はじめに
なかなか知られていない、社内SEという仕事に興味がある人に向けてまとめていきます。
社内SEの仕事
業務範囲
システムの設計・開発だけでなく、要件定義やユーザー対応、インフラ管理まで仕事の範囲です。また、PCトラブル対応、IT資産管理などを行うこともあり、社内の便利屋さんとして柔軟に働くことが求められます。
開発するシステムも会社の業務改善や効率化を目指すものが多く、「急いでリリースすること」よりも、「質の高いシステムを作ること」が重視されがちです。
ユーザーとの距離感
システムユーザーが同じ会社の社員であることもあり、利用者と距離が近く、要望や苦情を直接受けることもあります。ユーザーの立場が分かりやすいことから、使いやすいシステムを作成することが求められます。
評価基準
技術力よりも業務理解を求められることが多く、業務の効率化や問題解決につながるかどうかが評価の鍵になります。
技術
業務フローに適した技術選定を行うため、最新の技術よりも「確実性」や「使いやすさ」を求められます。
キャリア
長期間同じ会社で働くことが前提な、安定志向の人が多いです。業務ではレガシー寄りな技術を使いがちなので、技術トレンドに追いつくことが難しい場合もあります。実際、副業や転職をしようとしても、募集要項と技術マッチしにくいこともあります。(実際、著者は今苦しんでいます)
「納期がほとんどない」とは
ユーザーが同じ会社の社員であることから、社内の事情を理解してもらいやすく、納期があまりありません。最終的にユーザーの意図に沿ったものが完成すればよいので、納期に関しては融通がききやすいです。ただユーザーとの距離が近い故に、要望があがりやすく、プロジェクトが長期化しがちです。
納期がない中で効率よく進めるコツ
複数のプロジェクトを長期的に管理することになり、効率的に仕事を進めることが重要になります。
優先順位を明らかにする
トラブル対応や緊急性の高いタスクが多い社内SEだからこそ、タスクの優先順位を定めます。
特に機器トラブルはユーザーが仕事をできなくなる場合もあるため、緊急性の大小判断より前に実際に現場へ行って確認することも多いです。
緊急性の高いタスクがない場合、業務上重要なタスクを行います。特に経営判断に関わる仕事は機密性も高く、まとまった時間を確保できる時に集中的に取り組みます。
空いた時間で要望や改善に取り組み、便利な機能提案の資料作成や開発を行います。
マイルストーンを設定する
プロジェクトが長期間に渡るため、同僚同士でも進捗が分かりにくくなりがちです。
なので、大まかな目標と期日を決めて共有し、進捗報告することでプロジェクトの遅延を防ぎます。
定期的に進捗報告する
関係者に進捗状況を報告することで、他部署の不安を解消し、プロジェクトの透明性を確保します。定例会議やメールで進捗を共有する仕組みにするのもいいでしょう。
終わりに
「納期がない」という特徴は、社内事情を反映した柔軟な対応が可能になる一方で、プロジェクトが長引いたり、モチベーションが低下したりすることもあります。一方、「納期がない」という自由さを活かし、目標設定やタスク管理を工夫することで、効率的に成果を上げていくこともできるでしょう!