はじめに
プログラミング言語の歴史の動画を観ているうちに、プログラミング言語の名前の由来に興味を持ったので分類する記事を書いてみました。
youtube: プログラミング言語の歴史【訂正版作成予定】
分類結果
プログラミング言語の名前の由来を分類しました。複数の項目にまたがっている由来もあります。
分類 | 該当言語の例 |
---|---|
既存技術 | C, C++, C#, JavaScript, TypeScript, |
開発者の趣味や嗜好 | Python, Ruby |
目的や特徴 | TypeScript, Swift, Go, PHP, HTML, CSS |
トレンドを意識 | JavaScript, COBOL |
開発者や数学者への敬意 | Haskell, Pascal |
比喩や象徴的な意味 | Perl, Lisp, Rust |
分類1. 既存技術
C言語やJavaScriptなどは既存の技術や言語を改良・発展させたことを表現する名前が付けられています。
- C言語: 前身である「B言語」から進化したことを表し、アルファベット順で「C」と命名されました
- JavaScript: Javaの人気にあやかり、名前を借用
分類2. 開発者の趣味や嗜好
開発者の個人的な好みや文化的な背景から命名されています。親しみやすさやユーモアがありますね。
- Python: 開発者が好きだったコメディグループ「Monty Python」から命名
- Ruby: 6月の誕生石「真珠(Pearl)」に続く宝石の名前として7月の誕生石「ルビー(Ruby)」を採用
分類3: 目的や特徴
言語の設計意図や目的を名前に込めることで、特徴をストレートに表現しています。
- TypeScript: JavaScriptに型付け(Type)を導入したことを強調
- Swift: アマツバメをモチーフに「迅速な(Swift)」という意味で、パフォーマンスや簡便さをアピール
- PHP: 元々は「Personal Home Page Tools」の略でしたが、後に「PHP: Hypertext Preprocessor」と再帰的に命名されました。ウェブ開発への特化を反映
HTML: 「HyperText Markup Language」の略で、ハイパーテキストを記述するための言語であることをそのまま表現
CSS: 「Cascading Style Sheets」の略で、層構造(カスケード)を持つスタイル設定を強調
分類4: トレンドを意識
時代のトレンドやマーケティングを意識した戦略的な命名もあります。
- JavaScript: 当初は「LiveScript」でしたが、当時人気だったJavaにあやかり、「JavaScript」に改名されたそうです。
- COBOL: 「Common Business-Oriented Language」の略で、ビジネス用途向けであることを明確に
分類5: 開発者や数学者への敬意
技術や理論に貢献した人物や哲学者の名前が使われることもあります。
- Haskell: 数学者Haskell Curryに由来し、関数型言語への敬意を表明
- Pascal: 数学者で哲学者のブレーズ・パスカルにちなむ
分類6: 比喩や象徴的な意味
比喩や象徴的な概念を反映した名前もあります。
- Perl: 本来は「Pearl(真珠)」と名付けられる予定でしたが、すでに同名の言語があったため、「Perl」と変更
- Lisp: 「List Processing(リスト処理)」の略で、言語の特徴を象徴
おわりに
色々な名前の由来があっておもしろいですね。
もし自分が新しいプログラミング言語をつけるとした、どんな名前にしますか?