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冗長性のあるブログサービスを構築する(冗長構成)

Last updated at Posted at 2021-06-21

内容

この記事はAWS初学者を導く体系的な動画学習サービス
「AWS CloudTech」の課題カリキュラムで作成しました。
https://aws-cloud-tech.com
「基本的なブログサービスを構築する(シングル構成)」のレッスンに引き続き、
「冗長性のあるブログサービスを構築する(冗長構成)」のレッスンにて、より障害に強い冗長化の構成を学習しました。
前回のレッスン https://qiita.com/zakinicof/items/e040e1eb343e4c6220e9

このレッスンのゴール

前回の構成

スクリーンショット 2021-06-21 13.48.22.png
上記の構成だと、EC2に障害が発生した場合、サービス全体が停止してしまうため、AZ 1cに新たにEC2とRDSを構築する。
2台のEC2はRDS Masterのデータを参照しているため、クライアントはどちらのEC2に通信しても最新のブログ記事を閲覧できる。(下記画像)
スクリーンショット 2021-06-22 12.32.26.png

実施の流れ

前回作成したEC2を停止した場合

  1. EC2の画面から前回作成したEC2を選択
  2. 「インスタンスの状態」タブを選択し、「インスタンスの開始」を選択

RDSを削除した場合

  1. RDSの画面の左メニューから「スナップショット」を選択
  2. スナップショット名のチェックボックスにチェックを入れ、「アクション」タブを選択
  3. 「スナップショットを復元」を選択
  4. エンジン:「MySQL Community」であることを確認
  5. DB インスタンス識別子:前回設定したものを入力
  6. VPC:前回作成したVPCを選択
  7. 「追加の接続設定」タブを選択
  8. サブネットグループ:前回作成したサブネットグループを選択
  9. パプリックアクセス可能:前回と同様「なし」を選択
  10. VPCセキュリティーグループ:「既存の選択」を選択し、前回作成したものを選択(デフォルトは×を選択して削除しておく)
  11. データベースポート:「3306」であることを確認
  12. DBインスタンスクラス:「バースト可能クラス(tクラスを含む)」、「以前の世代のクラスを含める」を選択
  13. ストレージタイプは「汎用SSD」、ストレージ割り当ては「20」であることを確認
  14. マルチAZ配置:「スタンバイインスタンスを作成しないでください」が選択されていることを確認
  15. アベイラビリティーゾーン:「ap-northeast-1a」を選択
  16. データベース認証:「パスワード認証」を選択
  17. 「DBインスタンスの復元」を選択
  18. 復元したデータベースのステータスが「利用可能」となっていることを確認

ブラウザでブログが閲覧できることを確認

  1. EC2インスタンスからパブリックIPアドレスを確認し、アドレスバーに貼り付けてEnterを押す。
  2. 正常に表示されればOK(表示に時間がかかったり、崩れたりする場合は、この後の項目の「データベースに保存されているURLを書き換える」の手順を先に実施してください)

トップページを編集(WebServer1)

Webサーバーを冗長構成するにあたり、どちらがWebサーバー1かWebサーバー2かを判断するために、トップページを編集して、Webサーバー1にどちらを表示しているか分かるようにする。
  1. ターミナルを開き、EC2にSSH接続でログインする。(ssh -i キーペア名 ec2-user@WebServer1のパブリックIPアドレス)
  2. sudo su -コマンドで管理者権限にスイッチ
  3. cd /var/www/htmlでhtmlに移動
  4. llで「index.php」ファイルがあることを確認
  5. vi index.phpでファイルを開く
  6. iを押してインサートモードに切り替え、define( 'WP_USE_THEMES', true );の下の行にecho '<p>Web Server 1</p>';の一文を挿入(Webサーバー1と分かるようにするため)
  7. control + c:wqで保存

