はじめに
v6プラス(固定IP)環境において、IPv6のプレフィックスを分割し複数のLANインターフェースに設定する方法について記載する。
環境
- enひかりクロス (フレッツ光クロスコラボ)
- IPv6 IPoE + v6プラス(IPv4 over IPv6接続) 固定IPサービス
- YAMAHA RTX1300 Rev.23.00.09
目標
LAN3
をWANポートに設定し、LAN1
とLAN2
に分割したIPv6のプレフィックスを割り当てる。
問題点
v6プラス(固定IP)ではプロバイダから指定されたインターフェースIDで構成したIPv6アドレス1をエンドポイントとして、IPv4 over IPv6トンネルを構築しなければならない。
14.9 トンネルインタフェースの端点 IP アドレスの設定 に記載されているようにローカルエンドポイントに任意のIPv6アドレスを指定することはできるが、フレッツ網から配布されるIPv6プレフィックスが変更された場合には対応できない。2 3
またローカルエンドポイントを指定しなかった場合は上記ヘルプページにて、
local を省略した場合は、適当なインタフェースの IP アドレスが利用される。
と記載されているが、その選択基準がヘルプページの記載から読み取れない。
適当なインターフェースの選択基準(RTX1300 Rev.23.00.09)
筆者の環境ではLAN3にWANポートを割り当てているとき、以下の優先度で選択される。
LAN3にIPv6アドレスを割り当てている場合
- LAN3に割り当てたIPv6アドレス
LAN3にIPv6アドレスを割り当てていない場合
- LAN1に割り当てたIPv6アドレス
設定例
かんたん設定からプロバイダ接続設定を作成した後、ipv6に関する設定を以下のように修正する。
LAN3にIPv6アドレスを割り当てる場合
ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan3::1:0:0:0:1/64
ipv6 prefix 2 dhcp-prefix@lan3::2:0:0:0:1/64
ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan3::1:0:0:0:1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on
ipv6 lan1 dhcp service server
ipv6 lan2 address dhcp-prefix@lan3::2:0:0:0:1/64
ipv6 lan2 rtadv send 2 o_flag=on
ipv6 lan2 dhcp service server
ipv6 lan3 address dhcp-prefix@lan3::[指定されたインターフェースID]/64
LAN3にIPv6アドレスを割り当てない場合
ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan3::1/64
ipv6 prefix 2 dhcp-prefix@lan3::1:0:0:0:1/64
ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan3::[指定されたインターフェースID]/64
ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on
ipv6 lan1 dhcp service server
ipv6 lan2 address dhcp-prefix@lan3::1:0:0:0:1/64
ipv6 lan2 rtadv send 2 o_flag=on
ipv6 lan2 dhcp service server
筆者はこの設定で運用している。