まとめ
- J:COMの無料Wi-Fiサービスを使っていたが、頻繁に回線が途切れる問題に悩んでいた
- 試行錯誤を重ねた結果、安定したインターネット環境を手に入れた
- 具体的には、J:COMのケーブルモデムに市販のLinksysルーターを接続しようとした
- マニュアル通りにモデムをルーターモード、市販ルーターをブリッジモードに設定してもうまくいかなかった
- しかし、二重ルーター構成とDMZ接続を使うことで、問題を解決できた
つまり、au光と同様にJCOMでも下記事の設定がうまく動作するよ!という話
前提
- 契約プラン:J:COM In My Room 120Mコース(無料)
- 配線方式:FTTN(同軸ケーブルで通信)
- Wifi接続端末:9台
- わたしのスペック
- Linuxの知識は、研究室のサーバを触りながらなんとか身につけている
- ハードウェア・ネットワークなんもわからん
用語の導入(WIP)
-
ケーブルモデム
-
ブリッジモード・ルーターモード
この記事がわかりやすそう
- DMZ (De Military Zone)接続
- 外部からの通信を、特定の端末に、無条件で全て転送するための機能
困ってたこと
- 回線が遅い・途切れる
- zoom面接などのとき、約1時間繋いで、一回も途切れずに終了したケースはない
- 安定して雀魂すら遊べない
- TwitchやYouTubeなどのライブ配信を1080pで見られない
ちなみに「一方の端末で回線が途切れたとき、他方の端末では正常に通信できている」という現象があり、このことからケーブルモデム(貸出ルーター)の性能が原因ではないかと疑っていた
試したこと
ここでは、快適なネットワーク環境を手に入れるため試したことを、時系列順に記載する
連番をつけてあれこれ試行錯誤した話をいくつも記載しているが、特に重要なことは以下の通りである
4.市販のルーターを購入
- 市販の強いルーター(Linksys E9450-JP AX5400)を買い、ケーブルモデムと接続した
6.2重ルーターで運用する
- ケーブルモデム、AX5400どちらもルーターモードにするべき
7.DMZ接続でボトルネック解消
- 市販の強いルーターの機能を活かすためにDMZ接続するべき
1. 簡単に試せること
- 有線LANを使ってみる
- 結果、途切れる問題は引続き発生した
- 接続台数を減らす
- 回線途切れが少なくなったが、接続台数を減らしちゃ意味がない
- 複数の接続台数が前提で快適に運用したい
2. 業者への問い合わせ
jcomに問い合わせて、ケーブルモデムを別のものにを変えてもらった
- 途切れる問題は引続き発生した
- おそらく、同じスペックのモデムだったことが原因(業者さんは初期不良を疑っていたので同じスペックのものと交換したっぽい)
3. DHCPを切る
上の記事を参考に、この2つを行った。
- DHCP機能をオフにする
- DNSをgoogle(8.8.8.8)にする
その結果、非常に快適になった!!
- 回線途切れが無くなった
- 下りの速度は90Mbps程度で安定
- 120Mコースであることを考えると良好な結果
しかし、DHCP機能のオフには弊害がある
- Amazon Alexa Echo dot3 の設定画面には、IPやサブネットマスクなどの入力画面がない→Echo Dot 3にはおねんねしてもらわないといけない
- 人が来るたび固定IP入力など、設定が面倒
したがって、できればDHCP機能はONにしたい
4. 市販のルーターを購入
スペックは以下の通り
- メーカー:Linksys
- 価格:約8000円
- モデル:E9450-JP AX5400
このモデルを選んだ理由は以下の通り
- 高スペック:120Mコースには見合わないが、今後光回線が使えるマンションへの引越しを考慮
- 低価格:パソコン工房に存在する同じスペックの商品のうち、最も安かった
設置の詳細
マニュアルを見て初期設定を進める
構成は下の通り
【jcomケーブルモデム】ーー有線ーー【AX5400】・・・無線・・・【各PCなど】
また、
- jcomのインターネット接続方式:IPoE
- jcomケーブルモデムのタイプ:HGW(Home GateWay)
なので、マニュアルに従いAX5400をブリッジモードに設定
しかし、AX5400からインターネットに接続できない!!!