EC2をコピーする

EC2のAMIを取得して、取得したAMIをもう一方のAZで起動する。
  1. EC2の画面で前回作成したインスタンスを選択
  2. 「インスタンスの状態」タブを選択
  3. 「インスタンスの停止」を選択
  4. 「インスタンスの状態」が「停止済み」になったら、「アクション」タブから「イメージとテンプレート(Image and templates)」→「イメージを作成」を選択
  5. 「イメージ名」と「イメージの説明」を入力
  6. 「イメージを作成」を選択
  7. 画面左のメニューから「AMI」を選択
  8. 作成したAMIのステータスが「pending」から「available」になるまで待つ。
  9. 左のメニューからインスタンスを選択
  10. 「インスタンスを起動」を選択
  11. 左のメニューから「マイAMI」を選択
  12. 先ほど作成したものが表示されるので選択
  13. インスタンスタイプ:「t2.micro」を選択、次のステップへ
  14. ネットワーク:前回作成したVPCを選択
  15. サブネット:「PublicSubnet2|ap-northeast 1c」を選択
  16. 自動割り当てパプリックIP:「有効」とし、次のステップへ
  17. ストレージは「8GiB」のままで次のステップへ
  18. 「タグの追加」を選択し、「キー」に「Name」、「値」に「WebServer2」とそれぞれ入力し、次のステップへ
  19. セキュリティグループの割り当て:「既存のセキュリティグループを選択する」を選択し、コピー元のWebサーバーのセキュリティグループを選択し、「確認と作成」を選択
  20. これまで設定した項目を確認し、「起動」を選択
  21. キーペアはコピー元のWebサーバーと同じものを選択し、「インスタンスの作成」を選択
  22. コピー元のインスタンスを選択し、「インスタンスの状態」→「インスタンスを開始」を選択

データベースに保存されているURLを書き換える

この後、再度ブログにアクセスしようとすると失敗してしまいます。
WordPressの仕様で、WordPressがインストールされた際に、データベースにサイトのURLの情報が保存されます。
先ほど、EC2のインスタンスを再起動した際にIPアドレスを固定化していなかったため、パブリックIPが変更されております。
このため、実際にサイトにアクセスするURLとデータベースに保存されているURLに不整合が生じたため、表示に時間がかかったり、レイアウトが崩れてしまう事象が発生するようです。
これを解決するために、データベースに保存されているURLの情報を新しいものに書き換えます。

  1. ターミナルを開き、EC2にSSH接続でログインする。(ssh -i キーペア名 ec2-user@WebServer1のパブリックIPアドレス)
  2. mysql -h RDSのエンドポイント名 -u ユーザー名 -pでMySQLにログイン(エンドポイント名はRDSの画面でデータベース名を選択すると確認できます。ユーザー名はWordPressをインストールした際に指定したユーザー名です。)
  3. 続けてパスワードを入力
  4. USE データベース名コマンドを実行(前回はデータベース名をwordpressとしたのでUSE wordpress)
  5. 続けてSELECT * FROM wp_options WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');を実行すると、現在設定されているサイトのURLが確認できる。
  6. UPDATE wp_options SET option_value = 'http://xx.xx.xx.xx' WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');コマンドを実行('xx.xx.xx.xx'はWebServer1のパブリックIPアドレス)
  7. 再度SELECT * FROM wp_options WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');を実行すると、EC2のパブリックIPアドレスに置き換わっていることが確認できる。
  8. WebServer1のパブリックIPアドレスをコピーし、ブラウザに貼り付ける。
  9. 正常に表示されればOK

トップページを編集(WebServer2)

  1. ターミナルを開き、EC2にSSH接続でログインする。(ssh -i キーペア名 ec2-user@WebServer2のパブリックIPアドレス)
  2. sudo su -コマンドで管理者権限にスイッチ
  3. cd /var/www/htmlでhtmlに移動
  4. llで「index.php」ファイルがあることを確認
  5. vi index.phpでファイルを開く
  6. iを押してインサートモードに切り替え、define( 'WP_USE_THEMES', true );の下の行にあるecho '<p>Web Server 1</p>';の記述をecho '<p>Web Server 2</p>';に変更
  7. control + c:wqで保存

