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Raspberry Piを自宅以外の場所で使う時に役立つ設定

Last updated at Posted at 2017-12-14

この記事は Geek Women Japan Advent Calendar 2017 15日目の記事です。

GTUG Girls スタッフ(主に飲み物担当)と、Raspberry Piもくもく会 の運営をやっております @yuzu_afro と申します。

Raspberry PiのOSインストールはしたけれど、せっかくなので外に持ち出して使ってみたいということ、ありますよね:bangbang:(まさにもくもく会のシチュエーション:sun_with_face:)
この記事ではそんな時に役立つ設定を紹介します。

やりたいこと

ディスプレイやマウス・キーボードを使わずに、Raspbian OSインストール済みのRaspberry PiをWiFi環境に接続し、操作します:rolling_eyes:

準備するもの

  • Raspbian OS(Jessie or Stretch)がインストールされたRaspberry Pi 3
  • Raspberry Pi用の電源
  • microSD→SDカード変換アダプター(microSDを購入すると一緒に付いてくるアレ)
  • 作業用のPC

設定すること

  1. ホスト名の変更
  2. wpa_supplicant.confを使ったWiFiのSSID/パスワード設定

1 は、ディスプレイやマウス・キーボードと接続できる環境で、あらかじめ準備しておく必要があります。
2 は、外で行う設定になります。

1. ホスト名でのアクセス

PCから、ホスト名でアクセスできるようにします。(IPアドレスではなく)
デフォルトのホスト名は raspberrypi ですが、なるべく人と被らない名前に変えておいた方がよいでしょう。
(この方法はPCがMACの人向けです。Windowsでも名前解決ができればうまくいくはずです。)

  • 設定 -> Raspberry Piの設定 メニューを立ち上げる
  • システム タブの ホスト名 を入力
    • デフォルトは raspberrypi になっているので自分の好きな名前に変更する
    • ただし英数字とハイフン(-)、ピリオド(.)のみ使用可
    • [OK] raspberry-pi
    • [NG] raspberry_pi

  • インターフェイス タブの ssh が有効になっていることを確認
  • OK を押して再起動する

PCのターミナルからsshで接続してみます。

$ ssh pi@(設定したホスト名).local

パスワードを入力して、Raspberry Piにログインできれば成功です:smile:

2. wpa_supplicant.confを使ったWiFi設定

コワーキングスペースや勉強会会場などで、WiFiが提供されていることが多いと思います。
Raspberry Piを電源をつないでも、ネットワークに接続できないと、結局ディスプレイやマウス・キーボードが必要になり、Raspberry Piの小ささを全く活かせません。

でも、これから紹介する方法を使えば、PCとmicroSD→SDの変換アダプターさえあれば、Raspberry Piをネットワークに接続することができます。

wpa_supplicant.conf ファイルの作成

  • PCに以下のような wpa_supplicant.conf ファイルを作成します。
  • ssid と psk のところに、設定したい SSIDとパスワードを入力します。
  • 複数のネットワークを使用する場合は network 以下を複数書きます。
wpa_supplicant.conf
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP

network={
    ssid="xxxxx"
    psk="xxxxxxxx"
    key_mgmt=WPA-PSK
}

network={
    ssid="yyyyy"
    psk="yyyyyyyy"
    key_mgmt=WPA-PSK
}

microSDにコピー

  • Raspberry Piの電源がオフになっていることを確認して、microSDカードを取り出します。
  • microSDカードをアダプターに装着して、PCに挿入します。RECOVERY と boot、2つのディスクが見えます。
  • 作成した wpa_supplicant.conf を microSD の boot ディスクのルートフォルダにコピーします。
    microsd_mount_edit.png -> boot_top_edit.png

  • microSDを取り出して、Raspberry Piに挿入して起動します。

  • boot ディスクのルートフォルダに置いた wpa_supplicant.conf が、/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf に上書きされて、所望のネットワークに接続できます:blush:

ssh で接続してみる

ネットワークに接続できていれば、以下のコマンドでログインできます。

$ ssh pi@(設定したホスト名).local

注意点

  • /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf は、上書きされます。設定前の情報を残しておきたい場合は、あらかじめscpコマンドなどでPC上にファイルをバックアップしておくとよいです。
  • microSDのルートに置いた wpa_supplicant.conf は、起動後に削除されます。

いかがだったでしょうか?
これで、家で眠っているRaspberry Piを外に持ち出すのも怖くないですね:laughing:

というわけで、Raspberry Piもくもく会 で使えそうな Tips をご紹介させていただきました。
あ、でも、もくもく会ではWiFi接続用に小型のディスプレイもご用意してますので、慣れ親しんだ方法で設定していただいてもOKです:thumbsup:

カレンダーも後半戦に入ってきました。
明日は @komo-fr さんです:grinning:

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