5. ケーブルモデムにMACアドレスを忘れてもらう
接続できないということで、ケーブルモデムのマニュアルをよみつつ勘所を探る
どうやらCATVは、まず下の手順が必要そう
ケーブルモデムは接続した機器のMACアドレスを記憶し、それ以外受け付けないため、無線ルータを取り付ける際は、いったんモデムの電源コンセントを抜いて30分置く、と言うのが常道です。
しかし、これだけではうまくインターネットに繋がらなかった(WANのIPが割り振られない)
6. 2重ルーターで運用する
また色々調べた結果、ケーブルモデムのDHCPを使わなきゃだめっぽい
なので、jcomケーブルモデムを工場出荷時にリセットして、ルーターモードかつDHCP機能をオンにした
その際、AX5400をブリッジモードにしたら動かないかった
- WANのIPは振られてそう;「インターネット」インジケータが青く点灯していた
- しかし、シンプルに端末を接続できない;AX5400に繋いだら、割り振られたIPが169.254.〜のループバックアドレスであった
今度はjcomケーブルモデムをブリッジモードにして、AX5400をルーターモードにしたが、これもうまくいかなかった
- AX5400に繋いだらループバックアドレスが割り振られた
結論、jcomケーブルモデムも、AX5400側も、どちらもルーターモードでないとダメだそう
なお、無線LAN親機は、ローカルルータモードで使用します。APモードではNGです。
なので、AX5400もルーターモードにした;つまり、2重ルーターモードで運用する
7. DMZ接続でボトルネック解消
ここまでで一応正常にAX5400が使えるようになったが、2重ルーターにはいろいろ問題がある
さらに、理想を言うと
- 複数の接続端末を裁き切る役割は、比較的強いCPUを持つAX5400に任せたい
- jcomケーブルモデムはただゲートウェイになってくれたら良い
と思い、どうすればいいか調べていると、DMZ接続というものを見つけた
これにより、負荷をAX5400にお任せして、jcomケーブルモデムは素通りさせる
DMZ接続とは、簡単に言うと、インターネットからのパケットを、何の処理もせずに素通りさせる事です。
この原理を使って、インターネットからのパケットを、BL1000HWに素通りさせ、他の高性能なルーターに流します。
なぜDMZ接続しなければならないか。
それは、BL1000HWじゃないとauひかりに接続できないからです。
ONUに普通のルーターを接続しても、KDDI側から蹴られてしまい、繋がらないのです。
どうしてもBL1000HWを使用する必要があるのです。
でもBL1000HWはWi-Fi以前にルーターそのものの機能が貧弱で、負荷に弱いので、
インターネットからのパケットをBL1000HWに素通りさせて高性能なルーターに流します。
「理由を見る感じ、jcomならもしかしてDMZ接続やるは必要ない?MACアドレス偽装とかで十分?」と心の奥底では思いつつ、とりあえずやってみる
DMZ接続の設定方法
上記の手順を参考に、以下の内容を実行した
- jcomケーブルモデム側
-
LAN側IPアドレスを変更
- 192.168.0.1 → 192.168.10.1
-
DHCP固定割当設定で市販ルータのIPアドレスを固定
- 基本設定→セットアップ→DHCP IPアドレス予約設定
- MAC: WAN MAC
- 192.168.10.10
- 基本設定→セットアップ→DHCP IPアドレス予約設定
-
IPv6の設定
- LAN IPv6タイプ:SLAAC と言う設定にしてる時点で既に完了してる?
IPv6 アドレス 2405:1203:4080:f400:92f3:5ff:fe3e:fc7/64 IPv6 プレフィックス 2405:1203:4080:f400::/64 とりあえずスルー
-
DMZを設定
- 詳細設定→DMZホスト
- DMZホスト:有効
- 宛先:192.168.10.10
- 詳細設定→DMZホスト
-
- AX5400側
-
WAN側設定
- DHCPで、動的IPを取得するように設定する
- ??????
- 何をどうするのかわからない
- 239.0.0.0へのルートがあるし、完了してるって考える
- ケーブルモデムが割り当てられている WAN IPは 100.〜.〜.〜 だから、多分うまくいってない
- ルーターモードかつDHCP機能をつけてたらOKと考え、スルー
- DHCPで、動的IPを取得するように設定する
-
LAN側IPアドレスの設定
- 192.16879.1 → 192.168.0.1
-
DHCPの設定
- 192.168.0.2~
-
静的ルーティング
- 宛先IPアドレス???→無視
- ネットマスク、ゲートウェイ、インターフェース→そのまま
-
IPv6
- IPv6ブリッジ機能、DHCPv6 →設定方法がわからずスルー
-
WAN側設定
うまくできたっぽい
試したこと 7. までやったのちに、うまく機能してるか確かめてみた
以下は、試しにパケットがどんな経路を通るのか traceroute で試した結果であり、意図通りに動いていそう
traceroute to 8.8.8.8 (8.8.8.8), 64 hops max, 40 byte packets
1 **192.168.0.1** (192.168.0.1) 3.012 ms 2.320 ms 2.209 ms
2 **192.168.10.1** (192.168.10.1) 3.544 ms 2.483 ms 2.596 ms
11 * * *
12 dns.google (8.8.8.8) 20.140 ms 22.273 ms 25.277 ms
さらに、Wifiインターネット速度の確認を行った
- 設定
- 平日の昼
- AX5400のDHCPからIPを割り振られたmacbookで確認
結果、3. でDHCP機能をオフにした時と同等以上の速度が出ることを確認した
120Mコースであること十分な速度が出ていると言っていい
まとめ(再掲)
- j:com無料Wi-Fiサービス利用者で、頻繁な回線途切れに悩まされていた
- 市販のルーター(Linksys製)を買い、ケーブルモデムと適切に繋ぐことで、快適なインターネット環境を手に入れた
- 本記事は、ケーブルモデムと市販ルーターとの2機器における適切な設定(2重ルーターにするべき・DMZ接続するべき)を見つけるまでの試行錯誤を記録した
参考