度機能を完全にロック解除
Enterprise Scale：カスタマイズ可能で、SSO、アクセス管理、拡張性のある API などの企業向けのニーズをサポート

変化のポイントは単に価格設定だけではなく、機能の層別化の再構築です：多くの Pro ユーザーが頼りにしていた機能が、より高価な Business プランに移されました。

これは、例えば 10 人のチームが従来の Pro 版と同じ使用体験を維持したい場合、年間費用が2,400 ドルから 5,400 ドルに跳上する可能性があることを意味します。上昇率は 125% に達します。

しかも、これにはユーザー数の増加、機能の拡張、プランアップグレードに伴う「隠れた費用」は含まれていません。

多くの中小チームが気付き始めたのは、彼らが実際に頻繁に使用するのはスプレッドシート、リンクフィールド、簡単なアクセス管理などの基本機能に過ぎず、多くの高度モジュール（ダッシュボード、自動化、埋め込みビューなど）は使わないか、プラン設定によって制限されていることです。さらに技術系企業、SaaS スタートアップ、システムインテグレーターは、クローズドな SaaS ツールに継続的に依存する代わりに、データのアクセス管理、デプロイメント方法、コスト構造を管理したい傾向が強いです。

そのため、セルフホスティング型の Airtable 代替案が徐々にトレンドとなっています。これらのツールは Airtable の基本的な協力体験を備えているだけでなく、以下のメリットも提供します：

より低い長期的な使用コスト：一度デプロイすれば多数人が使用可能で、従来のユーザー数に基づく課金がなくなる
より強いカスタマイズ能力：プラグイン、アクセス管理、プロセスを柔軟に制御でき、複雑な業務ニーズに応えられる
より高いデータセキュリティ：プライベートデプロイメント、アクセス管理の隔離、コンプライアンス審査をサポート

👉 さらに、チームが「Airtable のデータ量が上限に達した」というボトルネックに遭遇した場合には、この記事を参考にしてください：Airtable のデータ上限に達したとき、どうする？代表的な3つの対処法

次に、本稿では Airtable のセルフホスト代替製品として注目すべき 5 製品を紹介し、以下の観点から詳細な比較を行います：

チーム規模（10 人 / 50 人 / 100 人）別の年間見積もりコスト
各ツールの特長機能の比較
各ツールの最適な適用シーン

❤ 目次をクリックして関心のあるセクションにジャンプできます。

注目すべき 5 つのセルフホスティング型 Airtable 代替案

チーム規模（10 人 / 50 人 / 100 人）別年間見積もりコスト比較

製品名	バージョン	10 人チームの年間見積もりコスト	50 人チームの年間見積もりコスト	100 人チームの年間見積もりコスト
Airtable	Team	$2,400	$12,000	$24,000
Airtable	Business	🔴$5,400	🔴$27,000	🔴$54,000
NocoBase	Standard	✅$800	✅$800	✅$800
NocoBase	Professional	$8,000	$8,000	$8,000
Teable	Professional	$1,200	$6,000	$12,000
NocoDB	Team	✅$228	✅$1,140	✅$2,280
NocoDB	Business	$1,188	$5,940	$11,880
Rowy	Pro	$1,440	$7,200	$14,400
Baserow	Premium	$1,200	$6,000	$12,000
Baserow	Advanced	$2,160	$9,000	$18,000

💡 上記の表からいくつかの重要な傾向がわかります：

Airtable の Business バージョンはコストが最も高く、100 人のチームで年間 54,000 ドルの支出となり、典型的な「ユーザー数課金 + 機能ロック」型の SaaS モデルで、チームが大きくなるほどコストが管理不能になります。
NocoBaseは表中唯一ユーザー数で課金しないツールで、10 人チームでも 100 人チームでも Standard 版の年間費用は常に 800 ドルで、Professional 版は 8,000 ドルで、規模の恩恵を大きく受けます。特に中大型組織が一度デプロイして長期的に使用するのに適しています。
NocoDBの Team 版は非常に安価で 228 ドルから始まりますが、機能に制限があり、業務の複雑性を満たすかどうかを評価する必要があります。その Business 版はより多くの高度機能を提供し、なお Airtable の同類バージョンより大幅に安価です。
Teable、Rowy、Baserowは中間的な路線を取っています：UI が Airtable に似ており、ユーザー数で課金されますが比較的安定しており、中小チームの日常的な使用に適しています。
全体的に、セルフホストプラットフォームはユーザー数による「価格の平準化」が進むほど、チームの拡大後の長期的な使用に適しています。

機能比較

製品名	主な機能	Airtable 代替機能	導入難易度
Airtable	豊富なビュー / 自動化 / AI 統合 / 成熟したエコシステム	/	SaaS（導入不要）
NocoBase	プラグインアーキテクチャ / ワークフロー自動化 / 細粒度の権限 / 多テーブル関係モデリング	✅ ビュー、フィールド、コラボレーション、権限、自動化機能を完全に代替可能	🟢 簡単（Docker、ワンクリックインストール）
Teable	Airtable 風の UI / AI フィールド / 自動リマインダー / 多種のフィールドタイプ	✅ 核心的なテーブル、フィールド、ビュー機能を代替可能（コラボレーションと数式をカバー）	🟡 中等（セルフホスト対応、プライベート導入ドキュメント提供）
NocoDB	百万行データサポート / Airtable データインポート / モバイルアクセス	✅ テーブルビュー、フィールド、API を代替可能	🟢 簡単（セルフホストのインストールが簡便、ドキュメント充実）
Rowy	Firebase ネイティブ統合 / フィールド関数トリガー / クラウド関数自動化	✅ テーブルコラボレーション、フィールド管理を代替可能	🔴 高（Firebase に依存）
Baserow	多ビューサポート / 自動化統合 / 組み込み AI / エンタープライズ向けセキュリティメカニズム	✅ テーブル、ビュー、コラボレーション、多ビューサポートを代替可能	🟡 中等（セルフホスト提供）

