伝説の名著『CPUの創りかた』を数年前に購入し長らく積まれていたが、ようやく重い腰を上げて読破した。読んでいたら実際に創ってみたくなった。前編では、買い出しに行って部品を揃えたところまで言及する。
入手困難なIC
この書籍は20年以上前のものになるので、書かれた当時からとは時代が変わって入手困難になったICも存在する。参考サイトの通り代用品を用いて回路に変更を加えている。それ以外の部品は書籍の通りである。
回路の変更点
このCPUのキラーアプリはラーメンタイマーである。タイマーであるからには時間が来たらLEDが光るだけでなくブザーを鳴らしたい。書籍にも載っている回路を参考にしながらブザーを追加することにした。ブザーを安定して鳴らすためにはバッファが必要になるが、これはNOT回路を2段繋げることで実現できる。
秋月電子でUGCM1205XPという電子ブザーを入手した。こちらは最大定格電流が30mAである。このCPUで用いるNOT回路は74HC04であり、秋月電子で入手した74HC04APの最大定格出力電流は25mAである。電子ブザーに接続されるバッファの2段目は2並列以上で良い計算になる。幸い、CPU本体に使われず余るNOT回路で事足りた。
買い出し
通販で買い集めてもいいのだが、せっかくなので久し振りに秋葉原へ赴くことにした。
秋月電子に行けば大半のものは手に入るが、一部手に入らなかったものは千石電商で調達した。それでも手に入らないものはマルツオンラインで入手することができた。マルツオンラインはDigiKeyと提携しているためアイテム数が豊富で便利である。大学生協受け取りなんかもできる学生の味方だ。
千石電商およびマルツオンラインで調達したものを以下に示す。それ以外のものは秋月電子で調達した。
- CPU-132(千石)
- 電源パターン入りユニバーサル基板
- 33kΩ 1/4W(千石)
- カーボン抵抗
- DN9-1C(千石)
- 9ピンダイオードアレイ(カソードコモン)
- 74HC153(千石)
- 4入力データセレクタ
- 74HC161(マルツ)
- 4bit同期カウンタ
- 74HC283(マルツ)
- 4bit全加算器
33kΩの抵抗が秋月電子でたまた在庫切れだったため千石電商で購入した。ダイオードアレイは参考サイトではCE880を用いているが秋月電子に16個在庫が無かったため同等の特性を持つDN9-1Cを千石電商で購入した。
74HC161は入手困難になりつつあるようだが、DigiKeyに在庫がありマルツオンライン経由で入手できた。帰宅して購入した物品を確認すると74HC283と間違えて74HC238を購入していたというミスが判明したが、マルツオンラインで取り寄せることができ事なきを得た。
気が向いたら後編として実際に制作した様子を記事にしようと思っている。