DRP-AIシリーズの研究の今後の展望について技術的ポエムを書いてみました.
DRP-AIシリーズ・Kakip
- DRP-AI日記その1 なぜDRP-AIシリーズに取り組むのか
- DRP-AI日記その2 Kakipを起動してみた
- DRP-AI日記その3 Kakipネットワーク等初期設定
- DRP-AI日記その4 Elixirのインストール
- DRP-AI日記その5 OpenBLASを実行してみる
DRP-AIシリーズについて
DRP-AIシリーズは,ルネサスエレクトロニクスのAIアクセラレータです.高い電力あたり性能が売りです.
DRP-AIシリーズに特化したBLASを構築する
DRP-AIシリーズに特化したBLASを構築すると,様々なOSSをアクセラレートできるので良いと思います.可能ならば,OpenBLASにコードを寄贈するのが良いのですが,ルネサスエレクトロニクス次第かなとも思います.
コード最適化の研究者としても,DRP-AIシリーズに特化したBLASを構築することは大変興味をそそられます.
Apple Accelerate Frameworkを参考にしてDRP-AIシリーズに特化した高速化ライブラリを構築する
Apple Accelerate Frameworkというものがあります.
これを参考にしながら,DRP-AIシリーズに特化した高速化ライブラリを構築するのは,コード最適化の研究者として大いに興味をそそられます.
なお,BLASはApple Accelerate Frameworkの一部を形成しています.
DRP-AIシリーズに特化したNxバックエンドを構築する
NxはElixirの機械学習基盤ライブラリです.Nxでは,Nxバックエンドを各種アクセラレータ向けに定義することができます.
前述の高速化ライブラリを活用して,DRP-AIシリーズに特化したNxバックエンドを構築できると良いですね.
DRP-AIシリーズに特化したONNXライブラリを構築する
Elixirの標準ONNXライブラリであるOrtexでは,どうもNxバックエンドの機能を活用してくれないっぽいです.そこで,DRP-AIシリーズに特化したONNXライブラリを構築すると良いかなと思いました.
DRP-AIシリーズ向けのBumblebeeアクセラレーションを検討する
BumblebeeはHugging Faceの機械学習ライブラリをElixirで使えるようにしたものです.前述のNxバックエンドとONNXのアクセラレーションに加えて,さらなるBumblebeeのアクセラレーションを検討します.
DRP-AIシリーズ向けVulkanライブラリを構築する
Vulkanは汎用3Dグラフィックライブラリです.VulkanでDRP-AIシリーズを活用することを検討してみても良いかと思いました.
謝辞
本研究は北九州産業学術推進機構(FAIS)の令和6年度宇宙関連機器新技術開発事業の助成を受けた.