セルフホスティング型代替案の機能詳細

NocoBase：データモデル駆動のオープンソースローコードプラットフォーム

GitHub：https://github.com/nocobase/nocobase

GitHub Star：15.9k

License：AGPL-3.0

特長機能：

プラグイン式アーキテクチャ：ビュー、アクセス管理、プロセスなどの全機能がプラグイン形式でロードされ、柔軟な拡張とカスタマイズをサポートします。
ワークフローの自動化：ノード式のプロセスデザインをサポートし、Airtable Automation に代わるだけでなく、より複雑な承認と状態遷移を実現できます。
細粒度のアクセス管理システム：RBAC モデルを組み込み、フィールドレベルのアクセス管理、ビューアクセス管理、操作アクセス管理などの多層制御をサポートします。
複雑な関係のサポート：一対多、多対多などの複雑な関係をモデル化でき、実際の業務システム構築の現場により近づけます。

適用シーン：CRM、ERP、承認プラットフォームなどの業務システム開発において、柔軟なカスタマイズと拡張、強化されたデータ管理、細かいアクセス管理、効率的なプロセス協力が必要なあらゆる規模のチーム。

Teable：AI 搭載ノーコードデータベース

GitHub：https://github.com/teableio/teable

GitHub Star：18.7k

License：AGPL-3.0

特長機能：

Airtable 風の UI 体験：Airtable のスプレッドシートインターフェースとインタラクションを高度に再現し、移行時の学習コストはほぼゼロです。
AI フィールドと式のサポート：AI 生成、インテリジェントフィリングなどの強化フィールドタイプをサポートし、軽量のインテリジェント協力に適しています。
自動化とチャット協力機能：組み込みロボット、フィールドリマインダーなどを備え、Slack 風の協力体験をサポートします。
幅広いフィールドタイプ：リンクフィールド、添付ファイル、選択リスト、式などのよく使われるタイプをサポートします。

適用シーン：軽量な協力と UI フレンドリーな体験を求め、Airtable 風の使用習慣に適応する中小チーム。

NocoDB：電子スプレッドシート形式のデータベース

GitHub：https://github.com/nocodb/nocodb

GitHub Star：55.3k

License：AGPL-3.0

特長機能：

Airtable データのシームレス移行：Airtable のベースデータをプラットフォームまたは独自の Postgres データベースに簡単にインポートでき、操作は全体を通して簡単かつスムーズです。
百万行レベルのデータ規模：NocoDB は従来のノーコードプラットフォームのデータ量制限を突破し、数百万行レベルのデータベーステーブルを簡単に処理でき、企業版のアップグレードや営業チームとの連絡を必要としません。
モバイルアクセス機能：スマートフォンを使っていつでもどこでもデータを確認・編集できます。

適用シーン：既存のデータベースシステムを持ち、業務部門に視覚化されたデータインターフェースを素早く提供する必要のある技術系チーム。

Rowy：Firebase 開発者向けの Airtable 代替案

GitHub：https://github.com/rowyio/rowy

GitHub Star：6.7k

License：Apache

特長機能：

Firebase ネイティブ統合：Firestore、Cloud Functions と深度に結び付いており、自然とサーバレスアプリ開発に適しています。
フィールドレベルのロジックトリガー：フィールドの変更後に関数ロジックを実行でき、トリガー / バックエンド関数に似ています。
バックエンドロジックの埋め込み：クラウド関数がバックエンドロジックとなり、他のサービスへの書き込みや API 呼び出しなどの非同期タスクを自動的に実行します。

適用シーン：Firebase プラットフォーム上で管理画面やデータプラットフォームを構築する、またはバックエンドロジックが必要なサーバレス Web アプリの開発者チーム。

Baserow：ノーコードオープンソースデータベース

GitHub：https://github.com/bram2w/baserow

GitHub Star：2.7k

License：MIT

特長機能：

全シーンの自動化統合：Baserow は API、Zapier、n8n、Make などのツールを通じてシームレスな統合をサポートし、企業が全てのワークフローを自動化するためのチェーンを構築できるよう支援します。
組み込み型 AI：Baserow は組み込まれた AI 機能を通じてデータのインテリジェント処理を実現します。
企業向けデータセキュリティ：暗号化、役割ベースのアクセス制御、セルフホスティングオプションを使用してデータを保護します。

適用シーン：中小企業が CRM、ERP、プロジェクト管理などのカスタマイズ可能なノーコードアプリを素早く構築する場合。

まとめ：セルフホスティングは単なる節約以上のもの

Airtable は間違いなく優れた製品ですが、そのコストと複雑性が上昇し続ける中、特に成長型チームにとって、唯一の選択肢ではもうなくなりました。

NocoBase のモジュール化プラグインシステムから、Teable の極簡主義的な代替体験、さらに NocoDB、Rowy、Baserow などのそれぞれ特色のあるオープンソースプラットフォームまで、セルフホスティングはより管理可能で、より柔軟で、より経済的な道となっています。

これらのツールはチームの年間支出を大幅に削減できるだけでなく、機能、プロセス、データに対する主導権を本当に手に入れることができます。

👉 より自由な Airtable 代替案を探しているなら、この記事で紹介した 5 つのプラットフォームから評価と試用を始めることをおすすめします。

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