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Dockerで未使用オブジェクトを消す「prune」オプションの整理

Last updated at Posted at 2020-06-21

概要

Docker で不要なものを消すガベージコレクション(garbage collection )は、prune 系のオプションを使う。

prune 系オプションを使うと、使っていない Docker オブジェクト(コンテナ、イメージ、ネットワーク、ボリューム)をまとめて削除できる。コンテナが停止してからの時間を指定できる --filter "until=24h" の指定で、更に活用しやすくなる。あるいは --filter "until=2020-06-01" のように、日時の指定も可能。

なお「prune」の意味とは、不要なものや余分なものを、削る、刈り取る、取り除くといったもの。

停止して24時間経過したコンテナと、使っていないイメージおよびネットワークを消す

$ docker system prune -a --filter "until=24h"
...
Are you sure you want to continue? [y/N]  ←ここで「y」+「Enter」を入力すると、処理進行
  • -a--all で、 build キャッシュと、中間イメージ(タグのないイメージ)も消す。開発環境では逆に影響が出るかも知れないので、場合によっては指定しないほうがパフォーマンスが上がる可能性
  • --filter "until=24h" は、コンテナが停止して 24h = 24時間のものを削除。そして、それに紐付いて、未使用になったイメージ、未使用になったネットワークもまとめて削除してくれる。極端だが until=1m とすると、1分の指定になる。

なお、オプションには

  • -f--force で、 確認プロンプト無しに、即座にまとめて削除するため、危険(利用するには何をしているのか理解が必要)なオプション 。バッチ処理などで役立つのではないかと思うが、挙動を確認していない時は使わないほうが安全だろう。
docker system prune -a -f --filter "until=24h"

ちなみに、コンテナから使用されていない Docker ボリュームを消すには

docker system prune --volumes

強制( -f) オプションと組み合わせることも可能。

docker system prune --volumes -f

ちなみに、Docker ボリュームに対しては先ほどの --filteruntil を組み合わせることができないので(オプションを指定してもエラー Error response from daemon: Invalid filter 'until' となり処理されない)、使っていないコンテナ、イメージ、ネットワーク、ボリュームを消したい場合は、次のコマンドを実行することになる。

docker system prune -a -f --filter "until=24h"
docker system prune --volumes -f

容量が空いたかどうかは、表示されるメッセージ Total reclaimed space: XXX で確認するほかに、 docker system df でも確認できる。

$ docker system df
TYPE                TOTAL               ACTIVE              SIZE                RECLAIMABLE
Images              0                   0                   0B                  0B
Containers          0                   0                   0B                  0B
Local Volumes       0                   0                   0B                  0B
Build Cache         0                   0                   0B                  0B

以下、まとめてではなく、個々のオブジェクトに対する通常操作

Docker コンテナの prune

docker container prune

停止しているコンテナ( docker ps -a で見える残骸、 docker rm で消すもの)をまとめて削除するコマンドと。確認画面を出す必要がなければ -f--force オプションを使う。

docker container prune -f

停止して24時間経過したものに、フィルタもできる

docker container prune -f --filter "until=24h"

他にも、日時の指定も可能。例えば、 2020年6月1日より前に止まったままのコンテナを削除するには

docker container prune --filter "until=2020-06-01"

Docker イメージとコンテナの prune

docker image prune
docker network prune

これらは docker continer prune 系と同様のオプション指定が可能。

Docker ボリュームだけ prune

$ docker volume prune

なおボリュームでは --filter "until=24h" のような until の組み合わせは利用できない。消したくないボリュームにラベルを付けておき、そのラベルがないボリュームを削除する運用が現実的か。

prod ラベルを持たないボリュームを削除

$ docker volume prune --filter "label!=prod"

全部まとめて prune(通常利用向け)

docker system prune -a を使うと、

  • 停止中のコンテナ
  • コンテナから使われていないネットワーク
  • dangling イメージ(build 課程で生成される、タグが付いていないもの)
  • build キャッシュ

これらをまとめて削除できる。

実行例:

$ docker system prune -a
WARNING! This will remove:
  - all stopped containers
  - all networks not used by at least one container
  - all images without at least one container associated to them
  - all build cache

Are you sure you want to continue? [y/N] ←ここで「y」

-a は、コンテナに使われていないイメージを削除するオプション。もしイメージを残したければ、 -a は使わない)

$ docker system prune
WARNING! This will remove:
  - all stopped containers
  - all networks not used by at least one container
  - all dangling images
  - all dangling build cache

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確認画面すら出したくない、あるいは出す必要がなければ -f オプションを付ける。

参考文章

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