ELBを作成

  1. EC2の画面の左メニューから「ロードバランサー」を選択
  2. 「ロードバランサーの作成」を選択
  3. 「Application Load Balancer」の作成を選択
  4. 「名前」を入力
  5. スキーム:「インターネット向け」を選択
  6. IP アドレスタイプ:「IPv4」を選択
  7. VPC:作成したVPCを選択
  8. アベイラビリティーゾーン:「ap-northeast-1a」と「ap-northeast-1c」を選択
  9. サブネット:それぞれパブリックサブネットを選択し、次の手順へ
  10. 「HTTPS プロトコルをお使いください。」と警告が出るが、一旦次の手順へ進む。
  11. セキュリティグループの割り当て:「新しいセキュリティグループを作成する」を選択、「セキュリティグループ名」、「説明」を入力し、次の手順へ
  12. ターゲットグループの名前を入力
  13. ターゲットの種類:「インスタンス」を選択
  14. プロコトルは「HTTP」、ポート:「80」、プロコトルバージョンは「HTTP1」を選択
  15. ヘルスチェック/パス:「/readme.html」と入力
  16. 「ヘルスチェックの詳細設定」タブを開き、「正常のしきい値」を「2」、「間隔」を「10」とし、次の手順へ
  17. WebServer1とWebServer2にチェックを入れ、「登録済みに追加」を選択し、次の手順へ
  18. 設定に問題がなければ「作成」を選択
  19. 左メニューの「ターゲットグループ」を選択
  20. 作成したターゲットグループを選択し、「Targets」タブを選択
  21. WebServer1,2の「Health status」が「initial」から「healthy」に変わるのを確認

RDSに設定されているサイトアドレスを書き換え

  1. ターミナルを開き、rootユーザーでhtmlディレクトリにいる状態でmysql -h RDSのエンドポイント -u WordPressインストール時のユーザー名 -pを実行
  2. パスワードを入力
  3. USE データベース名を実行
  4. SELECT * FROM wp_options WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');を実行、WebServer1のパブリックIPアドレスが設定されていることを確認
  5. UPDATE wp_options SET option_value = 'http://ロードバランサーのDNS名' WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');を実行(ロードバランサーのDNS名は、EC2の左メニュー「ロードバランサー」を選択すると確認できます)
  6. 再度SELECT * FROM wp_options WHERE option_name IN ('siteurl', 'home');を実行し、アドレスが変更されていることを確認

##ロードバランサーの機能を確認

  1. 先ほどのDNS名をコピーし、アドレスバーに貼り付ける。
  2. 何度か更新ボタンを押すと左上の表示が変わることを確認できる。(ロードバランサーがWebServer1と2に振り分けている。)

##セキュリティーグループの設定を変更

現状だと、Webサーバーのセキュリティグループが全ての接続元からの80番通信が許可されているため、ロードバランサーのセキュリティグループからの通信のみOKとするよう設定を変更する。
  1. EC2の画面のどちらかのインスタンスを選択し、「セキュリティ」タブから「セキュリティグループ」を選択
  2. 「インバウンドルールを編集」を選択
  3. ポート範囲「80」のソースにロードバランサー作成時に設定したセキュリティグループを選択する。
  4. 「ルールを保存」を選択
  5. 再度ブラウザに戻り、更新ボタンを押し、表示に問題がないことを確認する。

障害テスト

1.EC2インスタンスのWebServer1を選択し、「インスタンスの状態」→「インスタンスの停止」を選択
1.ブログが閲覧できるか確認する。

RDSを冗長化

  1. RDSの画面に移動し、左メニューの「データベース」を選択、ラジオボタンを選択した状態で「変更」を選択
  2. 下にスクロールし、「マルチAZ配置」を「スタンバイインスタンスを作成する (本稼働環境向けに推奨)」に変更する。
  3. 「続行」を選択
  4. 変更を適用するタイミング:「すぐに適用」に変更
  5. 「DBインスタンスを変更」を選択
  6. データベースのステータスが「利用可能」、マルチAZが「あり」になるまで待つ。

##RDSがマルチAZでフェイルオーバーするか確認

  1. 「アクション」タブから「再起動」を選択
  2. 「フェイルオーバーで再起動しますか?」にチェックを入れ、「確認」を選択
  3. ブログが問題なく閲覧できることを確認する。
  4. データベースの「ログとイベント」タブを選択し、「最近のイベント」を確認
  5. 「DB instance restarted」、「The user requested a failover of the DB instance.」、「Multi-AZ instance failover completed」のログを確認する。(マルチAZフェイルオーバーがスタートし、DBインスタンスがリスタート、フェイルオーバーが完了した)

今回はここまでになります。RDSが稼働したままだと料金がかかってしまいます。RDSを削除する場合は、「アクション」タブから「削除」を選択してください。

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